表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/6

ふわふわ で おなじだよ。

はじめに


ここは、やわらかい け が たくさん ある ひつじ の むれ です。


ひつじ たち には、ひとつ だけ たいせつ な ルール があります。


「みんな が ゆく みち を、わたし も ゆこう。」


みんな と おなじ こと を すれば、こわい こと は ない からね。



1. ふたつ の みち の えらびかた


ちいさな ひつじ の メリノ は、きょう も みんな と おさんぽ に でました。


まえ に ふたつ の みち が みえます。


みぎの みち は、くさが たくさん あって おいしそう。


ひだりの みち は、なんとなく さみしい。


メリノ は、みぎ に いきたい と おもいました。


でも、まわりの たくさん の ひつじ は、ひだり を むいたのです。



2. おなじ が たのしいよ


もし、だれかが 「みぎ の ほうが いいよ」 と いったら、どうなるのでしょう。


みんなは、けして おこったりは しません。


その ひつじ を まんなか に いれて、みんなで そっと なでてあげるのです。


「きみは すこし、さみしいんだね。みんなの なかに おいでよ。」


どちらの くさ が おいしいか を かんがえるより、みんなで からだ を よせる ほうが、ずっと らく でした。


メリノ は かんがえました。


「ほんとう は、みぎ の くさ が おいしい のに…。」


でも、みんな が やさしく いいました。


「メリノ、こっち の ほう が ふわふわ の かず が おおい から あんしん だよ。」

「みんなから はぐれちゃだめだよ。」

「みんな の ため に、いまは そう しない ほう が いいよ。」


ひとり で おいしい くさ を たべるよりも、

みんな と おなじ くさ を たべるほうが たのしい のです。


メリノは みんなと おなじにして よかったと おもいました。


みんな が ひだり を むいたので、ひだり の みち が ただしい みち に なりました。



3. ひとりで いる こと の こわさ


メリノ は すこし ふあん に なりました。


でも、まわりを ふかふか の け に かこまれる と、ふあん は きえて いきました。


ひとりぼっち なのは、とっても こわい こと です。


みんな と おなじ みち を いくほうが、こころ は かるく なります。


メリノ の こころ に あった 「なぜ?」 は、だれに きいて いいか わからないまま、やさしい け の なか に うもれて いきました。



さいごに


ひつじ たちは、ひだり の みち を とぼとぼ と あるきました。


ひとりで あるいてしまうと あしあとが さみしくなります。


やっぱり くさ は あまり おいしく ありませんでした。


でも、だれも くち に だして 「まずい」 とは いいません。


みんな の そば に いる あんしん が、まずさ を けして くれるからです。


さあ、きょう も しあわせ な ひつじ の むれ。


あした も、きっと、みんな で おなじ ふかふか へ と あるいていくのでしょう。


「みんなと おなじが うれしいな!」


とおくの みぎの みち では、おいしそうな くさ が かぜ に ゆれています。


でも、ひつじたちは もう、くび を みぎに うごかしかた を わすれて しまいました。


たくさんの ふわふわ が、もう それを ゆるしませんでした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ