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変わらないでいたい  作者: 松田
3/14

3

うちは自分の気持ちが良く分からない。

うちの彼氏の中島 祐也は、うちと付き合い出したことでずっと仲良くしていた紗奈ちゃんと疎遠になってしまった。

そのことについて、うちはずっと払拭できずにモヤモヤ悩んだままでいた。

祐也のためにも多分あいつと紗奈ちゃんは仲直りした方がいいんだと思う。だからうちはずっといい続けてきた

「仲直りした?いつ仲直りすんの?」

って。

でもそんなの祐也だってきっと鬱陶しいと思っていたはず。そんなのは分かってるけど、それが祐也のためなんだと思うと言えずにはいられなかった。


喫茶店で祐也と話した日の二日後、トイレの中で紗奈ちゃんとうちだけになった。話すチャンスだ!と、思ったけどなかなか勇気が出ない。祐也の気持ちもなんとなくわかる。なんだか良く分からない壁のような重圧が、話そうと意識した途端にかかってくるのだ。

「あ…あっ…」

あんまりプレッシャーが強いんで声が小さくなってしまった。

「あの…」

それでもやっと出した声はまだ小さい。紗奈ちゃんに聞こえたかどうかも怪しい。けど

「なに?」

と返ってきた。聞こえていたようだ。

しまった。重要なことを忘れていた。何を話そう。

話すってことで頭がいっぱいで話題のことを全然考えていなかった。おかげで

「今日、いい天気だね」

と、訳のわからないことを言ってしまう始末。ちなみに今日は雨だ。ザーザー聞こえるほど強い雨。やってしまった感が溢れてくる。

しかし紗奈ちゃんは不思議な顔一つせずに笑って言った。

「今日雨だよ」

そんなひとコマで、うちの心はだいぶ救われた。

は?とか言われてたらポッキリいってたと思う。

さて、そこからは早く復帰できて、一瞬で平常心になれたので、日常会話でもしながら親睦を深め、それから祐也のことについて話そう。

「祐也が仲直りしたいって言ってるんだけど」

あれ!?なんでうちこんなこと言った!!?

「中島君が?変なの、別に喧嘩したわけじゃないのにね」

ところが紗奈ちゃんはケロッとそう言うと手を洗ってトイレを出ていってしまった。

案外あっさり伝えちゃったことに、うちは驚きを隠せずいて、しばらくぽけーっとほうけていた。

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