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報酬と武器開発と仲間

山林地帯からシエルナの町に戻ってきてアクシアス団長から感謝され追加の報酬と国から山賊の討伐の賞金を頂いた。


さて、これで当初の報酬の50000エルドに追加報酬の25000エルド。さらに盗賊の賞金で30000エルドが手に入った。


さて、これだけの金が手に入ったからまずはギルドに25000エルド預けておく。これで今月のギルドの支払いは大丈夫だろう。


次に出雲の整備に必要な消耗品の交換に右腕部の異常部分の交換。弾薬の補給。後は山賊の機体から手に入れた使える武器とパーツの修理に30000エルド。


後はこの町に滞在する間に拠点としてギルドが貸出ししている倉庫を借りる。トレーラを置ける場所の確保はこれで問題ない。ちなみに家賃は一月に15000エルドだった。


さて、残ったお金で武器を作ることにした。携帯可能な狙撃銃だ。


最初は砲身を短くして携帯性能を上げたが精密射撃はできなかった為この案は破棄した。次の案で砲身を短くしても精密射撃が可能な機関を作ろうとしたが強度や暴発の問題で失敗。


そこで、狙撃銃の構造をそのままにして削れる部分を削って砲身部分を折り畳み式にする案を実行した。結果は失敗。砲身の強度が耐えられなかった。


結果、ハンドガンサイズの狙撃銃は作れなかった。強度が足りないのだ。


その代わりサプレッサーを作ることができた。意外なことに折り畳み式の砲身を作ってる時に開発できた。


とりあえず鉱石の質を高めないと携帯狙撃銃は作れないみたいだ。


さて、銃の作成に数日時間を割かれてしまったがその間に出雲の整備はアイが済ませてくれた。そして、そろそろ何か依頼でも受けようかと考えていた時にアイが話かけてきた。


『マスター。出雲の件で報告があります』


「ん?なに」


『出雲は本来長距離仕様の機体です。しかし、一対多数の戦いでは近接戦闘が多くなります。その場合の出雲の負担は通常の倍になります。先程の戦闘での出雲の右腕の異常は35キャノンの無茶な運用と長刀の多用が原因です。また出雲の迷彩は夜間の潜伏には適した迷彩ですが日中の潜伏には適してません。これは潜伏の際に非常に重要です』


「一対多数の場合は待ち伏せでない限り狙撃は難しい。だけど長刀に頼り過ぎると右腕が壊れやすくなるか。それに迷彩も毎回塗り替えてもいいが金がかかるしな・・・」


『はい。ですがその問題を解決する方法があります。まず迷彩は機体の装甲に魔力変換装甲を採用します』


「魔力変換装甲?」


またよくわからない言葉だな。


『魔力変換装甲とは装甲に使われる鉱石をミスリルと呼ばれる魔法石を加えたものです。この装甲は魔力を流すと色を変換して強度強化します。魔力質量によって色合いや強度が変換しますので迷彩としても使えます』


なるほど・・・確かに使えそうだな。


『ただし値段が高いです。出雲の装甲を全て魔力変換装甲に変更した場合は2000000エルド必要になります』


「2000000エルド何て直ぐに稼げないしとりあえずは保留だな」


『了解しました。次に一対多数での戦闘ですが仲間を探してはどうでしょうか?前衛役が一人でも居れば戦略の幅も広がります』


「仲間ね・・・」


正直に言うと仲間は欲しい。長距離仕様機の出雲はスペックでは近接戦闘は可能だが負担もあるし、何より一度前に出たら狙撃なんてできない。35キャノンを無理矢理使えば出来ないことはないけど機体に無理をさせている。


「やはり仲間を探すべきか・・・」


しかし、条件は限られる。傭兵団に入るのは考えられない。最悪出雲を奪われる可能性がある。


最低条件としては前衛で信頼できるやつで後は同じ位の歳の子がいい。


しかし、同年代で機甲人に乗るやつは少ない気がする。


とりあえずギルドに行って少し探してみるか。


その時、個人端末にメッセージが届いた。差出人はミーヤだった。


内容は今から会えないか?的な内容だった。何でも相談に乗ってほしいらしい。


まあ、仲間探しは後でいいか。


俺はミーヤに連絡を入れた。









15分後。ミーヤと待ち合わせ場所にしたギルドの前でミーヤを待っていると・・・


「じぃのぶしゃ~ん~」


泣きまくってるミーヤが現れた。そして俺に抱きついてくる。


「お、おい。どうしたんだ?」


「わだじ~・・・ぐす・・・ぐんべんごうぐひになじゃいばしだ~ (訳:私、訓練校首になっちゃいました)」


何を言ってるのか全くわからん。


「とりあえず落ち着け」


そう言って頭を撫でてやるが全く効果はない。


というか、何だか目立ちはじめてる。


仕方ないのでギルドの中に入って会議用の個室を借りて中に入る。 (レンタル料金は一時間で150エルド)


そして、ミーヤが落ち着くまで待つこと10分。ようやく落ち着いたミーヤに話を聞いた。


「私・・・ぐす・・・訓練校をクビに・・・ぐす・・・なっちゃいました」


「訓練校をクビになった?なぜだ?」


ミーヤの説明を聞いて整理すると例のコックピット恐怖病は少しは治ったそうだが今だに恐怖で本来の動きが出来ないため模擬戦で成績を残せなかったらしい。そして、その模擬戦を偶然視察に来ていた軍の偉い人がミーヤの操縦を見て「もうすぐ訓練兵卒業の者がこのレベルなら邪魔になるだけだ。貴重な機甲人を遊ばせておく必要はない。即刻追い出せ」と、言ったらしい。


そしてその日の内に追い出されたミーヤは僅かなお金で衣食住を確保して泣きまくったらしい。


そして、身寄りもなく知り合いも訓練校関係者しかいないミーヤは一人で泣くのが悲しくなり俺に連絡したらしい。


ここまで説明してまた泣き出したミーヤを見ながら考える。


ミーヤがこうなったトラウマの原因は俺だ。だから出来ることなら彼女に何かしてあげたい。しかし、俺にできることは・・・・・・あ、そうだ。


「なあミーヤ。お前、私と一緒に来るか?」


「ふぇ?」


俺は閃いた。彼女は機甲人を操縦できる。ちょうど仲間探しの条件にもクリアしてる。


「一緒に傭兵をやるか?」


「え、えっと・・・いいんですか?私・・・よ、弱いですよ」


「そんなもの後から鍛えてやる。それにお前のトラウマは恐らく私が原因だ」


「え?ど、どういうことですか?」


俺は少々誤魔化して説明した。ミーヤの言う死神の様な機甲人に乗っていたと。その時に極秘任務中で仕方なく攻撃したと伝えて頭を下げる。


「すまなかった」


「い、いえ、頭をあげてください。戦場ではよくあることですから」


「そうか。それでどうする?一緒に傭兵をやるか?」


「本当にいいんですか?」


「ああ」


「わかりました。不束者ですがよろしくお願いします」


こうして俺は仲間を手に入れた。
















「さて、ミーヤ。私の仲間になったからにはしっかり鍛えてやる。泣いたり笑ったり出来ないようにしてやるから覚悟しておけ」


「ひ、ひぃぇぇ~(涙)」


「あ、あとお前が前衛だから頑張れよ」


「そ、そんなあぁぁぁ~(T-T)」


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