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設定は難しい

 山本弘氏の小説に「神は沈黙せず」がある。この作品はネット上では作中でいわゆる南京事件の論争を登場人物がしていることばかり注目している場合が多いのですが、それよりも作品世界ではこの社会が神が作ったシミレーション(仮想現実)という設定の方が重要だった作品です。


 ただ、後年氏が認めていますがSFと社会設定は今から見ると時代遅れになってしまったのが残念です。これは2005年に近未来を予測して描いた作品(作中は2015年前後)でしたが、実際に起きた事とは大きく外れてしまったことなどが理由です。


 詳細についてはネタバレになるので、直接小説のあらすじに関係しないのをいうと、朝鮮半島が統一し日本とサイバー空間で戦争をしたり、中国やアメリカ合衆国が分裂したり、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が運用されていたりなど。


 もっとも、こうした作品世界の近未来設定を外すのは昔からあることで、冷戦期には米ソ対立がエスカレートして第三次世界大戦が勃発したり、宇宙人が来襲したり、ノストラダムスの恐怖の大王が舞い降りたり・・・などキリがないです。


 しかしながら、はずすのは当然だと言えます。あまり起きそうもないことをフィクションで書いていくのが創作の楽しみですから。もし予想が当たるのであれば小説家ではなく別の事を目指す方はいいですから。


 それはさておき、小生の更新が挫折している作品に「機械娘」があります。この作品は二番目に書いた者ですが、最初期で文章が稚拙で次につなげるのがしずらくなったのですが、作品世界の設定がシャレにならなくなってきたので、正直唖然としています。

 

 作中世界の設定ではアメリカに内向きの大衆迎合的な素人が大統領になって、韓国の大統領がスキャンダルで失脚し、中国の政権の軍事的拡張路線が暴発して・・・などと2014年当時に考えていたのですが、現実の方が本当になってきたのでシャレにならなくなってしまったわけで、手に負えなくなっています。


 まあ、本当の事をいえばフィクションで戦争が起きたり人が死んだりする話を作るのはいいのですが、「現実は小説よりも奇なり」のような恐ろしい出来事が起きてほしくないものですね。

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