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かっこいい料理名

作者: undy

A・ツッコミ

B・ボケ

A「どうも、僕ら二人で漫才やらせてもらいます」


B「いきなりだけど、ちょっと聞いてくれる?」


A「おぉ、何?」


B「高級料理の名前ってかっこいいと思わない?」


A「あー、フランス料理とかの何々風何々添えみたいな?」


B「そうそう。ああいうのいいなぁって思ってさ、ちょっとやってみたいんだよ」


A「…どういうこと?店を出すの?」


B「違う違う。お前がなんか料理名を言って、俺がかっこいい名前に変えるって遊び」


A「あーなるほど。…それ面白い?」


B「え、面白くない?」


A「聞いた限りではちょっと…」


B「そうかー…ちょっと一回やってみない?もしかしたら面白いかもよ?」


A「まぁいいけど、じゃあ…コーンポタージュ!これかっこいい呼び方に変えてみてよ」


B「コーンポタージュね、わかった。ちょっと考えさせて…OK!できた」


A「お、早いね。どんなの」


B「コーンとクリームの出会い、うまい棒コンポタ味に似せて。どう、これ」


A「似せて?乗せてじゃないんだ……ん?ちょっと待って。一か所気になるとこがあるんだけど」


B「え、そう?あーわかった、あの部分でしょ」


A「あ、気付いてたんだ。その部分ってちょっと…あれだよね」


B「出会いじゃなくて抱擁とかの方が綺麗かぁ」


A「違うよ?そこじゃなくて!」


B「え、他に変なとこなんて無いと思うけど」


A「うまい棒のとこ!なんでコーンポタージュのかっこいい名前って言ってるのに駄菓子が入ってるんだよ。変だろ」


B「いや、だってコーンポタージュってうまい棒を真似してんでしょ?」


A「お前何言ってんの?逆だよ、逆。うまい棒がコーンポタージュに似せてんの」


B「え!?そうなの!?」


A「そうだよ。常識だろ」


B「えー、知らなかった…。てっきりうまい棒が先だと思ってたのに」


A「どういう育ち方してんだよ。生きてればうまい棒より先にコーンポタージュにぶち当たってるだろ」


B「そう言われても、俺はうまい棒が先だったし」


A「そうなの?珍しい人生送ってるな」


B「普通だと思うけど…まぁいいや。次の出してよ」


A「これまだやんの?いいけどさ…じゃあ、ピザ!」


B「ピザね。…はい、思いついた」


A「お、またしても早いね。さっきみたいなのは勘弁な」


B「大丈夫、任せてよ。…食の色彩、うまい棒チーズ味とサラミ味に似せて」


A「ほらまたうまい棒!俺さっき言ったよな!?駄菓子は変だって!」


B「だってピザだよ?チーズとサラミは欠かせないでしょ」


A「うまい棒を欠け!」


B「でも、チーズとサラミって、結局うまい棒から来てるし」


A「だから逆!うまい棒が真似してんの!…おい、お前さっきからうまい棒ばっかり出してくるな。ヤオキンからなんか貰ってんのか?」


B「やおきん?何それ?」


A「え、ヤオキン知らないの?」


B「や、ちょっと…」


A「嘘だろ。ヤオキンはうまい棒作ってる会社だよ。宣伝を頼まれたからこんだけ言ってんのかと思ってたよ」


B「ははっ、うまい棒はヤオキンで作られてるって、そんなわけないじゃん」


A「何言ってんだよ。うまい棒はヤオキンの稼ぎ頭だろ。工場だってうまい棒で建ててんだから」


B「うまい棒で?それって耐震とか大丈夫?」


A「例えだよ。何も柱から壁から全部うまい棒で出来てねぇわ。ともかく、うまい棒はヤオキンのものだって話」


B「それはないよ。だってうまい棒って波動存在じゃん」


A「え、こわっ…どうした急に?なんでそんな宗教みたいな話になってんの?」


B「うまい棒はまず初めにコンポタ味をお作りになられ、次にチーズ味とサラミ味をお作りになられた。経典にそう書かれてるよ」


A「経典って言ってるー!何お前、うまい棒の教団にでも入ってんの!?」


B「まぁ聖うまい棒教会の信徒ではあるけど」


A「あるのかよ!」


B「なんだよ、そんなに驚くことか?キリスト教、イスラム教、ヒンズー教、うまい棒教って四大宗教は世界的にも有名じゃんか」


A「一個知らないやつ!うまい棒教ってどんなのよ!?」


B「どんなって、別に普通だよ?世の中に美味い棒を広めるって」


A「それはヤオキンとツイッターに任せておけよ」


B「あとシガールを駆逐せよって」


A「シガールって、あの筒状のクッキーの?そりゃ多少形は似てるけど、それで敵対視するのかよ。俺シガールも好きだよ?おいしいじゃん」


B「まぁそうだけど、でも教えにはほら…逆らえないから」


A「急に闇深いな。そういうの聞きたくなかったわ。なんか疲れたし、もうこの話は終わりにしようぜ」


B「あ、じゃあさ、最後に一個だけ」


A「なんだよもう」


B「お前さ、さっきテーブルの上にあったうまい棒食ってたろ?」


A「あぁ、だって自由に食べていいって書いてたし」


B「あれさ、俺が用意したんだ」


A「あ、そうなの?」


B「うまい棒教では、信者が用意したうまい棒を食べて、人前でそのことを認めたら入信の意思表示になるんだよね。てことで、ようこそ、うまい棒教へ」


A「嘘だろおい」

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