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護衛依頼と電子振動とお着替え

ルグルム王国。アスルード大陸北東にある大陸屈指の大国で現国王のファンルス・ディア・ルグルム国王は歴史に残る賢王と呼ばれている。


そして王都は要塞都市とも呼ばれていてまず中央に城がある王宮区画その周りに貴族たちの住む貴族区画。そしてそれを覆う城壁。そしてその周りに軍事施設やギルドや商人のいる商業区画。そしてまた城壁がその周囲に城下町がありそしてまた城壁に囲まれた都市だ。


道も広く機甲人が戦闘出来るくらいの広さがある巨大都市だ。


んで俺たちはギルドに来てあの依頼の依頼者の執事を待っている最中だ。


しかし、案内されたのはVIP用の個室。しかもミーヤ曰く凄く良い紅茶を出してもらって待っていた。


「大変お待たせしました」


と、現れたのは白髪の執事だ。なんかじいやといった感じの人だな。


(わたくし)はゲルデム公爵にお仕えしていますセバスと申します」


「黒翼鳥の亡霊の彩崎 忍だ。早速依頼の内容を聞こう」


「はい。私の主であるヘルマス・リゥ・ゲルデム公爵が貴女方に依頼するのはルグルム王立学院に通っている公爵家長女のシルナ様と次女のナイア様の護衛を依頼したいのです」


「ルグルム王立学院って貴族達の為の学院でしたよね。警備もしっかりしてるはずですよ」


ミーヤ解説ありがとう。


「現在ルグルム王国アスルード砂漠地方での動乱に燐国のカーディアス王国の影があるのはご存じてすか?」


俺は無言で頷く。


「その国の一部に戦争を望む集団が存在します。その者達の狙いが公爵令嬢や貴族達の通うルグルム王国王立学院である可能性があるのです。そしてルグルム王国にも戦争を望む愚か者も存在します」


「つまり、その愚か者が学院に愚か者を招く可能性があると・・・」


「はい。そのためヘルマス様と国王は国の膿を出すための策を4月5日決行なさいます」


「その策が決行されるまでの護衛か」


「はい。お二方にはルグルム王立学院に転入していただきます。その際に必要な物は全て当方で揃えさせていただきます。資料はこちらにです」


まあ破格の依頼だな。護衛期間は二週間程度か・・・


端末で資料のデータを受けとる。


学院があるのは貴族区画。全寮制の学院。


「機甲人を学院内に持ち込めるか?」


「可能です。ただし近くの森林区画に隠すことになります」


よし。それなら有事の際は何とかなるな。


「わかった。この依頼。正式に受けよう」


「ありがとうございます」


その後、こちらが準備して欲しいものと必要な物を依頼して話し合いは終わった。


その後、ギルドを出てトレーラを貴族区画の森林区に隠し、むこうが用意した貴族区画の宿に入る。


「私、こんなところに泊まるの初めてですよ~」


呑気なやつだ・・・


さて、学院の制服と頼んだものは明日届くし、学院に入るのは明後日だ。つまり今日はやることがないわけだ。


「ミーヤ。今日はもう自由にしていい。外を出歩くなら気をつけろよ」


「えぇ!いいんですか!」


いや。そんな目を輝かせてるからな・・・


「ああ、ついでに私の服も買ってこい。アイに聞けばサイズはわかるだろ。金はギルドの口座から好きに使え」


必要経費貰ってるからな・・・


「はい!それじゃあ行ってきます!」


そう言ってミーヤは飛び出していった。


さて、俺も出かけるか・・・


俺がむかうのは商業区の武器工房だ。


王都に来るときにククリナイフを使った訓練の時に自分を傷つけたがスキルが上がって扱えるようになった。


そして問題があることがわかった。振っているときに左右に持つククリナイフのバランスが違うのだ。


左右のバランスが悪いとどうしても変になる。だから今のうちに買い換えておくことにしたのだ。


やっぱり安物は駄目だな。武器には多少お金をかけないとな。


んで、武器工房に直接オーダメイドで作ってもらうことにしたのだ。一応、あの執事から工房を紹介してもらった。


んで紹介してもらった工房について武器を見てみるんだけど・・・


全くいい武器が見つかんない。いや、いい武器はあるはずだけどどれがいいのかわからない。


魔法を付与した武器らしいがよくわからない。武器に付与してる能力や魔法を調べるには専用のアイテムか魔法を使うしかない。


アイテムは売っているがお値段が高い。


魔法の方はアスルード大陸では貴族階級や王族が独占している。魔法を覚える為に必要な魔道書もめったにお目にかかることはないらしい。


さて、どうするか。触ったらわかるんだけどどれもこれも丁寧にショーケースに陳列されてる。まあ一応説明書きで付与された魔法の説明は書いてある。しかし、武器なんて実際持ってみないとわからないものだ。


んで、陳列されてない武器もある。真打ちを作る際に作られる裏打ち。つまり失敗作だ。


まあ失敗作といってもかなり高性能なのだが付与された魔法が武器として使えない魔法らしい。


例えば、ロングソードに付与する魔法が【切れ味強化】や【錆び無効】や【火属性付与】を付与した武器は成功品だ。魔法付与武器を作るに魔獣から取れる魔石核と鉱石を溶かして合わせた混合鉱石を使って打ち出す。


その時になんの魔法が付与されるかわからないらしい。


さて、とりあえず裏打ちの武器をみてみる。ククリナイフもけっこうあるみたいだ。


とりあえず説明書きも書いてあるので色々見る。


【懺悔】【侵食有効】【耐震性】【切断無効】


全くもって使えない付与魔法だな。持って降ってみるけど中々にいい武器なのにな。


今持ってるククリナイフなんて二本とも同じ混合鉱石で作られていてバランス重心も全て一緒なのに付与されている魔法は【振動】という震えるだけの能力しかもたない武器になりさがったのだ。


ちなみに魔法を付与された武器は普通の武器のようには使えない。魔力を流さないと戦いに耐えられる強度が得られないのだ。そして、魔力を流すと付与された魔法が発動する。つまりこんなに素晴らしいククリナイフは魔力を流したら手の中で勝手に震えだして握れないのだ。


しかし、振動か・・・ん?ちょっとまて。振動?


いいことを考えた。もし可能なら最強の武器になる。


とりあえずこのククリナイフを購入する。そして貴族区画の森林区画にトレーラに戻る。


そこでククリナイフに魔力を流してククリナイフを振動させる。最初はただ震えるだけだけど魔力を流す時な意識する。細かく、そして早く。意識して振動させる。


続けること2時間。ついに成功した。刀を原子レベルで高速振動させる。


その刃は超高速振動に触れたものを原子から溶かす刃。


試しに機甲人の装甲でも紙みたいに簡単に切れた。


流石は電子振動。試しにやってみたが凄いな。


結果に満足して俺は宿に戻った。











「おいミーヤ。なんだこの服」


「忍さんに似合うと思って買ってきたんです」


「こんなフリフリのドレスなんて頼んでないぞ!」


『マスターにお似合いの服をミーヤ嬢と話し合って決めました』


「アイ!お前の仕業か」


『私は常日頃からマスターには女子力が足りないと思っておりました』


「そうです。忍さんは可愛いんですからもう少しおしゃれにも気をつかうべきです」


「おいミーヤ。目が怖いぞ。アイ。主人を裏切るつもりか? 」


『これもマスターのためです』


「さあ、忍さん。お着替えしましょうね」


「や、やめ・・・・・・うわぁぁぁああ!」














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