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風が吹けば桶屋が儲かる ~ヒーロー編~

作者: 烏山 満

 風が吹く

→3丁目の田中さんの最後まで死守していた頭頂部の毛が風圧により抜ける

→田中さんはわが子同然に可愛がってきた毛の家出に衝撃を受ける

→やり場の無い怒りをぶつけるため18丁目まで走り抜けてみる

→怒りが収まらず通行人に喧嘩を吹っかける

→その通行人は総合格闘技のチャンピオンだった

→惨敗

→ボロボロになりつつも毛への執念で立ち上がる

→うなり声を上げながら近づいて来る田中さんにチャンピオンもさすがに引く

→逃げるようにその場を立ち去るチャンピオンの後姿を見て優越感に浸る

→「勝った……!」

→そのまま力尽きて歩道の真ん中に倒れこむ

→たまたま近くのコンビニにポテチを買いにきた博士がその様子を見ていた

→「なんて不屈の精神を持つ(おとこ)だ……!」

→とりあえず研究所まで引きずっていくことにした

→メタボ予備軍の田中さんは結構重い

→足を持って引っ張るため頭皮が道路にこすれる

→頭皮に112のダメージ!!

→しかし田中さんは気絶している!!

→どうせもう生えるものはないから関係ない

→ところで田中さんを引きずっている博士の目下の研究は人工的ヒーローの創造だった

→もちろん田中さんを研究対象にするため研究所へと運んできたのだ

→実験が始まっても田中さんは目を覚まさない

→検査結果によると田中さんは博士の研究対象として最適な素質を持っていることが判明した

→「目覚まさないしこのまま改造しちゃってもいいんじゃね?」

→田中さんの同意を得ずに改造開始

→実験は翌朝まで続いた……

→翌日の昼ごろやっと田中さんは目を覚ます

→目が覚めたらなぜかマッチョになってた

→知らないオッサンが改造したらしい

→しかし鏡を見た田中さんを更なる衝撃が襲う……!!!

→か……

→髪が…………

→『

→ 髪

→ が

→ 生

→ え

→ て

→ る

→  』

→田中さんの頭部をフッサリした黒い髪が覆っていた

→感動した田中さんは博士の依頼した怪人退治を二つ返事で受け入れる

→ゴリマッチョ化した田中さんに敵はいない

→現れる怪人達をバッサバッサとなぎ倒す

→皆の人気者に

→田中さんの人生に春が来た

→ある日怪人の放ったミサイルが髪を掠めた

→無事に倒し終える

→帰り道すれ違う人が皆こっちをむいて笑っている

→人気者は辛いぜ……と思って帰宅

→鏡を見て衝撃を受ける

→ず……

→『

→ ズ

→ レ

→ て

→ る

→  』

→そう、田中さんの髪はヅラだったのだ

→田中さんは博士の研究所に走った

→田中さんは涙ながらに博士に訴えた

→「おれはこんな偽者の髪に頼りたくないんだ……!!!」

→「仕方なかったんだ……ヒーローがはげてるなんて……ビジュアル的に許されないんだよ……」

→「だとしても他に方法が!」言い募る田中さんに博士は冷酷な一言を放った

→「君の頭皮はもう死んでいるんだよ……毛が生えることはもう無い。だからこそヅラに頼るしかなかったんだ」

→田中さんは絶望に飲み込まれた

→そうしてその日からぱったりと田中さんは姿を見せなくなった

→ヒーローがいなくなったことで怪人たちがのさばり始めた

→人々は田中さんの再来を願い、田中グッズを量産した

→その中でも田中さんの顔(髪が生えてる)と『田中』と文字が掘り込まれた桶が人気を集めた

→ちなみにその桶は博士プロデュースである


→桶屋が儲かる


 ハイ。自分でもかなりバカな話を書いたと思ってます。


たぶんこの続編も書きますよ。その後の田中さんを描きます。乞うご期待!!!



『風が吹けば桶屋が儲かる』シリーズで書いていこうかな、とか今のところ考えています。

 西部劇とかSFとかで書くのも面白そう。あ、田中さんは出しませんけどね?



 最後になりましたが、読んでいただきありがとうございました。

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