傭兵団結成と高額依頼と警護
さて、ミーヤの傭兵登録を終えて傭兵団を作ることになった。まあ俺とミーヤ2人だけだが同じ依頼や傭兵団限定の依頼なども受けられるようになるので早速作ることにした。
といっても名前とエンブレムを決めるだけだけど・・・
まず名前だがミーヤとアイと俺で色々考えたがミーヤにはネーミングセンスが無かったので俺とアイで考えることになった。
「え~。別にいいじゃないですか。かっこよくて強そうですよ」
「却下だ。何が忍親衛隊だ」
「それじゃあ忍・・・」
「私の名前を使うな」
こいつの考えた名前は全部に俺の名前が入っていた。頭がおかしいのか?
「とりあえず傭兵団の名前はアイの考えた黒翼鳥の亡霊にする」
『恐縮です』
ちなみにこの世界はカラスのことを黒翼鳥と呼び死を告げる不吉な言い伝えがあるらしい。
さて次にエンブレムだがこれは意外にミーヤに絵描きとしての才能があったので書いてくれた。
羽を広げたカラスを中心に足に青い魂の火玉を持ち、カラスの後ろに釜を持った死神を描いたエンブレムになった。
まあ、これで傭兵団は結成された。次にミーヤの機甲人を手に入れる必要があるのだが基本的に中古品を買う気はないので必然的にお値段が高くなる。その為かなり高額報酬の依頼を受ける必要がある。そういうことでミーヤと共に依頼を探す。
【魔竜エイト・ベッド・ドラゴンの討伐】
依頼者:ギルド幹部
場所:不明
報酬:10000000エルド。
説明:伝説の魔竜の生体を調査するためのサンプルを回収せよ。
なんだこの依頼。アホかこの依頼をしたやつ。
「忍さん。これなんなどうです?」
【王族の護衛依頼】
依頼者:ルグルム王国王族
場所:ルグルム王国王都
報酬:325000ユルド
説明:王族を守れる名誉をやろう。
注意:報酬は依頼達成時のみ支払い。女性のみ受注可能。
なにこれ。なんか魂胆が見え見えなんだが・・・
「却下だ。そのタイプの依頼はろくなことがない」
「そうなんですか?じゃあこれも駄目ですか」
【匿名依頼】
依頼者:執事
場所:ルグルム王国王都
報酬:150000ユルド+必要経費
説明:極秘依頼となります。詳細は王都でご説明いたします。
注意:受注可能なのは18歳以下の女性のみ。二人以上とさせて頂きます。依頼期限は新歴196年4月5日までといたします。
怪しい依頼だが他の高額依頼より信頼はできそうだな。
一応詳しく調べてみたがこの依頼は条件を満たせる傭兵たちがいなくて放置されていたらしい。
色々と考えたがこの依頼を受けてみることにした。もし変な依頼だったら無理矢理突破するだけだ。
そうと決まれば依頼を受けに受付にむかう。
依頼の説明は王都でするらしく王都のギルド支部でするらしいのでそこまで行ってほしいと言われた。
シナエルの町から王都まで4日かかるらしいのでキャラバンの護衛依頼を受けないかと言われた。キャラバンは町と町を移動する手段を持たない人達が利用するギルドが運営する集団バスだ。その護衛依頼をギルドが傭兵に依頼している。一応、報酬も出るらしいので引き受けた。
依頼を受けてギルドを後にした俺達は武器屋にむかった。ミーヤの武器を揃えるためだ。
とりあえずミーヤに武器を選ばせてみたらサブマシンガンと長刀を持ってきた。
サブマシンガンの方はスコーピオンに似たやつだったが使われてる弾が45口径弾という馬鹿げた武器で長刀の方はまさしく日本刀だった。
そして後は服と防具なのだが武器に予算を回したためインナータイプの防具と帯剣用のベルトにサブマシンガン用のホルスターとマガジンポーチのみ購入した。
さて、後は食料なのだがこの辺はミーヤに全て任せた。
そして全ての準備を終えて明日に備えて早めに寝た。
翌日。王都行きのキャラバンが出発するシエルナの町の南門にむかい他の護衛依頼を受けた傭兵たちと打ち合わせを行う。
ちなみに、司会進行役はギルドから派遣された人がやるので傭兵同士のいざこざは起きなかった。
んで、俺達黒翼鳥の亡霊はキャラバンの右翼の警備についていた。一日目は俺がトレーラでミーヤは出雲で外で警備についている。
ミーヤを出雲に乗せたのはトラウマの克服のためだ。出雲はミーヤの中では死神扱いなのでそれを取り除くには実際に操縦させるのが一番効果があるずだ。
後はミーヤのデータを撮る目的もあるんだが・・・
アイはミーヤのサポートに専念させている。意外とあの二人は気が合うらしい。
さて、トレーラはオートで動くのでぶっちゃけやることがない。
なのでこの体のスペックがどれぐらいなのか調べることにした。
まずは腕立て伏せ。これはとりあえずやれるとこまでやってみることにした。
まず最初は腕立て伏せ30回で疲れたたが31回目で疲れがなくなった。
何か変な感じだった。試しに続けてみると今度は60回目で疲れたがなくなった。
この現象はなんなのか?端末で調べてみたらスキルLvが上がるとある程度す体力や疲労が回復するらしい。
ちかみに現在の自分のスキルを調べるには個人端末を使えば調べられるみたいなので調べてみる。
名前:彩崎 忍
保有スキル
【狙撃Lv14】【成長Lv12】【武器作成Lv11】【操縦技量Lv8】【近接戦闘Lv6】【機関銃Lv4】【腕力Lv2】
あれ?最初にもらったスキルより増えてるな。なんで?
説明を見る限りスキルとは人間の能力や技量を数値化したものらしいがこんなに簡単に増えるものなのか?
気になって調べてみるとどうやら【成長】のスキルが影響しているらしい。
【成長】のスキルはそのLvに応じての他のスキルや精神状態や身体能力の成長を早める能力だそうだ。
ちなみに今のLv11の状態ならば本来の11倍のスピードで成長するらしい。
ということはシミュレータの訓練で機甲人の操縦技量が異常なスピードで身に付いたのはこのスキルのお陰みたいだ。
さて、こんな便利スキルがあるならこの暇な時間に可能な限りスキルを上げてみるか。
とりあえず腕立て伏せを続けてみる。ただし今回は片腕でやってみる。
50回くらいやってみると【腕力】のスキルLvが3に上がった。しかし、それ以上【脚力】のスキルLvは上がらなかった。どうやらトレーニングで上がるスキルLvには限界があるみたいだ。次に開脚ジャンプを繰り返すと【脚力】のスキルが手に入った。これもLv3まで上げる。
他には瞑想して【精神安定】のスキルを手に入れたり、ハンドガンを構えて狙ってを繰り返す。こんなのでも【拳銃】のスキルを手に入いった。次にククリナイフを素振りして訓練する。ちょっと自分の腕を切ったりしたけど【ナイフ裁き】のスキルを手に入れた。
まあその後も色々試行錯誤をくりあえして時間を潰していく。
そして1日目の移動が終了する。夜は魔獣が活発になるので移動はしないのがセオリーだそうだ。
んで現在、トレーラ内でミーヤが作った料理を食べながら出雲に乗った感想を聞いてみる。
「ミーヤ。出雲に乗った感想はどうだった?」
「すっごく疲れましたよ。なんなんですかあの機甲人。操縦の遊びが無さすぎですよ」
ん?そうなのか?俺は出雲以外に乗ったことないからわからんな。
「精神的にはどうだ?」
「まだ・・・わかりません。だけど少しは楽になりました」
「そうか」
まあ彼女ならそのうち治るだろう。
そして2日。今日は俺が出雲でキャラバンの警護を担当する。
まあ実際は警護と機体制御はアイに任せてシミュレータ訓練を行う。
そして、その日も次の日も何も起きずに王都にたどりついた。
忍が警護中の時のミーヤ
「忍さんて可愛いのに全然女の子らしくないですよね」
『同感です。マスターはもう少し自覚を持つべきなのです』
「そうですよね。昨日だってお風呂上がりで裸のまま出てきましたしね。女の子しかいないとはいえ無防備すぎですよ」
『マスターには女子力が低すぎるのです』
「そうですよね・・・・・・どうしましょうか?」
『どうきましょうか』
いずれこの二人が忍を乙女にする会を作るまではそう時間はかからなかった。