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運命管理局『黒の騎士団』  作者: 東雲 紋次郎
黒の騎士団殲滅計画
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ヒーロー消滅

・・・俺は虚無に包まれて消え去った

だけど俺は無限だから


0人になった俺は1人になった・・・。



「・・・なぁんだ・・・しぶといな黒炎。」


「ああ・・・楽になりそこねた。」



あーあ・・・もうちょっとで楽になれたのにな

残念ながらまだ俺は終われないらしい。



「・・・ノライヌ・・・やっぱ、違うよ、お前。」


「何が違う!?お前はただの乱暴者だ!だからもう全て・・・!!」


「所詮、全て偽善だったんだ・・・俺がやってるもの、俺をあざ笑う奴らも・・・お前もね。」



俺は気づいてしまった

こいつは俺で


俺はこいつなんだと



「・・・!!違う!違う!!ボクは!・・・君の事を!!」


「・・・俺はなノライヌ、お前に救われるような、そんな価値はないんだ・・・。」


「何を言っているんだ!お前はもう!楽になっていいのに・・・!!」


「わりぃな・・・俺は全部認めることにするよ・・・俺は・・・正義なんかじゃない、ヒーローなんかじゃないんだ・・・。」




そして俺は全力のパワーで

水の中に閉じ込められたクロネコに・・・




斬りかかった。




「やめろっ・・・!!!」




焦ったノライヌはクロネコを庇った

そうだ、こいつは俺なんだ


クロネコを本当に殺せるわけがない


俺とこいつは完全に互角だ

クロネコを殺す気でいけば・・・


クロネコもろとも殺す気でいけば・・・



俺は勝てる



何よりも、俺は勝利を欲した。





「お前っ・・・!黒炎!自分が何やってるのか!!わかっているのか!?」


「わかんねぇよ!何やってるのかさえ!!もうなんにも!!だけど俺は負けられないんだ!!!!」




きっと俺が

そうなるように創られてるから


おれはただの兵器で

ただの化物だ。



「死ね・・・!!死ね!!死ねよ!!ノライヌゥ!!!」


「ダメだ・・・!お前は!!救われるべきなんだ!!」


「お前こそ俺が憎いんじゃねえのかよ?!」


「だから救うんだ!!救われることが!!幸せを知ることが一番の不幸だからっ・・・!!」


「・・・そうだったな・・・でももう・・・終わりだ!!」



俺の剣がノライヌの刀をすり抜けて

奴の心臓を貫いた・・・。



「・・・ボクが・・・クロネコを助けなかったらと思わなかったのか・・・。」


「・・・思ったけど・・・やめられなかった。」


「はは・・・やっぱり・・・黒炎・・・虚無ぼくには所詮、何も生み出せないんだね・・・。」


「悪かったな・・・俺は・・・。」



こいつは俺だ


俺の、すごく弱い部分だ


こいつが持って行ってくれなかったら俺も


コイツみたいになってたはずだ


だからかろうじて生きていられたのは


きっとコイツのおかげだから・・・。




「これからはお前の分まで俺が苦しんでやる・・・だから・・・ゆっくりおやすみ、ノライヌ。」


「・・・君がいつか・・・救われることがあるように・・・。」



フ、と笑って

ノライヌは息をひきとった・・・。


空中に浮かんでいたクロネコを包んだ水は地面に落ちた

・・・コイツが眠ってるあいだに・・・帰ろう・・・。


だって俺は・・・コイツを・・・。


俺はなんてことをしてしまったのだろう。

敵じゃ無い、人質に取られていたコイツを


俺は本気で殺そうとしたんだ・・・。




何で・・・。




コイツだけが俺が戦う理由だったのに・・・。

ただ快楽に任せて


俺は・・・。





「・・・ノライヌ!!」




後ろからクロネコの声が聞こえた

気がついたのか・・・。


だが追ってこないところを見ると

まだ起き上がれないのだろう


俺は振り返らず歩いた。



「待てよ!!ノライヌ!!お前が助けてくれたんだろう!?」



違うんだ・・・。

俺は、お前を殺す気だったんだ



「なぁ!待ってくれよ・・・!俺!今度こそお前の邪魔にならないから!!」



お前が邪魔だったことなんてない!

俺だってお前と一緒にいたい・・・!!


だけど・・・!!



「なぁ!!また俺を置いていくのかよ!!ノライヌ!!やだよ!!置いていかないでくれよ・・・!!」



俺は足を止めた

・・・もう我慢できなかった・・・。



「・・・クロネコ・・・俺は・・・もうノライヌじゃないんだ・・・。」



振り返ると

涙をボロボロ流して


鼻水を垂らしながらこっちを見るクロネコがいた

心が磨り減っていくのを感じた。




「おれは黒炎だ。」




俺はもうヒーローじゃない


ヒーローは死んだんだ


あの日みたいに俺はクロネコを見捨てて

自分の為に、自分だけのために


歩き始めた・・・。

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