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[第37記]これからは六人で

「聞きたいことがある!お前の上司の話だ!」

オペは飛んでくる物を避けながら語りかける。


ガシャン…パリン…店の中はどんどん崩壊していく。ガニメデは何も言わずに物を投げ続ける。天井を走り殴りかかろうとしたオペだったが、ガニメデに近づいた途端地面へ叩きつけられてしまった。


「そのドブみたいなツラでよく来たっスね」


「(クソ…なんだ…?ここだけ重力が…強く…!)」

オペは急いでガニメデから離れる。


「あいつに近づくのは危険か…なら…」



―マインダボイラー地区海岸

「…ここ最近毎日来てくれるよね。ザヤさん」

海からコンクリートの地面へ身を乗り出す。ヒレがペタリと音を立てる。


「ここの潮風、うちめっちゃ好きなんよ。リオネちゃんの仕事は今日大丈夫やった?」


「うん、今日の分は配達し終わっちゃって。そもそも僕みたいな保呪者に配達を頼むのは同じ保呪者か物好きなひとしかいないから…」


「そうねんな。偉いで〜!よしよし!」

ザヤは海から顔を出しているリオネの額を軽く撫でると、上着のポケットから菓子を取り出した。


「わぁ〜、そのお菓子なに?美味しそう…」


「今日のはうちが大好きなやつや!これをチョコに付けて食べるのがめっちゃうまくてな〜」

ザヤが菓子をチョコにディップすると、リオネは目を輝かせて菓子を追いつづけた。


「ほら、あーん。」

リオネの口に優しく菓子を入れる。


「んん〜!美味しい!ほっぺが落ちそうだよ〜!」

ザヤは前かがみになり頬杖をつくと愛おしそうにリオネを見つめる。リオネは菓子をねだった。


「ねね、もっと頂戴!」


「ふふっ、じゃあ可愛くおねだりできたらあげるわ」

ニヤニヤしながらザヤは菓子を揺らした。


「えぇ〜…?可愛く…?こう…とか…」

リオネは両方のヒレを頬に当てて首を傾けた。


「アハハッ!かわええかわええ!ほら、口あけ?」



ガニメデは猛攻を仕掛け続ける。物陰から一瞬オペの姿が見え、そこへナイフを飛ばす。

「(さっきチラッと見えたあいつ…なんか持ってたっスね…なんか考えてやがるなァ…)」


オペが姿を現す。ガニメデに向かって瓶を投げつけるが、ガニメデは蹴りで瓶を破壊する。粉が舞い散る。

「ゲホッ…なんだ…?」


「…着火したらどうなると思う?…粉塵爆発だよ」

オペはガニメデに問いかけながらマッチを取り出し火を付け、ガニメデの方へ投げた。重力でマッチは下へ叩きつけられ、その過程でガニメデの周りにある粉は一気に着火され爆発し、風が周りに吹き荒れる。ハンマーを取り出し爆発した中へオペは向かった…しかし、ガニメデは()()()()()


「なっ…どこに行ったんだ…?」

オペは周りを確認したが、ガニメデはどこにもいなかった。店の外へ出ると、シズ、ザヤ、ルド、サディ、ナヴィの5人がこちらへ歩いて来た。全員どこか目が虚ろだ。するとサディは震えたような声で言う。


「…いったん帰ろう。オペ。」


「あ…ああ…」


サディ達に付いていく。歩いている途中もルドはずっと下を見て何も言わず、いつも明るいザヤも静かに足を動かし続けた。着いた場所はSIMのマインダボイラー支部…ではなく、地下にある小さな家だった。鍵を開け中へ入り、コップを置いて全員が席につくと、サディはゆっくりと口を開けた。

「…オペ、この戦い…オペは優しすぎた。でもアタシは優しいのはオペの良さだと思ってるし、その…」


「…何が言いたい。みんな様子がおかしい。」


ルドはサディの肩を軽く叩き話し始める。

「何があったのか簡潔に話そう。まずロダーは何らかの方法でレガリオを回収しやがった。捕らえていたはずのイオとエウロパが消えたんだ。そしてここからの戦いは殺し合い…しかも厳しいものになる。」


「消えた…なるほどな。でもマインダボイラーの支部じゃなくこの家に来たのは何だ?」

オペは噛み締めるように頷き質問する。


「アタシ達、SIMのアジトが一斉に襲撃された…」

サディが涙を零しながら言う。オペは目を見開いた。


「しかも卑怯にもバイオテロでな。戦闘班もみんな毒で死んだ。回避したやつらも全員捕らえられた。」

ルドは割れたコップを握り続けて言った。ガラス片が刺さり、手から血が滴り落ちる。


「…ウェイクロック支部に連絡しよう。あそこは全体的な戦闘力が高い…きっと助けになってくれる」

サディがそう言うとルドは頷き、席を立つ。オペもガラスを片付けるタオルを持ってこようと立ち上がり、ザヤはラジオを手に持ち周波数を合わせ始めた。


「あぁ、すまんオペ…俺がやるよ…」

血を吸ったタオルを取りルドはテーブルを拭く。


「……続いてのニュースです。全能統治軍は、ウェイクロック地方にて核を投下した模様です。」

ルドはテーブルを拭く手を止める。


「専門家の見解を聞きましょう。ファルテさんです。"そうですね〜…全能統治軍の総帥さんはね、テロ組織の本拠地があった、と発言してるんですけどもね、これね〜ほぼ確実に実験ですよ。威力実験です。ではその核弾頭をなにに使うか!これ、宇宙何ですよね〜!ははは!隕石とか!宇宙人とかね、そういった地球への脅威?を排除する為ですね〜"」


「なるほど、地球外からの脅威…確かにありそうですね…実験なんですね。ウェイクロックは誰も居ないような地方ですから、その可能性は高そうです〜」




「"でしょ〜?テロ組織ってのはガセですよ。好感度上げようとしたけどスベったって感じ?はははは!"アハハハハ!ファルテさん、ファルテさん、結構危ない発言ですよねそれね!"危ないですかね、あははは"」

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