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ごぼうかえるの短編集!

今日もまた、エンドレス2

「あー、もう! 忙しい忙しい!」

今日もまた、忙しく動き回るお母さん。何をするにも邪魔になる娘二歳を大人しくさせるべく、まず、ジュースを与えることから始める。娘二歳、マグに入れたジュースを逆さに振り、ぶちまける。

慌てて床を拭くお母さん。

そしてもう一度、ジュースを入れ、渡す。しかし、娘二歳、嬉々とした表情で再びぶちまける。エンドレス。

その時、お母さん、マグのゴムの一部分がないことに気がつく。とりあえず、マグを横におき、静かになった娘二歳の動きを確認。

気がつかぬ間に娘二歳、台所に侵入。米をシャベルでぶちまけていた。

お母さん、涙目で片付けるが、また、花咲か爺さんのように米を撒かれ、エンドレス突入。

精魂尽き果てた頃、娘二歳が逃走。お母さん、エンドレス脱出。

米を米びつに戻し、消えた娘二歳を追う。お母さん、娘二歳の姿を捉えるなり、白目をむく。

娘二歳、クレヨンで床に落書き中。瀕死のお母さん、床のクレヨンをおとしにかかる。しかし、おとしても、おとしても、娘二歳が上から芸術的お絵描きを披露。エンドレス。

ヘロヘロになった所へ、旦那が帰宅。旦那、家に帰るなり妻の機嫌を確認、慌ててオモチャを片付け始める。しかし、娘二歳が許すわけもなく、何度も同じ状態に戻され、力尽きた。

「パパ、ありがと……」

かすれた声の妻からお礼を言われ、少し舞い上がる旦那。

とりあえず、娘二歳を落ち着かせるため、ジュースを与えることにする。

「ジュースだよ! 喉乾いたろ?」

娘二歳、パパから受け取ったジュースを、ふてきに笑いながら逆さまに……。

「だめー!! それ、ゴムが壊れて……」

お母さんが最後まで言い終わる前に、ぶちまけられたジュース。

そのジュースの上に何を思ったか座る娘二歳。

「……るの……」

お母さん、最後の台詞を残し、撃沈。もう何度も聞いた、心底楽しそうな娘二歳の声だけを残し、部屋はしんと静まり返ったのだった。

ああ……エンドレス……。

今日も、また、エンドレス。

だいたいのお母さんがこんな感じです笑笑。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 旦那さんの良いところまで記されている大変な暴れる二歳ちゃんとの他所からみるとホッコリしますね。 現場は大変なんだろうけども。 勝手に癒されました。
[一言] この世の地獄や…!
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