VS レジン ➖5➖
「物分かりがよくて助かる、それでどうしてなんだ」
「頼まれたんだよ、レジン隊長にな」
「何を頼まれたのだ、奴隷商にでも連れて行くつもりだったのだろう」
「ああ、そうだ」
「何故だ、金銭が目的なのか?そんなもの必要ないくらいの地位についているのではないのか」
「これは名目上にすぎないんだ」
「…何?」
「そういうことにしなければ、独断で何かをしようものなら勝手な行いと見做されて英士長から行動制限を取られてしまうんだ。だから、これは行ってもいい範囲のことということでそうしているんだ」
「この地区の人々を奴隷にするのは、その英士長という奴から唆されたことなのか!?」
「それは…詳しいことは私達は知らない。ただ、我々の管轄外の人民にはどのようなことを無法でやってもいいとは伝えられている。なるべくならこの世界中の人々を我々の手中に収めるくらい支配しろとは言われているらしいが…」
なんて酷いことが…。レジン以上にも、やはりその十二英士のトップをなんとかしなければ、当分この世界に平和などやってこないと言うことなのか…。
ジャスがそんなことを考えている時、紅は何かの気配に気がついて正面の上空の見上げた?
なんだ…?何かがこちらに近づいて来ているの…。
「…それで、レジンの本当の目的というのはなんなんだ」
「…ある女性を探しているそうなんだ」
「ある女性?」
「レジン隊長は───」
その時、紅にはその上空から橙色に発光する槍状の何かがこちらに急速に接近しているのを目視した。
紅は、それがジャス目掛けて飛んできているのを確認して、直様LANDを動かしてジャスの元まで行き、そのままジャスを担ぎ上げるように持ち上げてUターンするように、また後方へと下がった。
「お、おい!何しているんだ!」
そんな突然の出来事にジャスは困惑していたその瞬時に、元のジャスのいた所に半径1メートルほどに何かの物体が降ってきたのだ。
その衝撃に勢いよく風が吹き荒れて、土煙が舞い上がっていた。
「な、なんだ!?」
紅はその腕からジャスを下ろし、そしてその土煙の中から何者かの人物の影が浮かび上がっていた。
なんなんだ…誰かがいる…。
そして、その土煙が消えてからその人物の顔がはっきりと確認できた。
「───っ!」
ジャスは声を失ったように絶句して、顔色を変えていた。
意思とは逆に、本能で後退りしてしまっていた。
「おいどうした、誰なんだあいつは」
「…レ、レジンだ…」
そう、そこに現れたのは紛れもなくレジンだったのであった。




