28話 大和とゆかいな仲間たち? の巻
(せ、先生、格好良すぎるぜッ
…………というかなんかうれしいな、実家にいた頃はこんな風に俺の可能性を信じてくれる人なんていなかったし。
学校の先生たちもやっぱり妹の撫子と比べて、俺は“外れ”だって笑ってるやつばっかりだった。
でも貝原先生は……なんていうか違うな。
学校の先生だし多分俺が駿河からこの出雲に来た理由も聞いているはずだと思うけど、俺を『富士山』でも『宍道』でもないただの一生徒って感じで見てくれている。
それがこんなにもうれしいなんてな)
聡里の言葉で自分の心がほぐれていくのが分かる。
思わずにやけてしまいそうな顔を抑えつけながら自分の席に戻った。
また生徒たちは聡里に叱責されたのが堪えたのか、そんな大和に対して茶化すことなく迎え入れた。
その後沈んだ空気のまま黙々と説明する生徒が続く中、大和と同じく体術で好成績を残した4人が説明をする順番となるが……
「ふん、山川 流だ。
使用する武器は僕のような勇者たるのものにふさわしい剣だ。
主な属性は僕の輝かしさを際立たせる迸るような“雷”だ。
戦闘スタイルだが電撃を剣に付与した近距離戦闘に加え、斬撃に合わせて電撃を飛ばし中・遠距離にも対応できる。
ここまで言えばみんな分かると思うが、全てにおいて対応できる僕はつまりは“天才”ってやつさ」
(((……はぁぁぁん!!??)))
「はい、若草 彩です。
使用する武器は刀です。流君の剣とよく似てるよね~
主属性は火です。皆知ってる?雷が落ちた後によく起こる現象って火が多いよね~
戦闘スタイルは刀に付与した火を利用した近・中・遠距離戦闘が得意です。
つまりは流君と一緒ってことっ!
ここまで言えばみんな分かると思うけど、まるで私は流君と対の存在になるために生まれてきたのだと思います!」
(((……えっ???)))
「……屋那 松莉……武器は飛び苦無、属性は“風”…得意なのは中距離での戦闘、もしくは暗殺……」
(((……こ、こわ!!??)))
「おっす、玉造泉次郎、武器は槍だ。
うちの実家を知ってりゃみんなも分かってると思うが、属性はもちろん“水”に決まってらーな。
圧倒的な水量を利用した中・遠距離戦がおいらの土俵だっつーの
ちなみに実家ってーと温泉旅館やってからさー
クラスメイト価格っつーことでお安くしとくからぜひ利用してくれよな!!」
(((……なんでここで実家の番宣ッッ!!??)))
……なんというか個性的な4人であった。
「よ、よし、み、みな自身をちゃんと説明できたな。
一部おかしな発言もでてきた気もするがーーー今回は多めにみてやろう。
それより今のお前らは自分のスタイルを言語化したことで頭の中で自分の闘っているイメージが整理できたはずだ。
後はそれをより深く研鑽すること。
ただし、先にも言ったように属性の得手不得手は変わる可能性がある。
もしそういう変化があった場合は今のスタイルに縛られず、それを変えていくことも必要だ。
いいな、変化を恐れるなよ、むしろ楽しめっ!」
「「「はい」」」
「それでは今日はもうこのまま解散だ。
明日は今日行った体術、魔術、武器術の組手を主体とした授業を行う予定だ。
今日習ったことを復習し、それぞれの練度をあげていくように」
こうして大和にとって濃厚な初日の授業の幕は閉じた…




