閉話からの日常茶飯事です。──第三者side。。。
お久しぶり過ぎて、申し訳ないばかりです…。
今回は傍観者的なノリで第三者が割り込み。
お気に召さなかったらすみません。
では、どぞ(o・・o)/
「ね、これなんかどうかなぁ?」
高校の制服のまま、彼女は傍らに立つこれまた同じ制服の男子に向けて自身に服をあててくるりと一回転した。
それをじっと見ていた男子高校生は、嫌な顔一つせずにもう一つ色違いのものを棚からとると徐に彼女にあてた。
「…こっちだろ。」
「ん、了解!」
そう言うと、彼女はスタスタと最初に自分が持っていた服を元の棚へと戻しに行った。
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この一部始終を見ていた店員さんにしてみれば『???』ではあるのだが、この二人に関しては長年の阿吽の呼吸。すなわち、ツーと言ったらカーなのだ。
そう、何を隠そう彼女と彼は親密な関係。
…おっと。そう言うと、おじさん辺りは『彼女は彼のコレかい?』という具合に小指を立てて、しかもニヤニヤしながら聞いてきそうだが決してそんな関係ではない。むしろ、そういうことがあってはならない関係。
話が脱線しすぎて申し訳ないのですが、本当に決して妖しい関係ではない。
正解は、彼らは血の繋がった姉弟である。
良く似ているので双子だと勘違いされやすいのだが、年子である。
え?嘘コケって?
いやいや、真剣です。真剣と書いてマジって読んでくださって結構です。
彼らは制服デートを地で行く子達でございますので、少々のことはいなめません。
そうこうしている間に、彼らは会計を終わらせたようです。店員さんは弟くんを、猛獣が餌を狙うがごとくガン見し過ぎて目が充血気味です。メッチャ怖いですよ、おねぇさん。しかし、二人はそんな店員さんにも気にせず(姉は気づいてもいませんが)、何事もなかったようにスルーして店を出ていかれました。
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「可愛いのが買えた!」
「…ああ、よかったな。」
満面の笑みで鼻唄混じりに言う姉に、無表情でため息をついた弟はうんざりしたように相槌をうつ。
「む?」
「……何?」
「あんまり楽しそうじゃないねー?」
「そうでもない。」
「んー。」
「………」
「んー?」
「………」
「ん~…ッッお!」
「うわっ危ねッ!!」
「あ、ありがと~;」
「…話すから、ちゃんと前見ながら歩いてくれ!」
「うん、わかったぁ~!」
不機嫌のワケを話したがらない弟君と、意地でも聞こうとしている姉の攻防は、姉の危険きわまりない歩行を見かねた弟君の敗北で終わった。
かくして、お姉さんは最強だと言う世論はこうして成り立っているのである。…のかは定かではないが、この姉弟間では既に成り立っていることが分かる。
ちなみに、弟君は先程の店員の視線がやたら姉に向いていたのが腹立ちの原因だった。熱い視線を浴びせる店員(女)にそれをしていいのは自分だけだと言いたかったのである。しかし、無駄に頭の良い彼は知っていた。男の嫉妬は醜いだけだと言うことを。
熱い視線を、というが完全に睨んでましたけどね、お姉さん。滅茶苦茶殺気が籠ってましたけどね!まあ、そこは弟君フィルターとでももうしましょうか。とっても乙女なフィルターがかかっていまして、全て恋する溺愛モードオンの弟君。全ての視線が許せないらしいです。
それを、悟られまいとする弟君と姉の攻防は日常的に行われている訳でございます。
[了]。。。
えっと。
どうですかね?感想なんかいただけると嬉しいし、今後の執筆の参考にしようかなとか思っている感じです。決して楽をしようってわけでは、断じてありませんよっ!!
それでは。
次回はどうしようかな?
家にかえりたいなあ。。。
――次回の投稿まで、ご健勝でありますように…。