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運命管理局『黒の騎士団』  作者: 東雲 紋次郎
死の先が見える少年
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死の先を呪った少年

なんで死んじゃったんだよ

なんで霊なんか見えるんだよ


気持ち悪い、俺だって

俺が変わりに死んでやりたかった


なんで霊は見えるのに

お前は見えないんだよ


泪・・・。








泪が死んだのがショックで

俺は何日も引きこもった


外に出れば霊がウヨウヨいるし

急にそれが見えるようになったのも


原因の一つとして考えられるだろう。



「・・・泪・・・自分が死ぬことを・・・知ってたみたいだったな・・・。」



最後に会った泪は

『またね』じゃなくて『さようなら』といった


もしかしたらカイから聞いてたのかな

だってアイツ死神だもんな。


・・・友達だってのに

死神だからって


簡単に殺しちゃうんだ。



「・・・クズ野郎・・・。」




誰もいない部屋で一人つぶやく

・・・部屋を見渡せば


ここ数日引きこもった為に

大量のゴミが・・・いや、クズがたくさん


生きるために食事は欠かせないし

飲み物だって必要だけど


クズまみれの部屋で一人いる

クズ野郎の俺には

クズ野郎の死神の友達が


ピッタリなのかもしれない。



「・・・あれから、あってないな・・・カイ・・・。」



・・・何やってんだ、俺

あいつだって、友達、いないんだよな

俺と一緒だ・・・。


いま、きっとあいつ、さみしいに決まってる。

俺だって寂しいもん。



「・・・行ってやらなきゃ・・・。」



・・・その前に・・・。

こ、この部屋・・・何とかするか・・・。

ゴミ屋敷じゃねーかもう・・・。


とりあえず・・・知烏にでも連絡して

手伝ってもらおう・・・。


一人でどうこうできる量じゃない・・・。


携帯を見ると、昨日彼女から連絡があったらしい。

なんだろう?なんか用かな・・・?

こちらからかけてみる



「・・・昨日、連絡あったか?」


『もう!勇葉!なんで昨日のうちに連絡くれなかったのよ!』


「・・・わりぃとは思ってるけど・・・俺にだって都合があるんだよ・・・別にお前の為に生きてるわけじゃねーんだから。」


『昨日は六ヶ月記念日だったのに!もう知らない!二度と顔見せないで!』



・・・電話は切れてしまった。

記念日とかめんどくせえよ・・・。


・・・まぁいいか・・・。


いっそ別れてしまった方が

スッキリしたのかもしれない。


そう思って


そっと着信拒否しておいた。






知烏に連絡すると

すぐに来てくれた。



「もうっ!心配したんだよ!勇葉兄ちゃん!」


「・・・っはは、わりぃわりぃ。」


「っていうかー・・・どうやったらこんなに部屋汚れるのさぁー!」


「・・・申し訳ない・・・。」


「もう!学校休んでわざわざきたんだから・・・!今日中に全部片付けるからね!」


「・・・ありがとな、知烏。」



・・・なんとなく泪の面影を見たような気がして

泣きそうになった。



「・・・兄ちゃんいなくなっちゃったから・・・僕が面倒見ないと、勇葉兄ちゃんダメダメだもん。」


「なんだそれ・・・ひどいな。」


「兄ちゃん、口癖みたいに言ってたよ。僕が面倒みないと、勇葉はダメダメだーって。」


「ふふ・・・そっか・・・そうだな。」



泪が死んだショックで

ダメ人間になっちまったなって思ってたけど


元々俺、ダメダメだったんだな。


フォローしてくれるやつが

いなくなっただけで。



「・・・ふふ・・・情けねぇな・・・。」


「ちょっとー!笑い事じゃないよぉ!早くそっちのゴミまとめてよ!」



結局夜までかかって部屋は綺麗になった・・・。

うわぁ、外真っ暗・・・。



「・・・わりぃ、知烏・・・晩飯奢るから・・・。」


「そんなんじゃ許しません!今日お泊りもしたい!」


「・・・はは・・・わかったよ。」



飯を食いに外に出ると

知烏は手を繋いできた


やたらとくっついてくる・・・。


そっか、知烏も寂しかったんだな。

そりゃそうだ、こいつは兄貴が死んだんだ。

おれも姉ちゃんが死んだときは寂しくて、寂しくて。


・・・年上の俺がちゃんと、甘えさせてやれていれば

何引き篭ってんだ俺・・・やっぱ最低のクズ野郎だ。



「ごめんな、知烏。」



手を強く握り返した

知烏は上目遣いでチラッとこっちを見て

少し笑って、また前を向いた



「ねぇ、勇葉兄ちゃん、今日は月が綺麗だよ。」


「・・・あ、ホントだ。」


「どっかの屋台で、ラーメンが食べたいなぁー。」


「そうだな、月を見ながら、好きなだけ食えよ。」



そういえば泪も月が好きだったな・・・。

なんて考えながら


知烏にめいいっぱい甘えられながら



とりあえず、こういうのも

悪くはないのかもなって



思えるようになった。

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