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異世界 ➖19➖

 ガーヴァル…あれは幾度となく冒険者や騎士達が戦いを挑んでも勝機はなかったのだ、この私でも手も足も出なかった。

 いくらこの男でも倒せるなんて到底思えない。

 …だからこれはいい機会だ。こいつの姫様に楯突いたりするこの態度は気に入らない…一度この世界の恐ろしさをこの男は痛感するべきなんだ。そして少しは報いを受けた方がいい。

 …しかし、ガーヴァル自体はどう処理すべきか…。上級の魔法師なんかに頼めばどうにか対処ができるだろうが…今の状況を鑑みるとそれは厳しい…。


 ジャスがそんなことを思考している中、紅はジャスのした宣言が、リナリアを見つめていた時のその真剣な顔を見て、自分の決意は嘘ではないのだと感じていた。

 だが、それでも一応のことと思い紅はあることを試そうとした。

 そして紅は、LANDに乗ったままゆっくりなスピードで動かし、ジャスの元へ寄って行った。

 

 「お、おい動いてるぞ!」

 「こんな乗り物…見たこともないぞ!」


 LANDが走行している様子に、珍しいものを見るようにして辺りは騒然としていた。


 「な、なんなんだ…!」


 ジャスも、突然向かってきたそのLANDに動揺して剣を構えた。

 そして、LANDはジャスの前で停止した。


 「LAND、こいつは嘘を言っていないか確認するぞ」

 「嘘…?どういうことだ?」

 「LANDには人が嘘を言っていないか確認することができる。…もう一度聞く、お前は本当に死ぬ覚悟ができているんだな?」


 嘘を言っていないかだと…?何を言っているのかは理解し得ないが…。


 「ああ、二言はない」

 「LAND、どうなのか確かめてくれ」

 「はい」


 すると、LANDのヘッドライトのような部分から赤いレーザーがジャスの身体全体に当たる範囲に広がっていた。


 「な、なんだこれは!?何をしている!」


 ジャスは、防御態勢を取っていたが、身体には何も異変はなかった。

 そして、その数秒の短時間の間にそのレーザーの光は消えた。


 「何をした!」


 それに返答することもなく、LANDが答えを出した。


 「結果が出ました。脈拍正常、この方からは動悸の乱れを感じません。よって、嘘はついていないでしょう」

 「そうか…やはりな」

 「なっ、どういうことなんだ…!」

 「お前が嘘をついていないか調べさせてもらっただけだ」

 「そんな、今の一瞬で…どうやってそんなことができるんだ!」

 「…科学の力だ」

 「これが、科学…」


 その科学の力に城内は震撼していた。

 本当のことか疑る者もいたが、その性能に驚愕していた。

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