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出陣 ➖11➖

 「そ、それは…その…」

 「話は確認したその後にしよう…今はその場所へ向かおう」

 「…ああ」

 

 口籠っていたリナリアを見かねたジャスがそう言ってから、移動を開始した。

 ジャス、そして上空からはドッドと共に前方へと進んで行ったのである。

 そんな移動中にジャスは考えていた。


 あの約束とは、元の世界へ返すと言う話のことか…。

 今はそれが無理なのを知っている…だとしたら、本当に私の命を捧げなければいけなくなるのかもしれない。最悪の場合を想定しておかなければ…。

 私は騎士長だ…死ぬ覚悟ならいつだってできている。ガーヴァルと対するとした時点で私はここで刺し違えてでも状況が悪化しないように抵抗する思いでいたのだ。

 …それが、どうだこの結果は。

 たった一瞬で終わった、私の出る幕がないどころか、姿さえ確認できやしなかった。

 なんだと言うのだ…あの兵器は。

 紅はまだ倒してはいないかもしれないと疑ってはいるが、あんなものを食らえばガーヴァルであろうと一溜まりもないだろう。

 …銃ならこの世界にだってある。実弾を込めるものもあれば、魔力を込めてそれを放つものもある。

 だが、有力な術者でもあれ程の威力を発射するところなど見たことがない。

 恐ろしい…魔法ではない科学という力。

 せめて最後にでも聞いておきたい、紅の世界について…その力のことを。

 そして移動中のジャスは紅に尋ねた。


 「先程使っていたあの兵器は…どんな仕組みがされていたんだ」

 「RANDに蓄えられたエネルギー、それをその銃へと移し替え、そしてその溜まったエネルギーを放出している」

 「エネルギー…なんなのだそれは」

 「太陽光などを効率的にエネルギーに変換している、詳しく言ったところでわからないだろう」

 「太陽の…?」

 「どうやら、この世界の空から照らされているもの、それも太陽光としてエネルギーになっている。ここからも視認できるあの恒星、あれは太陽に相違ない…そうだろうLAND」

 「はい、そのようです。…しかし、この世界は太陽系も全て同じなのでしょうか。それも不思議な話に思います」

 「…おいジャス、空から光を照らしているもの、あれの名称は太陽で合っているのか」

 「ああ、それは間違いない」

 「ならば他にも惑星はあるのか?」

 「空には太陽と月しか存在しない。…まさか、そちらの世界には他にもあるのか?」


 太陽と月しか存在しないのか…。

 宇宙という概念はなさそうで、ここ以外に生物がいるという線も薄いということか…。

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