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運命と死


・・・朝からプルートが鬱陶しい・・・。

やたら外出をせがんでくる


しかもやたらオシャレな服をきせたがる・・・。




「なぁ!カイ!好きな物買ってやるからな!おしゃれして僕と出かけようじゃないか!な!美味しいものもたべれるぞ!」


「・・・お、おいしいものも?」


「ああ!なんでも食べるといい!どうだ?一緒に!!」


「・・・しかたないな・・・友達も一緒でよければ・・・。」


「構わない!つれてきなさい!!」




ま、まぁ美味しいものに釣られたわけじゃないけど?

とりあえず、付き合ってやることにした。


い、一応上司だし、これも仕事だよね!



「・・・な、なぁカイ・・・。」


「何?」


「友達って・・・勇葉くんじゃないのか・・・?」


「あ、えっと初めまして・・・黒死と一緒に働いてます、黒歌です。」


「この子って運命の子だよね!?」


「そうだけど?」


「死と運命を連れてショッピングなんて荷が重い・・・!!!」


「いやなら帰れば?僕ら二人で行ってくるから。」


「行くに決まってるじゃないか!」



・・・来なくていいのに・・・。

まぁもともとそういう話だったし、プルートに黒歌のお面を買ってもらおう。



「ね、ねぇ黒死・・・ホントにいいの?お面買ってくれるって・・・。」


「いいのいいの、プルートが買ってくれるらしいから。」


「じ、自分の物じゃないのか・・・。」


「僕が、プレゼントしたいの、いいでしょ?」


「大人になって・・・!!」



街中で泣かないでほしい

凄く恥ずかしい・・・。


今日は人間の世界に買い物に来ているので、角を隠しているプルートだけど・・・。

目立っちゃったら意味ないんだぞ・・・。



「黒死、すっごくかわいい恰好してるね!」


「わかるかい!?黒歌くん!?ボクがカイに選んだんだ!可愛いだろう!可愛いだろう!!」


「あ、は、はい・・・。」


「君は何てわかる子なん・・・ブハァ!!」


「黒歌ドン引きしてるだろう!ぶん殴るよプルート!?」


「もう殴ってるじゃないか!!お腹はやめて!」



僕だって好きでプルートが選んでる服着てるわけじゃないよ・・・。

普通の可愛い服なんて、恥ずかしくってしょうがない・・・。


でも、この世界の美的センスなんて僕にはよくわかんないから。

服装はプルートにいつもまかせるのだ。



「で、でも本当に可愛い、似合ってるよ黒死!」


「別に褒められたって嬉しくないよ・・・。」


「そうなの・・・?ところで黒死、なんだか元気ないね?」


「気のせいでしょ・・・ほら、お面ならここでどう?」



黒歌をお面職人さんのお店に案内するととてもはしゃいでいた。

この子って表情豊かなんだなぁ。


いつも隠してるからわからなかった。



「ボク、これがいいな!」


「はいはい、じゃあこれ下さいなー・・・えぇ!?5万円ですか!?」



うわぁ・・・高価なお面だなぁ・・・。


ホームレスかお城暮らししかしてこなかった黒歌には

金銭感覚なんてものが存在しないのだろう。


頭から『?』を飛ばしていた。



「ば、晩御飯にするか・・・。」


「さんせー!」


「はぁーい!」



お肉がおいしいお店に連れて行ってくれるらしいのでプルートについていくと

正面から見覚えのある少年があるいて来た・・・。



「あれ?カイじゃねーか、家族で買い物か?」


「お、勇葉!?なんでここに?!」


「なんでって・・・普通に買い物だけど・・・。」


「外出るんだ・・・勇葉。」


「出るわ!外ぐらいたまには出るわ!」



勇葉にあえて僕は、内心テンションが上がっていた

やっぱり友達っていいものだな、心が安らぐ。


だけど、そんな贅沢な物を、ぼくが持っていていいんだろうか・・・。


いや、いいわけないか。

だって僕、死そのものだもん。


泪くらい変わった子ならともかく

人間はみんな僕を忌み嫌うんだ。



「カイ、その服いいな、可愛いぞ。」


「・・・えっ・・・!あ、ありがとう。」


「じゃあな!カイのお父さんと・・・弟君?もまたなー!」



・・・お、勇葉にほめられた・・・!

か、可愛いって・・・。


えへへ・・・。



「フフ、ボク弟君だって、黒死!」


「カイのお父さんかぁ・・・いいなぁ、生まれた時から育てたいな。」


「き、きもちわるい・・・。」


「黒歌・・・もうほっといて帰ろう・・・。」


「た!タンマタンマ!!本当においしいから!お肉!!」



ま、まぁそんなにおいしいんなら・・・。

それに・・・。



「じゃあ、選んでくれた服と、お肉に免じて特別だからね!」


「やった!よし!ごはんだ!お肉だ!」


「あはは・・・黒死実は気に入ってたんじゃん、その服。」


「・・・まぁね。」



そのまま僕は黒歌と手をつないで

焼肉屋さんに入った。







この間壊してしまった3つの世界


その世界の命を全て奪った事も・・・その一時だけは、忘れて。








幸せな時間の後には必ず

死の記憶が蘇るんだ。


だから僕は

幸福な時間が大嫌いだ


高い所から落ちる方が

より一層痛いんだもん



心の中のもやもやがずっと消えない・・・。




だけど・・・心配はかけたくないから誰にも話せないし・・・。


はやく黒雷、戻ってこないかな・・・。

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