しあわせなブタさんたち。
ここは、ブタさんたちの ばしょです。
むかしは、 それぞれの ブタさんに なまえが ありました。
でも いまは、 みんな おなじ みためで、 おなじ おだやかな かおを して います。
だから、 なまえは よばれなく なりました。
よばれなくても、 こまる ことは ありませんでした。
ブタさんたちは、 いつも そこに います。
みんな ニコニコ していて、 まるまる と ふとって います。
ならんで みても、 ちがいは よく わかりません。
あさに なると、 あかるく なります。
すると、 ごはんが あります。
ブタさんたちは、 ならんで たべます。
はやい ブタさんも、 おそい ブタさんも、 いません。
いつも、 ちょうど いい じかんです。
だれかに みまもられて いる きは しません。
でも、そうして もらわなくても、なにも かわりません。
ブタさんたちは、 そろえよう と しません。
でも、 いつも おなじ でした。
しるしを もらう ために はたらく ブタさんは いません。
はたらいても、 はたらかなくても、 きょうは そのまま でした。
たかい さくは ありません。
なくても、 どこへも いきません。
あるひ、 ひとりの ブタさんが うごかなく なりました。
やさしく、 どこかへ はこばれて いきました。
だれも、 さわぎません。
すぐに、 おなじ みためで、 おなじ おもさの ブタさんが おなじ ばしょに すわった からです。
ならびは、 かわりません。
ごはんの かずも、 かわりません。
ブタさんが いても、 いなくても、きょうは かわりません。
ごはんは ちゃんと あります。
あたたかい です。
やわらかい です。
だから、 きょうも そのまま でした。
しずかに、 ゆっくりと、 じかん だけが かわって いきます。




