表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
廻天のアキラ  作者: 920
1/18

 それがいつ日本に持ち込まれたのか、詳しいところは定かでない。

もっとも古い記憶にあるのは、横浜に出張でばった叔父が持ち帰った写真だった。

ひきつった警固役の横で、不細工な彫像のように佇む姿をさかなに、

 戦の折にはいかにこれを叩き潰し、本陣に斬り込むか

と、酒を囲んで盛り上がる大人たちをよく覚えている。



 1846年 旧暦六月、前年の商船撃ち払いの報復として、フランスの軍艦3隻が下関に来寇した。

 遠く小倉まで、数刻に渡って鳴り響いたとされる砲撃により、長州側の砲台を破壊し尽くした後、浜に降り立った10機足らずのアキラは、放たれる矢玉をもろともせず、生き残った守備兵を蹴散らして、下関の市街を蹂躙した。

 同年 旧七月、薩摩に押し寄せた英国艦隊の艦砲射撃が、錦江湾沿いの海岸陣地と港湾施設ことごとくを壊滅し、上陸した機械陸戦隊によって鹿児島城下は火の海に沈んだ。



 これに衝撃を受けた大名諸侯は、競い合うように異人からアキラを買い求め、

銃兵を随伴させた機械化部隊、通称『械備』《かせぞなえ》が各地で創設された。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ