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運命管理局『黒の騎士団』  作者: 東雲 紋次郎
黒の騎士団殲滅計画
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反逆の暗闇

・・・僕は何をしているんだろう・・・。


もう勇葉くんの未来をつくる事は出来たのに

これ以上黒の騎士団にいて何になる?


確かに逆らって勝てる相手ではないだろうけど

今更僕が消滅したところで何も変わりやしないはずだ・・・。



「・・・来たわね、黒雷・・・。」


「やぁ、黒病くらやみ・・・なんだってこんな事・・・。」


「そうね、貴方が張ってるこのバリアみたいなのを退けてくれたら話してあげるわ。」



・・・そういうわけにはいかない

電磁バリアで被害を出さないように僕らの周りを囲まないと

どんな病気を振りまかれるかわからないからね・・・。


この世界には勇葉くんもいるし・・・全てを台無しにはできない。



「・・・ねぇ、黒雷・・・どうして私をつくったの?・・・こうなることだって、予測できたんじゃないの?」


「・・・君、自分のこと私っていうんだね・・・。そうだな、黒時は未来が見えるからね・・・本当にこれがまずいことなら、事前に防いでるじゃない?」


「・・・そうね・・・でも、ねぇ、黒雷?貴方の安否の保証はないわ?黒時は貴方がいなくなって困るかしら?」



恐らく困らないだろうな・・・。

おそらく最悪僕はこの場での捨て駒の時間稼ぎだ・・・。


僕が黒時ならそうする。



「貴方はこの世界の住人を守りたいんでしょ!?だったら、私たちと組まない!?そうすればこの世界には手出ししないわ!」


「・・・たしか、君たちの目的は黒の騎士団を滅ぼす事だったね・・・。」


「そうよ!そうすれば、貴方も私も自由!!どう?悪い話じゃないでしょ?」



・・・確かに、悪い話じゃあない

僕はもう黒の騎士団にいる理由はないし

黒の騎士団が無くなったほうがいいのかもしれない


運命の管理なんて僕の知ったことじゃないから。


・・・だけど・・・。



「黒病、ありがたい話だけど丁重にお断りするよ。」


「な!なんでよ!ありえない!だってこのまま戦ったらアンタは・・・!!」


「うん・・・このまま戦ったら僕はすぐにやられちゃうだろう・・・でも、そんな相手をわざわざ仲間に入れる、そちらの理由がわからないからね。」


「・・・この鈍感!わからずや!私が信用できないって言うの!?」


「そりゃぁ、普段ぶりっ子してた事もたった今判明したし・・・何より君、裏切ったんだろ・・・?」


「そ、そうだけど・・・!!」



・・・黒病は自由になりたいのか

そりゃあ、そうだろう


黒の騎士団の為に創られて

黒の騎士団の為に働いて


だけど彼女は『病』の固まりだ


そんなものを外で自由になんかさせられない・・・。



「・・・君だって、自由に遊びまわって、友達と遊びたいんだよね・・・。」


「そ、そうよ!もうアンタなんて知らないから!くらちゃんがぶっ殺してあげるわ!!」


「君を創ったのは僕だ・・・恨みがあるならいくらでも受けるよ。」


「そんなこと言って・・・!不死でも辛いものは辛いんでしょ!?喰らいなさい!!」




ドクン・・・!!


心臓が張り裂けそうな程、血液が体を駆け巡った

そして眼球の隙間や口・・・鼻から血がどんどん出る


体を駆け巡る血液が早すぎて、体が動かない・・・。




「・・・!!ぁ・・・!!」


「声も出ないようねぇ?黒雷?どう?バリアを解いたら助けてあげるわ!!」




・・・そういうわけにもいかない

どれだけ苦しくても、時間を稼がなくちゃ・・・。




「・・・だったらこれでどう!?」




体中の骨が溶け始めた

はっきりと解る、骨が溶ける感触

痛い、普通ならとっくに痛みでショック死するレベルだ


だけどいくら痛くても僕は死ねないのだ。



「なんでバリアを解かないのよ・・・!!貴方は黒の騎士団に執着する理由なんか無いでしょ!?」


「・・・っはぁ・・・知ってる、からね・・・。」


「・・・何を知ってるって言うのよ!?」


「君が・・・自由に、なれないのを。」



・・・そうだ・・・。

僕、何のために頑張ってるのか


わからなかったんだ。


勇葉さえ守れれば

それで良かったのに・・・。



「・・・君・・・悔いてるんじゃないの・・・?太陽と、司の事・・・。」


「・・・なんで、そんな事解るのよ!!」


「僕も悔やんでたからね・・・僕が君を作らなければ、太陽も、司も・・・あんな辛い思いはしなくて済んだのにって。」


「・・・。」



後悔が、自分の罪が


自分自身を縛る鎖になって

この場から逃げられなくなってる


何のためにあの子達を陥れてしまったのか

解らなくなってしまう・・・。


・・・いや・・・。



「君も・・・辛い思いはしなくてよかったのに・・・ごめんね、黒病・・・。」


「・・・っ!!・・・なんで!今更謝ったって!!」


「そうだね・・・せめて、君だけでも・・・。」



彼女は泣いていた

なぜ泣いていたのか、考える余裕は僕にはなかったが

病が軽くなった・・・。


僕はすっと立ち上がって彼女にこういった



「自由にしてあげるよ・・・!!」



電磁バリアの中の物が少しずつ熱を帯びていく

もちろん僕の体も・・・今度こそ僕は保たないかもしれないな。



「あっ・・・あんた何やってるのよ!?」


「かなり強めの電子レンジに突っ込んだら、君は消滅するんだ・・・そうなるように創ってある、いざという時のためにね。」


「あ・・・!あんたの体までっ!!」


「ボクノっ・・・・・・カラダモ消滅して・・だろウネ。」



ああ・・・だめだ、声帯がもう機能してない

電子音がカバーする僕の声・・・。


僕の体は多分、黒病と一緒に消滅するだろう。

それでも・・・!!



「君をっ・・・苦しめてシマッタカラ・・・せめて僕の手で・・・!!」


「馬鹿っ・・・!!私は!!貴方が・・・!!あぁっ・・・!!!」





























ジジ・・・。



僕の体は消えてなくなった

黒病も・・・それでも意識はある


なくなった全身が痛い

苦しい・・・。




時間を稼いでいればいいだけだったのに、なにをやってるんだ僕は・・・。




でも・・・このままじゃ・・・


ソラや、ショコラ・・・健太郎やクロネコくんに

帰って合わす顔がなかったんだもの。



勇葉のためだけに、頑張ってきたつもりだったのに。


いつの間にか・・・捨てられないものがたくさんになっていたんだ・・・。




全く・・・僕の心は真暗病まっくらやみだよ・・・。

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