おうさまとけらいのはなし
むかしむかし ある ちいさなくにに
ひとりの おうさまがいました
おうさまは とても あたまがよく だれもがそんけいするひとでした
おうさまのくには とてもちいさなくにでしたが
おうさまは くにのことを いっしょうけんめい かんがえ
くにのために いっしょうけんめい はたらきました
そんな おうさまのすがたを みならって
こくみんたちも おなじように いっしょうけんめい はたらきました
そのけっか おうさまのくには いつしか とてもゆたかになりました
そういうわけで おうさまは ひとびとに とても そんけいされ
みんな おうさまのいいつけを まもっていました
おうさまが けらいに めいれいすると
けらいは すぐに そのめいれいを けらいのけらいにつたえます
けらいのけらいは さらに けらいのけらいのけらいに つたえます
けらいのけらいのけらいは さらに けらいのけらいのけらいのけらいに つたえます
おうさまのめいれいは とても だいじなことばかりです
けらいのけらいのけらいのけらいは いっしょうけんめい
そのめいれいを こなします
でも それがなんのためなのか
けらいのけらいのけらいから きいていないので わかっていません
けらいのけらいのけらいは けらいのけらいのから りゆうをききましたが
よくわかりませんでした
けらいのけらいも けらいから すこしだけ りゆうをききましたが
めんどうくさいので けらいのけらいのけらいには てきとうにこたました
けらいは おうさまから めいれいのりゆうも もくてきも
はっきり きいているのですが おうさまのめいれいを つたえるだけで
それが どれほどたいせつなことなのか わかっていませんでした
とにかく きいたことは そのとおり
けらいのけらいに つたえました
けらいのけらいのけらいのけらいは いっしょうけんめい
おうさまのめいれいを こなします
でも なぜそれをしないといけないのか けらいのけらいのけらいに きいても
ぼくもしらないんだ としかいいません
でも がんばって じぶんのあたまでかんがえて くふうして しごとをこなしました
でも とても じかんがかかります
おうさまは さいきん なにかがおかしいなと おもっています
どうろは ぼろぼろ れっしゃは おくれる ゆうびんは とどかない
まちなかには あやしいひとが うろうろしています
ゆたかだった おうさまのくには いつしか おかしくなってしまいました
おうさまは しびれをきらして けらいに いったいどうなってるんだ? とききました
けらいは あわてて けらいのけらいを よびつけ いったいどうなってるんだ? とききました
けらいのけらいは けらいのけらいのけらいを よびつけ
いったいどうなってるんだ? とききました
けらいのけらいのけらいは けらいのけらいのけらいのけらいを よびつけ
いったいどうなってるんだ? とききました
けらいのけらいのけらいのけらいは いっしょうけんめいやったけど
うまくいかなかったことを けらいのけらいのけらいに せつめいします
けらいのけらいのけらいは それをすぐに けらいのけらいに せつめいします
けらいのけらいは それをすぐに けらいに せつめいします
けらいは それをすぐに おうさまに せつめいします
けらいのせつめいは けらいのけらいが はなしたことを
そのまま くりかえしただけでしたが
おうさまは とてもかしこいので なにがおきているのかを すぐに りかいしました
おうさまは ものすごくおこりました
けらいのけらいのけらいのけらいに ではなく
けらいと けらいのけらいと けらいのけらいのけらいに です
おまえら ぜんいん くびだ!
おうさまは さけびました
おうさまは けらいのけらいのけらいのけらいを おうしつに よびました
けらいのけらいのけらいのけらいは そんなに りっぱなへやに
はいったことがないので ものすごく きんちょうしていました
おうさまに ちょくせつ こっぴどく しかられるんだろうか
くにを おいだされるんだろうか
それとも くびを はねられるんだろうか
おうさまは ぎょくざにすわっていました
けらいのけらいのけらいのけらいは ぼうぜんと たっていました
おうさまは いいました まあ すわりたまえ
とてもやさしそうだったので けらいのけらいのけらいのけらいは ほっとして
いわれたとおり こしかけました
とても すわりごこちのよい りっぱな そふぁーでした
おうさまは いいました
わたしのけらいや そのけらいたちには しつぼうした
ほんとうに わたしが たよらなければならないのは きみだ
これからは きみが 「あたらしいけらい」だ
きみには たくさん はたらいてもらわなければならない
このくには いま たいへんなことになっている
せきにんは じゅうだいだ
でも きみには あたらしい けらいのけらいを たくさん つけてあげよう
しごとでつかう おかねも たくさんある
もちろん きゅうりょうも もちろん たくさんあげる
いそがしくなるだろうから あまり やすめないかも しれないが
たまの やすみのひには かぞくをつれて りょこうにでも いくといい
おいしいものも いっぱいたべて えいようを つけたまえ
「あたらしいけらいは」 とてもかんどうしました
そして みが ひきしまる おもいでした
もちろん おうさまのために いっしょうけんめい はたらきます!
おうさまに そう ちかいました
とてもむずかしい しごとばかりでしたが
「あたらしいけらい」の けらいも たくさんいるので だいじょうぶ
なにより しごとをいちばんわかっているのは 「あたらしいけらい」です
とにかく いっしょうけんめい はたらきました
すると それまで とどこおっていた しごとが どんどんすすみ
おうさまのくには ふたたび とてもゆたかになりました
おうさまは とても よろこびました
「あたらしいけらい」に まかせておけば あんしんだ
そして おうさまは しごとの すすみぐあいに なやまされることもなく
あんしんして おうさまのくにの みらいについて じっくりと かんがえることが できました
やがて なんねんもの つきひが すぎました
「あたらしいけらい」は けらいのけらいのけらいのけらいだったころのことを
もうすっかり わすれていました
さいしょは 3にんだった けらいのけらいも いまは 300にん います
あるひ おうさまは ふと あることが きになりました
そこで 「あたらしいけらい」に あれ、どうなった?とききました.......