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異世界 ➖21➖

 「今はお前のその覚悟に免じて協力しといてやろう。…ともかく、早くその場所へ行ったほうがいいだろ」


 紅は、LANDに乗ったまま180度回転して、そのまま走らせてその城から出ようかとしていた。


 「おい待て!私も移動用に乗っていかなければならない物がある、少し待っていろ!」


 そして、紅は動きを止めて、ジャスは一人で先に外へと出た。


 「ではその間、少々お時間よろしいですか紅様」


 そう言ったのは老人であるサンカであった。


 「…なんだ?」

 「申し遅れました、私は侍従長であるサンカ・キンジョウと申します。我々も紅様の勇姿をこの目で確かめたいと思ったのです」

 「付いて来るとでも言うのか?」

 「いえ、違います」


 すると、サンカは手を前に差し出して何かを唱え始めた。

 紅はその作法を見ただけで、また何か魔法を使うであろうことを察することができた。


 そして、見慣れたような魔法陣がサンカの足元の前から小さく現れた。


 「召喚、ドッド!」


 そんな一言を言ってから、その魔法陣から光が放たれた。

 そして何かの姿が現れて、光が消えてから確認できたのは、青色で全長30センチほどで、大きな単眼の鳥のような生物だったのだ。

 そして、その生物は腕を手前に出していたサンカの前腕の部分にそこに掴めるほどの足で乗った。


 「…なんなんだそれは」

 「使い魔のドッドと呼ばれる、これも獣奇なのです。私の命令を聞くように教育されています。攻撃性はありません」


 これが獣奇か…。見たこともない生き物なのは間違いない。


 「このドッドには特殊な魔法がかけられております。ドッドの視界に入ったものは、こちらでも別の術式を使って見ることができます。音声も繋がりますので、何か有ればこのドッドを通して連絡も取ることができます。なので、一緒に同行させてもよろしいでしょうか」

 「…ああ、好きにしろ」

 「ありがとうございます。ご勝手なこと失礼します、姫様」

 「いえ、私からも頼もうとしていたことなので助かります」

 「これも魔法か…『技』というやつを使ったのか?」

 「いえ、召喚魔法なら習得すれば誰でも使えるようになりますよ」

 

 そんな話をしている時、城のドアが開かれた。

 

 「待たせたな」


 先に外へ出ていたジャスは、何か見たこともない生物に乗っていた。これも、獣奇であることが紅にはわかった。

 四つ足で歩く白馬のような生き物だった。大きさも一般的な馬と同じようだが、骨格や筋肉が一回り大きく、何か重たげな鉄のようなものを装着させられていて、目の部分には機械的な何かも施されていた。

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