表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

2/105

2.お茶会にて

この作品を選んでいただきありがとうございます。

ブックマークもしてくださった方もいたのでとても嬉しいです。とても励みになります。

それでは続きをお楽しみください。


−––ここは王家主催の子供達のお茶会–−−


沢山の子供達で賑わう庭園



チラッ チラッ


趣味の話で盛り上がっている女の子達

騎士の真似をしている男の子達

情報交換をしている子供達

それを見守る大人達


この場にいる誰もがチラチラと視線を送っている先に

いるのは、一人で椅子に座り花を眺めている可愛らしくも美しいアリーシアである。


公の場に初めて顔を出したアリーシアだが、以前から噂はあったのだ…


この国の国王陛下より絶大な信頼を得ている氷狼公爵が大事にしている秘蔵っ娘…


妃殿下に次ぎ社交界のトップ2で、今でも華やかさと美しさを誇る公爵夫人が待望の女の子に、その術を注ぎ込んで育てていると…


若い令嬢達の間で王子達と同じ様に人気を集めている

公爵家の長男と次男、この二人が連携してその存在を隠し、何よりも優先させる公爵家のお姫様…


誰もが気にはなっていたが真相は誰にもわからず、

ましてや相手は公爵家である…下手な事は出来ない。

なので噂は噂であるとして、公爵家の思惑通りこれまでアリーシアの事は謎のベールに包まれたままであった。



だがしかし、目の当たりにしたのだ【公爵家の秘宝】

であるアリーシアを!


だがしかし、アリーシアはまだ本領を発揮していない!


だがしかし、イスに座り思案気に花を眺めているだけでもまるで絵画の様なのである!


だがしかし、アリーシアは人の多さに疲れているだけなのだ!(来たばかりなのに)



アリーシアはそんな周りの視線に気づかず、兄達が王子達の所から戻ってくるのを待っていると辺りが騒がしくなったのでそちらを見てみると、兄達と一緒に王子達が現れた。


「あ これでご挨拶したら帰れるわ!」


と、当初の目的の1つである"お友達を作ろう"というのは当然忘れていた…


「アリー!何をしていたのだ?」


挨拶に行こうと立ち上がりかけたところで、上の兄であるアルフレッドに声をかけられたアリーシアは庭園の花を楽しんでいた事を伝えた。さすがに来てすぐ疲れたとは言えなかった…


「そうか テーブルに居なかったから心配したぞ、誰かに何かされた訳ではないのだな?」


「ええアル兄様心配かけてごめんなさい、でも何かされるって何をですの?……」


コテンと首を傾げて兄を見上げるアリーシアの頭を優しく撫でながらウンウンと何も言わず頷いているアルフレッドのその優し気な表情に普段のアルフレッドを知っている者達からざわめきがおきる…


「おい!アルフレッド、急に走り出すからビックリしただろ、どうしたんだ…?…ってもしかしてその子がアリーシアかい?」


「もしかしなくでもうちの可愛いアリーシアですよ、

殿下方あまり見ないでください。そして必要以上に近付かない様に!」


「!!!にっ 兄様っ!?!!!」


王子達相手にあまりにも淡々と不敬な態度をとるアルフレッドに慌てるアリーシアと、アルフレッドのその態度を全く気にしてない二人の王子達の後ろから次男のジェイソンが優し気に声をかけてきた。


「アリー、兄さんの事は気にしなくていいよ

それよりも殿下方へのご挨拶はきちんと出来た?」


『 ! まだだわっ! 』


アリーシアは指先から足の引き方、下げる頭の角度までしっかりと意識して、とても滑らかな所作で美しいカーテシーを披露した


「第一王子殿下、第二王子殿下にご挨拶申し上げます。

セイリオス公爵家長女アリーシア・セイリオスと申します。本日は素敵なお茶会に参加させて頂き、まことにありがとう存じます。先程はお見苦しい姿をお見せしてしまい申し訳ございません、また兄の殿下方への不敬な態度にいたしましても、妹であるわたくしからも謝罪させて下さいませ。」


アリーシアは7歳の子供には辛いはずの美しいカーテシーのまま、体勢を崩す事なく、早口になる事なく、そしてとても可愛い声で挨拶と謝罪の言葉を述べたのであった。




アリーシアの本領…?発揮していきます。


どうぞ応援よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ