創作漫才「朝ドラ」
創作漫才「朝ドラ」
役柄……ツ→ツッコミ ボ→ボケ 二人→二人
二人 「どうも〜こんにちは〜」
ボ 「最近、私、朝ドラにハマっているんですよ〜」
ツ 「朝ドラ?」
「ああ、朝だけ限定のコスパのいいドリンクも付いているファストフード店のモーニングメニューね、美味しいよね〜あれ、」
ツ 「おいおい、」
「それは朝マックだろ、」
ボ 「失礼な!」
「うちの近所の和菓子屋がやっている、朝のどら焼きセットだよ!ホッカホッカの出来立てどら焼きと渋〜いお茶、」
「こりゃまたたまらん〜」
ツ 「知らんわ!」
ボ 「ええっ、知らんの?」
ツ 「私が言っているのは朝ドラ、」
ボ 「ああ、朝からやっている青い頭の太ってる男が、あんたみたいな怠け者の友達を助ける、子供が大好きなアニメのド…」
ツ 「おいおい、それはドラえもんだろう!」
「あと、あんたみたいな怠け者の友達ってなんだよ、失礼な、」
ボ 「失礼なーーー」
ツ 「えっ?」
ボ 「うちの近所のアニメカフェがやっている朝のドカベン祭りだよ、朝から山田や岩城や里中の明訓高校の野球部員が助け合い、試合に勝ち進むのを見られる朝ドカ、」
「こりゃまたたまらん〜」
ツ 「知らんわ!」
ボ 「ええっ、知らんの?」
ツ 「しかも山田の頭は帽子で髪の毛は黒いぞ、」
「私が言っているのは朝ドラ、」
ボ 「ああ…」
ツ 「もういい!」
「また、変な近所の店のことを言うんだろう、」
ボ 「えっ!?」
「もう一つだけ言わせて〜傑作だからさ〜」
「お願い、」
ツ 「解ったよ、一つだけな、」
ボ 「うちの近所の高速道路で朝から…」
ツ 「朝ドライブだろ、」
「朝からドライブ、朝ドラだろ、」
……
……
ボ 「こりゃまたたまらん〜」
……
……
ツ 「話、進めていいかな?」
ボ 「はい、」
ツ 「朝ドラだから、朝ドラ!」
ボ 「はい、」
ツ 「朝からやっている、」
ボ 「朝からやっている〜」
ツ 「連続ドラマの、」
ボ 「連続ドラマの〜」
ツ 「カ、」
ボ 「カ〜、風見鶏!」
ツ 「風見鶏?」
「知らんわ、」
ボ 「ええっ、知らんの?」
「昭和52年後期 作品No.20「風見鶏」、主人公松浦ぎん(新井春美)が戦中戦後にパン作りを頑張る朝ドラだよ、」
ツ 「し、知らんわ…」
ボ 「ちなみに、カがつく朝ドラは、他に「かりん」や「カーネーション」もあるよ、」
「かりんの主人公小森千晶は細川直美さんが、カーネーションの主人公小原糸子は尾野真千子さんで晩年は夏木マリさんが演じていたよ、」
ツ 「く、詳しいじゃないか、」
ボ 「そんなことも知らんで、朝ドラを語る?」
ツ ……
ボ 「朝ドラに失礼じゃないか、君〜!」
ツ 「す、すんません…」
ボ 「朝ドラの風上にも置けないにわか朝ドラファン、恥を知れ!」
ツ 「ははー、」
「そこまで言うなら、今放送されている朝ドラは知ってるよな?」
ツ 「カ…」
ボ 「カ?」
ツ 「か…」
ボ 「か?」
「うちの近所の電気店がやっている、忙しくて朝シャンの髪の毛を乾かせなかった女子高生が、高性能ドライヤーで乾かせるサービス!」
ブォーン、
「朝からドライヤーの風、気持ちええなぁ〜」
ブォーン、
「気持ちええ〜こりゃまたたまらん〜」
「朝シャン、ドライヤー、乾かせる、」
「略して、朝・ドラ・か、」
ツ 「知らんわ!」
ボ 「ええっ、知らんの、」
ツ 「もうええわ、」
二人 「失礼しました〜」
ボ 「ええっ〜、」
「カムカム エブリバディの話しないの?」
ツ 「知っているじゃないか、最初から言えよ!」
ボ 「朝からやっているガムを噛みながらデブの相棒と一緒に事件を解決するドラマの、」
「ガム噛むデブとバディ!」
「これ完璧でしょう、」
ツ 「もう、ええわ、」
二人 「失礼しましたー」
おしまい