27話 大和、侮られる の巻
~3限目 格闘術 武器術 ~
“キーンコーンカーンコーン”
「先ほどは魔術による創作活動ご苦労だったな。
これから引き続き、次の授業を行うが先ほどの内容が関係してくるため気を抜かないように。
今から行う内容は武器術だが武器といってもその種類は多岐にわたる
すべての武器を極めようということは思わないことだ。
時間がいくらあっても足りないだろう。
よってどの武器を使うかは人それぞれ違う。
武器については自分の使う魔術の特性を理解し、最もそれに合った武器を自分なりに模索してもらう」
(う~ん…俺の基本戦術は体術メインだから武器と言ったらそれを補助する手甲と脚甲とかかな。
でもそれに魔術を組み合わせるといっても今さっき魔術についての感覚をつかみ始めたばっかりだからどーすりゃいいか分からないな…
さっきも土の魔術で猪を作ってみたものの全然上手くできなくてクラスのみんなに大笑いされたし)
「よし、今からまず自分の主属性と使用する武器について説明してもらう。
その時に何故その武器を使用しているのかそれぞれ説明してくれ。
大切なのは“何故”それを使用しているかだ。
漫然とそれを使っているのではなく、自分の属性、武器について理解しながら使用することが大切なんだ。
強くなるためには常に“思考”し続けることが伴う。
脳が理解したことが身体に染み付いた瞬間、それは爆発的に飛躍していく。
分かるな?ただ力を使うんじゃない、その力を自分で理解して使うんだ」
聡里の力のこもった説明に生徒一同も真剣に応える。
そして皆自分のスタイルを真剣に模索し、皆への発表も一句一句自分に言い聞かせるように丁寧に説明していた。
「次っ」
「はい、宍道大和、自分は体術による近距離戦闘が主なスタイルです。
主属性は“土”です、多分…
恥かしながら今まで魔力を上手く扱えなかったため、魔術と連動した戦闘スタイルを確立できていませんが、今後のイメージとして“土”による硬化を武器に付与し、今の体術の攻撃力と防御力を大幅アップさせていきたいと思います。
以上です」
大和の説明にクラスの生徒たちがざわつき始める。
「え、今まで魔力が扱えないって…?」
「そういえばさっきの魔術の創作も全然できてなかったし」
「ぎゃはは、だっせーのー」
「いくら体術がすごくても魔術ができなけりゃ…ねぇ?」
体術の授業の時の大和への評価が一転、皆、魔術のできない大和を完全に見下すような空気が生まれた。
(やっぱりここでもか…だけど…!!)
昔から魔術が使えないことに対しての誹謗中傷には慣れていたが、やはりいい気分ではない。
が、昔と違い今は魔術を使える兆しが見え始めている。
皆の好奇の視線を受けても腐らず、逆に自分を奮い立たせた。
その瞬間、
「いい加減にしろっ!
何度も説明しているだろうがっ!
……ここにいる全員まだ無限の可能性を秘めていると。
今できなくても1年、いや1か月後には恐るべき進歩する者も存在する。
そんなに他人を見下す暇があったら自分の研鑽に時間を費やせっっ!!」
聡里の怒気を含んだ一喝で全員が静まりかえる。
「……ふぅー分かったなら次のもの、前に出ろっ」
「は、はい…………。」




