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苦戦必至の異世界巡り  作者: ゆずポン酢
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基礎を学ぶ・3

 魔法を使う練習をやめて机の上でのお勉強に切り替わった。

 勉強をする場所は宿舎内に設置されている講義などを行う場所らしい。

 教えてくれるのは引き続きリュリーティアさんであり、教壇に立つ姿も様になっている。

 生徒は俺とシャルルの二人だ。


「はいリュリーティアさん! 質問です!」

「です!」

「まだ始まっていないのに熱心ですわね、どうぞ闘司さん」

「なんでメガネをかけているんですか!」

「ですかー!」


 そう、リュリーティアさんは丸メガネとスーツを着用して教壇に立っているのだ。

 正直丸メガネは無いだろとは思ったけれど、いざリュリーティアさんがかけると味わい深い魅力を出している。

 そしてなんでスーツがあるんだよ。魔法もあるファンタジーな世界でのスーツは流石に突っ込むぞ。


「メガネとスーツは教鞭を取る際には必須、これは昔からの伝統だと教わっておりますわ。かの勇者ミスミがそれを伝えたものだと言われております」


 勇者ミスミお前ってやつは……!!

 お前いつの時代の奴なんだよ、疑問が溢れ出てくる。


「伝統でもあるとおり、(ワタクシ)自身もコレを着けていると身が引き締まる思いになりますわ。……もしや、似合っておりませんか……?」

「有り得ません、最高に似合っています」

「あ、あらそうですか? そう言われると照れますわ」

「リュリーティア綺麗!」

「ふふっ、ありがとうございますシャルルさん。さて、じゃあお喋りはここまでにして授業を始めますわよ」


 丸メガネをクイッと持ち上げて授業を始める。

 先端にチョークを付けられて伸び縮みできる、あの、なんか銀色の棒を使って黒板に文字を書いていく。


「「魔法の属性と適性?」」

「はい息ピッタリでよろしいですわ。そうです、魔法には属性と適性がございます。属性は何となく分かるのではないですか?」

「この世界には八神がいるから、八つの属性があるんですか?」

「そうです。地水火風、月光闇樹の八属性がありまして、人によってそれぞれ適性があるのです。ではシャルルさんの使いやすい属性は何ですか?」

「えっとね風の魔法が得意だよ!」

「はい、つまりシャルルさんには風の適性があるということです。まあ今は神様がジンの加護を与えたので得意とかいうレベルじゃない力ですけども」


 ふむふむ使いやすい属性がそのままその人の適性属性となるということか。


「じゃあリュリーティアさんは炎と土の適性があるってことですか?」

「ええそうです。適性はなにも一つだけという訳ではありませんので、シャルルさんにも他に適性がある場合がありますわ」

「へー、ボク風の魔法ばっかり使ってたから知らなかったや」

「俺のは分かりますか?」

「闘司さんはまだ魔法を使う段階ですらないので分かりませんわ」


 そうなのか……。少し残念だな。

 またリュリーティアさんは黒板に新しく書き始める。



「「攻撃魔法と付与魔法?」」

「はい、闘司さんにはさっき決められた魔法は無いとは言いましたが、分類するとなるとこの二つに分けられます」


 イメージで魔法の結果が決まるので正しい魔法の形はないということは聞いていた。


「攻撃魔法は文字通り攻撃に用いる魔法ですわ。例えばシャルルさんがマウントグリフォンに使ったエアスラストという魔法は、風の刃が敵を切りつけるので攻撃魔法です」

「あの時のシャルル頼もしかったなー。もちろん今も頼もしいけど!」

「えへへーやだなートージってば、もう!」

「イチャイチャしないでくださる?」


 黒板を名称不明の銀の棒でピシャリと叩く。

 おお怖い……。

 あまり怒らせないようにして、質問をする。


「リュリーティアさんがあの宿屋の時に地面を凹ませたのも攻撃魔法なんですか?」

「ええそうですわ……銀貨……。ゴホンッ、失礼しました」

「なら、あの手足に炎の魔法を纏っていたのは? あれも攻撃魔法なんですか?」

「いえ、それは付与魔法にあたりますわ」

「そうなんですか? でも俺蹴られた時に火傷しましたけど……」

「両手足に魔法を付与した結果、蹴りに火傷が追加されたという事になりますの。正直言いますと、攻撃と付与の分類がややこしいですのでそれとなく考えていただけると楽ですわよ」


 うーむ、頭がこんがらがるなぁ。

 これは実際に使ったりしていけば分かるようになっていくのかな。

 また謎の棒、以下略で黒板に新たに沢山書かれていく。


「話が戻りますが今度は各属性ごとの特徴をお教えしていきますわ」


 という事なので黒板に書かれたそれぞれの属性の特徴を見ていく。



 地:ノーム

 岩石を生み出したり、地形を変形させたりする魔法が得意になる。

 付与魔法として身体に纏うと、防御力の強化、攻撃した際に相手を石化させるなどの効果がつく。



 水:ウンディーネ

 水や氷を操る魔法、治癒魔法が得意になる。

 付与魔法として身体に纏うと、自己再生力、治癒力の強化、攻撃した際に相手を氷結させるなどの効果がつく。



 火:サラマンダー

 火を操ったり物を燃やしたり、爆発を起こしたりする魔法が得意になる。

 付与魔法として身体に纏うと、筋力の強化、心肺能力の強化、攻撃した際に相手に火傷を負わせるなどの効果がつく。



 風:ジン

 風や雲など天候を操る魔法が得意になる。

 付与魔法として身体に纏うと、身体速度の強化、攻撃する際に風の刃が付き、攻撃の範囲が広くなるなどの効果がつく。



 月:ルナ

 変化の魔法や、混乱の魔法が得意になる。

 付与魔法として身体に纏うと、感覚の強化、攻撃した際に相手の魔力を吸い取るなどの効果がつく。



 光:ウィル・オ・ウィスプ

 聖属性の魔法や、物理防御魔法が得意になる。

 付与魔法として身体に纏うと、物理反射や、攻撃した際に相手を放心状態にするなどの効果がつく。



 闇:シェイド

 闇属性の魔法や、恐慌魔法、分身魔法が得意になる。

 付与魔法として身体に纏うと、気配の遮断や、攻撃した際に相手の不安を増大させるなどの効果がつく。



 樹:ドリアード

 魔法防御魔法や、蘇生魔法が得意になる。

 付与魔法として身体に纏うと、魔法反射や、攻撃した際に相手の体力を奪うなどの効果がつく。

 マナを付与させる事が出来るらしいが真偽は不明。



「ざっとこんな感じですわ。地水火風は分かりやすいですけど、後の四つは少し複雑な特徴がありますの」

「ん〜……ボクわかんないや」

「そのドリアードの蘇生魔法って……さっきの自然の摂理に反するとかなんとかにならないんですか?」

「それはドリアードに関しては不明な所が多いんですの。蘇生魔法ができるという事は文献に記されているのですが、(ワタクシ)の知る限りでは使える方は一人しかおりません。それは勇者ミスミだけです」

「勇者ってそんな事も出来るんですね……」

「全属性の加護を持つというくらいでしたからね。伝説の勇者とはそれくらい力を持っているものなのでしょう。ちなみにドリアードは(ワタクシ)達に一番密接に関わっている属性なのですわよ」

「マナの付与が出来るってことは……世界樹と何か関係が?」

「そうです、マナを放つ世界樹を守る神としてドリアードがおりますの。それに樹子の成長を促しているのもドリアードの力ですわ」


 あの小さな樹の事か。アレが大きく成長していくと世界樹になっていったりするのか?

 ぐー。

 なんだこの大きな音は。


「もしやシャルル……」

「色々頭使ったからもうお腹ペコペコだよ。そろそろ帰ろ?」

「そうですわね、あんまり一気にやりましても覚えきれないでしょう。それにこれからも学ぶ機会はありますわ」

「これから? また教えてもらえるんですか?」

「ええもちろん、何時でもですわ」


 何時でも? それは冗談だろうけど、まぁそれくらいの気持ちで俺達に教えてくれるなんて本当にありがたい事だ。

 リュリーティアさんに感謝しつつ帰り支度をしていく。

 宿舎から出て、宿屋に向かって三人で手を繋いで帰っていく。


「え? なんでリュリーティアさんも一緒に来てるんですか?」

「何でと言われましても、お食事をいただきに行くのと部屋に帰るためですわ。」

「みんなで食べるとさらに美味しさがアップするんだよ?」

「ええそうですわねシャルルさん」


 あぁ、そうだよこの人俺達の目の前の部屋に住んでいるんだよ。

 それをすっかり忘れていたので、てっきり宿舎に戻るかと思っていたので驚いた。

 別にリュリーティアさんと一緒が嫌とかじゃないしむしろ嬉しいくらいだ。大歓迎だよ。

 そうかそれで何時でも教えられるという事だったのか。

 そういう事か、なるほど。






 疑問が晴れてスカッとした気分でガラシャの宿屋へと帰っていく。

読んでくださってる方ありがとうございます。


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