VS レジン ➖4➖
ジャスは再び剣を構えた。
「おい!聞いてるのか!何かしたらこいつも巻き添えだぞ!」
「ロミ、安心していてほしい」
「…わかっているわジャス、あなたを信じているもの」
ロミはジャスのことを信じて目を瞑った。
そしてジャスは、その場から居合のような構えから勢いよく剣を男の方へ向けて引き抜いた。
「悪流斬!」
すると、その剣先から白い光の刃状のものが振るったと同時に、剣と同じ長さの鋭い剣撃が横一線に飛んでいった。
その物質は男の方へと向かっていった。
「危ない…ロミ!」
心配するノールや他の者達だったが、その閉じた目をゆっくり開けてそこに見たのは思いがけない光景だった。
そこにはその隊員の男だけがその剣撃が胸元を直撃して、その剣撃と同じ幅の傷跡から勢いよく血が吹き出し、ロミの着ていた衣服に飛び散っていた。
その攻撃は確かにロミにも当たっていた。しかし、ロミには何も当たっている様子はなく、損傷もなかった。
それから、その男はその場に意識をなくしたように倒れた。
そして、その状態を確認したロミは驚きながらもジャスに聞いた。
「じゃ…ジャス、これはどう言うことなの…」
「悪流斬….悪意の心を持っている者のみにダメージを与えることのできる攻撃だ。ロミにはそんなものが一切ないと確信できた、だから使用した」
「そ、そうなの…そんなことができたなんて知らなかったわ…」
「ああ、最近習得した魔法だからな」
「この人…死んでしまったのかしら」
「いや、致命傷ではあるが生きている。…おい!そこにいる隊員、全員出てこい!人質を取ったところで無意味だと分かっただろう!こいつはまだ生きている、手当てしてやれ!」
それから、観念したように隊員達は全員その馬車から降りた。
隊員は倒れた男を合わせて全部で六人いた。
全員が手をあげて降参したようにしていた。一人の男は倒れた男を診ていた。
「お前達…どうしてこんなことをしている」
「言うかよ!これは守秘義務だ」
すると、ジャスは剣をもう一度同じように構えた。
隊員達はそれに怯えていた。
「わ、わかったから!話す!」
そう言ったのは、もう一頭のサレートに乗っていた隊員の一人だった。
「おい!いいのか!レジン様からは何も話すなと言われていただろう!」
「考えてみろ、ここで痛い目に会うくらいなら話した方がいい!ここにいる者達だけでは相手にならない」
「それもそうだが…レジン様には…」
「大丈夫だ、ここに来るなんてこともないだろう。私達が何か話したともバレるようなこともない。みんなもいいな」
隊員達は仕方ないように頷いていた。




