僕は強かった
私は一番強かった初めは小学校リレーのアンカーに選ばれた嬉しかったのを覚えてる
走った一生懸命にそして一番になった。
嬉しかった
僕はその時感じた!
胸の高鳴りと熱く滾る汗と自信に満ちる自分を。
それが、少しづつ壊れた。
初めは50m走で2番になった。
その時怖くなった。
負けたことより自分に注目されない事が怖かった。
遅い自分に価値は無い頭に巡った最悪が僕を壊していった。
不安が恐怖が僕の心を崩す。
少しづつ。少しづつ。負ける度に思い知る自身の弱さ。
次第に自信も高鳴りも滾りも何もかもが無くなった。
今まで燃えていた心が、もう見る影もない。
僕は強かった。でも…
僕はもう燃え尽きた終わった才能なのだ。
燃えていた才能が気づけば燃え尽きもう何もない
僕はそれを理解したくなかった。
走り、走り、走り、
僕は進み続けた。でも負ける度に恐怖が消えていった。
いつの間にか恐怖はなく負けても何も感じなかった。
僕は強くなった。まだ走れるまだ希望はある。
でも勝てなかった。一度も
そして高校の2年生の時陸上の大会があった。
僕は大会に出た人数が少なかったから出れた大会
僕は燃えたもう一度自分を証明するためにまた走る
結果は2位僕は負けた。僕はまた次があると考えた。
その大会の帰り僕は気づいてしまった。
僕は強くなったと思っていた。
でも違った僕は諦めただけだった。
負けても恐怖が無かったのは、諦めて何も感じ無かったから。
僕は燃えたはずだった。でも…
それはもう燃えない才能の中に僕は無理やり「まだ戦える」とマッチを投げただけだった。
もう使い切った燃料を無理やりマッチを入れて燃えていると錯覚させた
僕はもう終わっていた。
僕は強かった。僕は強かった…
完