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転生女神ノ救世譚  作者: X-PICA
第一章 ジークフリード大森林編
4/12

第4話 炎と弔い

マタローが私のもとにやって来てから一週間。

ジークフリード大森林では、大きな変化が起こっていた。


生態系が大きく変化していたの。

夜に大森林を闊歩していた大きい動物たちが亡骸となって次々と発見され、昼間によく見かけていた小さな動物たちも姿を見せなくなったわ。

彼らは警戒心が強いから、森の異変にいち早く気づいたのでしょうね。


大森林の調査に当たっていたジークたち曰く、この森に元々居なかったはずの、大型の魔物が多数現れたそうよ。

見つけ次第、ジークが葬っていたそうだから、私はあまり見かけなかったけれど。


まあ、要するに安心安全な場所だったジークフリード大森林はあっという間に、凶暴で凶悪で強大な魔物が無数に闊歩する危険地帯となってしまった、というわけね。


そんな森を自由に遊び歩けるわけはなく、私とマタローはツリーハウスの中に引きこもって生活していたわ。

日課だった散歩もできなくなって、暇で暇で仕方なかったわ。


「マタロー、暇だね。」

「キャウン…。」


床に寝転び、私たちは呟いた。


「ジル兄なら、こんな時、楽しい遊びを考えるんだろうなぁ。」


私の2個年上の兄、「ジルモニアストレア・ヴィクトリアナ」は遊びの天才。

どんな時でも、どんな状況でも、新たな遊びを作り出す。

兄弟の中で、一番歳が近かったジル兄とは、よく一緒に遊んだわ。

ジル兄が考えた魔法を用いたやや危険な遊びをやっては、危ないとメロ姉に叱られたものよ。


私にとってジル兄はエレーナの次に身近な存在だった。

私の人格形成にも幾らか影響しているでしょうね。

私自身に実感はないけれど。


家に引きこもっていなければならない状況に陥った時、ジル兄なら、どう楽しむか。


私は考えた。


「ん〜…。

 ジル兄なら…。」


ふと外を見ると、木々の中から煙柱が上がっていた。


「何、あれ?」

「キャウン?」


私とマタローは体を起こし、外を眺めた。

私たちが見ている間にも、煙柱はどんどん高く空へと昇っていく。


「ジル兄が言ってた。『気になることは迷わず調べろ。』。

 エレーナが言ってた。『好奇心は成長へのスタートライン。』。

 マタロー、行こう!」

「キャン!」


私たちは一週間ぶりに外へ出た。


森の中は静まり返っていた。

虫の一匹すら居なかったわ。


ツリーハウスの周辺の魔物は、ジークたちが優先的に倒していたから、煙柱が上がっていた場所までは魔物と一回も遭遇することなく辿り着いたわ。


その場所では木々が燃えて、白い灰になっていた。


そして白い空間の中心で、赤い髪の男の子が、全長2mはあるであろう猪のような見た目の魔物と戦っていた。


「クソッ!

 久々に暇になったから、特訓しに来てみれば、何だよコイツら!

 こんなデケー魔物、居なかったろ!

 どうなってんだ!」


よく見ると、魔物の背後に別の魔物の死骸が積み重なっている。


彼はたった一人で何体もの魔物を倒していたの。


この時の私の知る限りでは、こんな芸当が為せるのは一番上の兄だけ。


私は見入ってしまったわ。


「来いよ。

 そいつらと仲良く、猪鍋の具材にしてやっから。」


彼がそう言い放った瞬間、魔物が物凄い勢いで突進して来た。


彼はそれを「ほーらよっと。」と言いながら魔物の背を借りて空中で華麗に前転を決めると、すぐさま、


(ファイア)(ボール)!」


と叫び、見たこともないほど特大の火の球を作り出し、魔物へ解き放った。


しかし、怯むことなく魔物は再び彼の元へと突進する。


「危ない!」と思った瞬間、


火炎(フレイム)爆破(バースト)!」


という声と共に、猛烈な熱を帯びた爆風が辺りを支配した。


あまりの熱さに私は目を瞑った。


やがて空気が冷めていき、少しずつ熱気を失った。


恐る恐る目を開けると、黒焦げになった魔物が目に入った。


魔物の死骸には、まるで体の内側から爆発したかのような大穴が空いていた。


「あー、やり過ぎたな、こりゃ。

 こんなに焦げちゃ、猪鍋の具材には出来ないな。

 残念。」


そう悔しそうに言う彼に、私は目を奪われたわ。


魔法の天才だと言われていた兄姉が霞んでしまうほどの、魔法の使い手だったんだもの。


途轍もない衝撃だったわ。


戦う彼の姿が目に焼き付いて消えなかった。


その時だった。

マタローが木々の隙間からわずかに見える空を見ながら唸った。


言い忘れていたけれど、ジークが言っていた角狼が持つ力の一つは「数十秒先の未来を見通せる」というもの。

マタローが私に対してすぐに懐いてくれたのは、その力で数十秒先の自分はどうなっているのかを見て、大丈夫だと安心したからだろうって、ジークは言ってたわ。


そんなマタローが空を見て唸っている。


私は悟った。

何かが来ると。


逃げようと思った。

しかし、逃げる間もなく、空間に亀裂が入り、中から3mほどある赤毛の巨大な熊が現れた。


「あの亀裂、マタローの時のと同じ…。」


私は戦慄した。

マタローと同じ亀裂ということは、この熊はエレーラ大陸から転移してきた熊である可能性が高い。

そして、エレーラ大陸に生息する熊はたった一匹…。


()(ぐま)…。」


あなたも名前くらいは知ってるわよね。

エレーラ大陸でも特に獰猛な魔物として恐れられている魔物よ。

全ての生き物を食料と見なし、その手についた長い爪と口から吐く摂氏5000度にも及ぶ灼熱の炎で狩りを行う。


エレーラ大陸に生息する危険な魔物の一つとしてエレーナから教わっていたの。

この魔物には近づいてはいけないとね。


私は腰が抜けて動けなくなってしまった。

するとマタローが何かに気づいたかのように、必死になって、生えかけの角で私を投げ飛ばした。


「い、痛っ!!

 マタロー、何するの!」


私がそう言った瞬間、私が居た場所に真っ赤な炎が通った。

さっきまで緑だった場所が燃えて灰となった。


「…!」


もしマタローが投げ飛ばしてくれなかったら、間違いなく私も灰になっていた。

マタローの力に救われた。


「マタロー、ありがとう。」

「キャンッ!!」


マタローはそう鳴くとてくてくと私のもとへ近寄ってきた。

そして、私の肘を舐めた。

どうやら、飛ばされた時に擦りむいてしまっていたらしい。

マタローは心配そうに私の肘から流れる血を舐めてくれた。


状況は最悪だった。

片や魔法を使えない私と未来を見れるけど攻撃手段を持ち合わせていないマタロー、片やエレーラ大陸における狩りのエキスパートの一種である火熊。

力の差は歴然だった。


ジークが軽々と「今日はXXX体魔物を倒した。」と言って捌いた肉を持って帰って来ていたものだから、そこまで強い魔物は現れていない、マタローのような可愛い魔物が大半なのだろうと錯覚していたの。


でも違った。

ジークは男の子が戦ってた強そうな猪とか私の目の前で仁王立ちしている火熊とか、そのレベルの魔物相手に何もさせることなく、被害を最小限に抑えながら倒していたのよ。


私たちは気づいてしまったわ。

私たちはジークという圧倒的な「狩る側」がいたから、危険地帯となったこの森でも悠々と暮らすことができていたということ。

そして、私たちは所詮「狩られる側」だったということにね。


その瞬間、私はある言葉を思い出した。

祖父の葬式で泣き喚いた際にエレーナから言われた言葉を。


『いいですか、ソフィ様。

 わたくしたち人類が他の動物や魔物の肉を食べるように、他の動物や魔物もまたわたくしたち人類を食べるのです。

 お祖父様が魔物に食べられてしまったという事実は、確かにとても、言葉では言い表せないほど、とても悲しいことですが、きっとこれは変えようのない「運命」だったのでしょう。

 残酷なことですが、命の価値は皆、平等ですから。』


この言葉が真実なら、「狩られる側」である私たちがここで狩られるのはきっと「運命」。


でも、私は諦めなかった。

レミア、あなたも知ってるでしょう?

私の諦めの悪さが相当だってことに。

「生」への食らいつきが物凄いことに。


私はよろめきながらなんとか立ち上がった。


そして、「今の炎、一体どこから?」と辺りを見回している彼を視界に捉えると、空気を大量に吸い込み、盛大に叫んだ。


「キャアアアアアアアアァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!」


最も効果的な叫び方を教えてあげるわ。

出来るだけ甲高く、そして事件性がたっぷりと込められたような悲痛な叫びを心掛けること。

それが出来れば、助けは現れるものよ。


火炎(フレイム)爆破(バースト)オオオォォォ!!!」


私の叫び声に気づき、大急ぎでやって来た彼は、火熊に触れると必死になって叫んだ。


その刹那、火熊の体が中から光を帯び始め、あっという間に目を開けていられないほどの明るさになった。

そして、轟音と共に高温の爆風が辺りを支配した。


やがて音が止み、空気も冷えた。


私が目を開けると、そこにはさっき彼が倒した猪の魔物と同じ状態になった火熊が転がっていた。


「はぁ…、炎系統の魔物でよかった…。

 おい、無事か?」

「ジル兄が言ってた。

 『火炎(フレイム)爆破(バースト)は体内の熱を爆発させる上級魔法。

  相手の体温が高ければ高いほど、殺傷能力が上昇する。』

 って。

 だから、あなたなら勝てるって思ったんだ。

 すぐに来てくれてありがとう。」

「え……、お、おう。」


私の解説に彼は困惑してたわ。


彼は「リタ・コマンダル」という名前だった。

ジークフリード大森林に一番近い国、学術国家「ハクシス」に住む、平民だった。


リタの家は貧乏というわけではないけれど、決して裕福と言えるようなものではなく、リタは国が運営している図書館で司書のお手伝いをして生活していたの。


この日は久しぶりに休暇が貰えたから、ジークフリード大森林へ、魔法の特訓をしに来ていたらしいわ。


そしたら、見たこともない魔物がたくさん湧いて出てくるし、なんか女の子が悲鳴あげるしで驚きの連続だったそうよ。


私もリタに自分のことを話したわ。

気づいたら、この森に居たこと。

故郷が直ぐに帰れないほど遠くにあること。

今はジークたちと共に生活していること。

などをね。


私が一通り話し終えると、マタローがリタの前に立ち、キラキラした視線で


「キャン!!」


と、大きな声で鳴いた。


そして気づいた。

マタローがリタに向けて、憧憬の念を抱いたことに。


私は言った。


「マタロー、あなたを気に入ったみたい。

 だから、マタローに魔法を教えてあげてくれない?

 この子、人じゃないから、覚えられるか分からないけど…。

 私にも何か一つ、何でもお願いしていいから。

 ね?お願い…!」

「な、何でも?!」


リタが素っ頓狂な声を出したから、それで思い出した。


「そういえばジル兄が言ってた。

 『男に対して、「何でも」って言葉は使っちゃいけない。

  その言葉は男どもを卑猥な思考へと結びつけるからな。』

 って。

 ・・・もしかして、」

「し、してねぇよ!

 初対面の相手に何てこと言ってんだよ!」

「冗談だよ、冗談。」

「何なんだ、こいつ。」


こうしてマタローに魔法の講師がついた。


魔法の講義を安全なところで行うために、私はリタをツリーハウスに招待したわ。


でも、それは得策ではなかったのよね。


この日の分の森の調査が終わっていたらしくて、ツリーハウスに戻ると、入り口のところで、それはもうご立腹のトワレナが立っていたの。


トワレナは私を睨みつけて言った。


「ソフィ様、どこに行っていらしたのですか?」

「あ、えーと、森の中?

 わ、私の好奇心が収まらなくて、みたいな?」

「ソフィ様、今、この森がどういう状況下にあるか、ご存じですよね?

 もし魔物に襲われたら、どうするおつもりだったのですか?」

「た、倒す…かな…?」

「・・・ん?」

「わあぁ?!

 ご、ごめんなさい!!

 勝手に外に出てごめんなさい!!

 だから、笑みを浮かべながら怒るのやめてー!!!」


私が謝ると、トワレナが私に抱きついてきた。


「ほんとうにもう、お止めくださいね。

 わたくしはソフィ様に何かあったらって思うと気が気じゃなくて…。」

「うん。

 ごめんね、トワレナ。

 楽しい思い出をたくさん作るって言っておきながら、心配させてばかりで…。」

「まったくです。

 次から森の中に行きたい時は、わたくしを連れていってくださいませね。

 こう見えてもわたくしはジーク様に作られた身。

 けっこう強いんですから。」

「うん。

 わかった。」


私とトワレナが抱きしめ合っていると、背後からポツリと一言、声がした。


「あ、あのー、俺、忘れられてる?」


私は、ハッと自分がしなければならなかったことを思い出した。


「そ、そうだ、トワレナ。

 紹介したい人がいるの。

 こちら、リタくんです!」


私が言うと、リタが続けて言った。


「どうも、リタ・コマンダルって言います。

 ソフィアリスちゃんに頼まれて、マタローくんに魔法を教えることになりました。」

「マタローに魔法を…?」

「はい。」

「そうですか。

 わたくしはソフィ様の専属メイド人形のトワレナです。

 よろしくお願いしますね。」

「こちらこそ、よろしくお願いします。」

「礼儀正しい子ですね。」


私を見ながら意味ありげに言うトワレナに向けて私は言った。


「な、何?

 私は礼儀正しくないって言いたいの?」

「いえ、そんなことは言っておりませんよ。」

「いや、案外当たってるんじゃないですか?

 コイツ、さっき会ったばっかなのに、俺に向かって、だいぶキツい冗談かましましたから。」

「そうなのですか?!

 それは失礼なことを…。」

「ちょっと!

 二人とも、さっきから私に対して酷くない?」

「「冗談です (だ) よ、冗談。」」

 

こうして私をイジる天才二人のコンビが結成されたわ。


その後、リタがマタローに魔法を教え始め、私は再び暇になったので、ゴロゴロしていると、ある事を思い出した。


「そういえば、あの魔物たちのお墓、作ってないなぁ。」


私は起き上がり大きめのシャベル二つと木の板を幾つか持って外に出ると、花に水をあげているトワレナに言った。


「トワレナ、行きたいところがあるんだけど、いいかな?」

「ふふ、もちろんですよ。」


トワレナには、私がこれから何をするのかお見通しだったようね。


ニコニコの笑顔で力こぶを作って見せつけてきたもの。


私はトワレナと火熊たちの亡骸がある場所へ向かった。


到着すると、トワレナが火熊の亡骸を見て言った。


「完全に炭になってますね。

 これをリタさんが…。

 凄い火力です。」

「うん。

 凄かったよ。

 私はこの火熊のお墓作るから、トワレナはそっちの猪のお墓をお願いね。」

「了解しました。」


シャベルを一つ、トワレナに手渡すと、私は残ったもう一つのシャベルで火熊の亡骸がすっぽり入るほどの大穴を掘り、そこに火熊の亡骸を入れて、穴を埋めた。


もちろん、幼い私の力では火熊は持ち上げられないから、穴に入れるのはトワレナに手伝ってもらったわ。


そして仕上げに木の板に「火熊のお墓」と石で削って書き、埋めた所に刺して立てた。


日は沈みかけ、綺麗な夕焼けが出来ている。


「ふう。完成だね。」


私が汗を拭いながら、そう言うと、トワレナが近寄って来た。


「終わりましたか?」

「うん。

 トワレナも?」

「はい。」

「やっぱり凄いね、トワレナ。

 一人で猪の魔物のお墓、全部作っちゃうなんて。」

「一応、わたくしは成人設定ですから、ソフィ様よりは力がありますからね。」

「じゃあ私も大人になったら、力、強くなる?」

「ふふふ、それはソフィ様の努力次第でしょうね。」

「私、頑張る!

 一人で火熊を持ち上げられるくらい強くなる!」

「頑張ってくださいね。

 さて、帰りましょうか。」

「うん。」


私たちが帰ろうとした、その時、背後の草むらからガサゴソと音がした。


「ト、トワレナ…!」

「ソフィ様、わたくしの背後に。」


トワレナは大根を作り出し、剣を使うかのように構えた。


音がだんだんと大きくなってくる。


「来ます!」


トワレナがそう言った瞬間、草むらから何かが飛び出してきた。


灰色と空色が混ざったような毛色をしたその狼の魔物の首の毛には青い炎が揺らめいており、見る物を威圧するオーラを……放ってなどいなかったわ。


だってその魔物、マタローだったんだもの。


「マ、マタロー?」

「キャン!!」


まるで「どうだ!」と言うかのように、自慢げに私たちにその首元の青い炎を見せつけて来る。


その直後、息を切らしたリタもやって来た。


「はぁ…はぁ…おい…、勝手にどっか行くなよ…って、あ?!」

「あ、リタくんだ。

 どしたの?」

「いや、どうもこうもねぇよ。

 魔法が使えるようになった途端に急に走り出しやがって…。

 つ、疲れた…。

 足、速すぎんだろ…。」

「まぁ、一応、魔物だからね、マタロー。

 でも、どうして急に走り出したりなんか…。」

「きっと炎の魔法が使えるようになった自分を、早くソフィ様に見せたかったのでしょう。」

「そうなの?」

「キャン!」

「そっか。

 全く可愛いなぁ、マタロー!!」


私はマタローを撫で回したわ。

マタローは尻尾をブンブン回していたわ。


そんな私たちの隣で、リタがトワレナに言った。


「それで、トワレナさんたちはここで一体何をしてたんですか?」

「お墓作りです。」

「お墓?」


「どういうこと?」というような顔をしたリタに向けて私は言った。


「リタくんはお爺さんとかお婆さんとかが死んだら、お墓作るでしょ?」

「そりゃ、そうだろ。」

「なら、他の動物のお墓とか魔物のお墓とか作ってもおかしくないよね?」

「え?」


リタは私を見ながら、驚いた表情をした。


「いや、そりゃ、おかしくはないけど、普通はしないだろ。」

「『命の価値は皆平等』。

 私の憧れのメイドさんがそう言ってたんだ。

 私は人の命を大事にする。だから、他の動物とか魔物とかの命も大事にする。

 私は人のお墓を作る。だから、他の動物とか魔物とかのお墓も作る。」


私は真剣な眼差しで言った。


「なるほどな。

 良い考え方…なのかもな。」


リタは何故か暗い顔をしていた。


その後、マタローに魔法を教えることに楽しさを覚えたリタは、マタローに魔法をたくさん教えてあげるようになったわ。


もちろん、自身のバイトもあるから、毎日というわけにはいかなかったけれど、空いた日には毎回ツリーハウスに来てくれたわね。

リタとの仲も深まったわ。


ツリーハウスに辿り着くまでに出会ってしまった魔物は全て倒して捌いて持って来てくれたから、ジークが「以前より調査が楽になった。」って喜んでたわね、確か。


こうして、私はトワレナにメイドの仕事を教わり、マタローはリタに火属性魔法を教わり、ジークは大森林の生態系の調査を行うという環境が完成した。


マタローが火球を完璧に放てるようになり、私が肉じゃがを完璧に作れるようになった頃、再び事件が起きた。

 

「リタが来ない……。」


リタが3週間も大森林へと来なかった。

『教えて!レミアちゃ〜ん!!』


はいは〜い!

どうも皆さ〜ん、お疲れさま〜!

レミアで〜す!


第4回目の今回は「火炎(フレイム)爆破(バースト)」について解説しま〜す!


火炎(フレイム)爆破(バースト)とは、作中でソフィちゃんが言っているように、「体内の熱を爆発させる上級魔法」です。


そのため、相手の体温が高いほど、殺傷能力が上昇します。


相手が炎系統の存在なら、そのまま大ダメージを与えることが出来ますが、そうでない場合、作中でリタくんが猪の魔物に対して行ったように、火属性魔法をぶつけるなどして、一度体温を上昇させる必要があります。


二度手間に見えますが、動いていれば嫌でも体温は上がりますから、長期戦なら最も使い勝手が良い火属性魔法と言えるでしょう。


それにしても、火属性魔法なのに火属性の相手に最も良く効くだなんて、不思議な魔法ですね〜。


え〜、次回は「リーゼロッテと学術国家とお祭りと。」だそうで〜す。


たくさんの人に出会えそう!


お楽しみに〜。


・・・私もリタくんに教われば強くなれるかな〜?

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