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運命管理局『黒の騎士団』  作者: 東雲 紋次郎
星屑姫ースターダストプリンセスー
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微笑みの花

「ボクがいない間・・・姫様の事は頼んだよ、タイヨウ。」


「ああ!おねーちゃんは俺が守るよ!」


「ぐ、ぐはああぁぁ!!」


「ほぇ!?大丈夫?おねーちゃん・・・。」


「ふふ・・・大丈夫だ、ボクは問題ないよ・・・おねーちゃんは君に守ってもらうよ!」


「・・・リコ様、くれぐれも間違いは起こさないように・・・。」



そんな感じで、クリスは戦争に向かってしまった。

僕は・・・ねーちゃんを任されたから


きっと守ってみせる!







って話をニコにしたら・・・。



「ははは・・・そんなこと言って!このお城に誰が襲ってくるっていうのさ?」


「なっ・・・!!そ、それはぁ!あの・・・う、ううーん・・・。」



そうやってニコは僕を馬鹿にする。

むむ・・・確かに、この城に襲ってくる奴なんていないな・・・。


街は平和だし、これといって事件もないし・・・。



「・・・あれ?ニコ・・・ハサミに血がついてる。」


「ああ、うっかり切っちゃってね・・・はは、情けないよ。」


「まぁ・・・たまにボクに会いに来てくれる時にまで、仕事してるくらいだもん・・・失敗することもあるよね。」


「ふふ・・・気をつけなくっちゃ、ね・・・。」



そう言って、ニコは・・・。

失敗した、ぬいぐるみの




首を切り落とした。




「・・・ニコ、なんだかいつもと違ったな・・・。」


「どうしたタイヨウ?悩み事か?おねーちゃんに話してみるがいい。あ!もしかしたらあれか?体か?体の悩みか?」


「んー・・・ニコが、なんだかおかしくって。」


「人形屋か・・・いつもどうりだったけどなー。」



おねーちゃんはわからなかったみたいだ。

ううーん・・・ボクの気のせいかなぁ・・・。



ふ、と宙に浮かぶテレビに目をやると

珍しくパニクっているニュースキャスターを目撃してしまった。



『ま、ままま!まさかこのハート王国で!大量殺人事件がおここ起こるなんてあわわ・・・!』


「おねーちゃん・・・大量殺人事件・・・って何?」


「なっ・・・!!マジか!こんな事許しては置けぬ・・・!!よし!城に残った兵数人を街に回して警備に当たらせよう!」


「ね、ねぇ・・・おねーちゃんてば・・・。」


『被害者は全員顔を切り取られており・・・誰が誰だか全く・・・!!』



・・・その映像を見て僕は戦慄した

殺人、がどう言う意味なのか理解した。


そして


もしかしたら犯人は

ニコかもしれないって事も・・・。




だけど、僕は・・・怖くて





それを誰かに伝えることはできなかった・・・。


そしてそれを

翌朝後悔することになるなんて・・・。




「リコ様!大変です・・・!!昨日街の警備に出ていた兵士が・・・!全滅しましたっ・・・!」


「なぁっ・・・!?全滅だと・・・?!何故我が王国にそんな手練が・・・!?」




聞いてしまった・・・。

昨日警備に出た人には


俺の知ってる人もたくさんいるのに

せっかく出来始めたばっかりの僕の世界


なんにも無かった時より、とっても広くなった僕の世界


それが失われていくのを感じた

・・・そんなの・・・。


嫌だ・・・またなんにも無くなるのは・・・!!!





嫌だ!




「うわっ!」



急にベットが燃え始めた。



「いやだ!あつい!!・・・おねーちゃん・・・!!たすけて!!おねーちゃん!!」


「どどどどうしたタイヨっ・・・!!わああぁぁぁ!?水だぁ!水を持って来いっ・・・!!」




・・・無事に家事にはならずに済んだけど・・・

なんだったんだ、今の炎は・・・。




「・・・よかった、ヤケドはしてないみたいだな、タイヨウ・・・。」


「う、うん・・・なんだったんだろう?」


「さぁな・・・もしかして今回の事件と・・・関係あるんじゃ・・・。」



・・・トクン、トクンと

鼓動が熱くなっていくのを感じた


なんだか、懐かしい感じだった



・・・さらまんど・・・?



さらまんど・・・サラマンド・・・。

なんだろう・・・とても懐かしい響きだ。


頭の中で何度も何度も


いやだ・・・気持ち悪い・・・。



「・・・大丈夫か?タイヨウ?」


「うん・・・今日は、安静にしておくよ、おねーちゃん・・・。」



どうしちゃったんだろう、僕・・・。

こういう時は、僕は僕の少ない世界を数えるんだ。


ニコ・・・クリス・・・おねーちゃん・・・。


ニコは優しくって大好きだ

だけど・・・あの血がついたハサミ・・・。


犯人は・・・ニコなのだろうか

もしそうだとしたら・・・お城の人も・・・。



おねーちゃんも殺されちゃうの?



クリスと、約束したのに

おねーちゃんを守るって・・・・。



「・・・そうだ・・・ニコに聞きに行こう・・・きっと、ニコは犯人じゃない。」







僕は夜中に城を抜け出して

ニコの家に向かった。







「ニコ・・・ニコ、いる?」



・・・返事がない・・・ベットにもいない

ニコは留守のようだった。

おかしいな・・・こんな時間だから寝てると思ったのに。



「あれ?この本棚・・・こんなところにあったっけ?」



本棚が大幅に移動している・・・?

僕の記憶ではもうちょっとこっちに・・・。



「・・・階段?」



本棚があった所に・・・地下へと続く階段があった

そうか・・・本棚が移動しているのは

この階段を降りる為だ!ということは・・・!



「こっちにいるのかな、ニコ。」



暗い階段を降りておいくと

明るいところに出た


そこにはニコの後ろ姿があった。




「・・・あ!ニコ・・探してたんだよ・・・!」


「・・・タイヨウかい?ダメじゃないか、お城から出てきちゃぁ・・・。」


「あのね。ニ・・・。」



ソレを見て僕は・・・

びっくりして、怖くて体が震えだした


声が、上手く出せなかった・・・。



ニコが一生懸命縫っている、大きな大きな、ぬいぐるみは・・・。

人間の・・・体や顔で・・・できていたのだ・・・。



そして、返り血まみれの

いつもどうりの笑顔でニコは

いつもどうり僕に話しかけてくるんだ。



「・・・ああ、これかい?あたらしいぬいぐるみ・・・綺麗だろう?」


「えっ・・・あっ・・・あの・・・。」


「僕には無い、色んな『表情』を縫い合わせて作ったんだ。」


「なんっ・・・なんで・・・。あっ・・・ひゃぁ・・・!」


「ふふふ、ダメじゃないかタイヨウ・・・いくつになって、お漏らししちゃってるんだよ。」



怖い・・・怖い、怖い、怖い!!

怖くて怖くて、僕はなんにも考えられなかった。



「ふふ・・・羨ましいなぁ、その『表情』・・・ボクだって、笑った顔以外もしたいんだよ?太陽?」



ニコはそう言って、持っている針で、僕の首筋を

つつぅ、となぞった。



「ぁっ・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・。」


「あはは・・・可愛いよタイヨウ・・・その恐怖に染まった顔・・・!!」


「やぁ・・・ニコぉ・・・なんで、こんなこと・・・。」


「僕も・・・君達みたいに・・・『完成』したかったんだ・・・。」





そして僕を壁に縛り付けて

ハサミと針を持ち出して・・・


ニコはさらに恐ろしいことを言うんだ・・・。





「ふふ・・・ははは!表情を持つ君を使えば、ボクにも表情ができるかな・・・!?」

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