表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
一番強くなるために必要な○○なこと  作者: ○○やろう
第二章 出逢い
9/34

9話 大和、猪との戯れ? その1 の巻

ーーー

ーー



ガサガサッ



「……ん」



木の葉が擦れる音で大和の意識が覚醒する。

どうやら考え事をしている最中に張り詰めた糸が緩んだのか、少々うたた寝をしていたようだ。



「ふぅ、どうやら少し寝ちゃったか。

だけどさっきより体力は少し回復できたな。

とにかくなんとかしてここから戻らないとな」


体力とともに気力も幾分回復したのであろう、頬を軽く両手で叩いて気合を入れ直す。


ガサッガサッ


「ん…!?」


先程から聞こえ続ける木の葉の音に不信感を抱き、音の聞こえる方角を注視する。


ガサッガサッガサッ!!!


とその時、草むらの先から体長4mはあると思われる1頭の巨大な猪が飛び出してきた。


「……!!

まだ俺を追いかけてきたのかよッ

完全に撒いたと思ったのに……」


どうやら大和の怪我の原因はこの猪に追い回されたことにあるようだ。


“ブシューッブシューッ!”


その猪はようやく目的の獲物を探し出せたことに興奮しているのであろう。

鼻息は荒く、その目は血走ったまま大和を凝視していた。


「ったく、どうやら一度目を付けた獲物は逃がさないってわけか。

どうせ逃げてもまた追いかけられるんならここできっちり片を付けてやるっ!」


大和も覚悟を決めたのであろう、半身になり腰を落とし迎撃する構えをとる。


(…こいつの攻撃方法はその牙を利用した突撃だ。

ただ普通の猪よりもはるかにでかく、そして速い。

さっきはそのでかさと速さに面食らってかわし切れずにかすってしまったけど、その攻撃自体が直線的なのは間違いない。

まずはきっちり攻撃を見極め、かわし際の一撃でこいつを仕留める…!)


呼吸を整え、思考を整理し、勝利への道筋を模索する。

その間も猪からは目を離さず一部の隙も見せない。


猪も大和の気迫を感じ取ったのであろうか、がむしゃらに突進する様子はなく、大和から数m離れた場所から隙を伺っているように見える。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ