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運命管理局『黒の騎士団』  作者: 東雲 紋次郎
伝説のサラマンド
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運命の子守唄


「新人の紹介をします、黒呪も、ちゃんと紹介はできていませんでしたね。」


「セッカク、ダシ、タノム。」



・・・新人が来た、と聞いて

僕にはどんな人かもう


分かってしまっていた

前にうっかり望んでしまったから


可愛い女の子に違いない。



「オレ、コクジュ、ノロイガ、グゲンカ、シタ。」


「彼は呪いが具現化して出来た負の感情の塊・・・黒歌の作品ですね。」



・・・そんなつもりじゃなかったんだけどなぁ・・・。

僕はただ、あの世界の人が


全員幸せになれればいいなって

それだけだったのに、いまいち上手い方法が思いつかなくて・・・。

ざっくりした願いは、ざっくりした運命となって現れたのだ。



「私はくらちゃん!あ!えっとぉー!黒病っていうんだけど!ある世界の病気が集まってできた命でっす!」


「彼女は、『白星 司』の融合能力によって世界中の病を合体させた存在で・・・ありとあらゆる病を操れます。」


「そ!骨が溶ける病でも!肉がスカスカになる病でも!なーんでも!」


「・・・白星 司くんには、彼女の為に媒体となってもらいましたが・・・結果として神話に残る神になりましたからね。」



・・・その、司君って子は・・・。

世界中の病気を、その身に宿らせ続け


黒病誕生と共に死んだそうだ。

僕がそんな事願わければ・・・。



悪いことしたかな

出来たら、詳しくその子のことが知りたいな


何か、僕にできることがあるかも・・・。




そんなことをうっかり思ってしまって

後悔するなんて、思わなくって。



「おかえり、黒炎!」


「おまえ・・・その、モフモフするの好きだよな。」


「まぁね・・・ねぇ、なんの仕事だったの?失敗したって聞いたけど。」


「んー・・・なんか、封印されてるはずの堕天使がその体の半身につきまとってたとかで・・・。」



・・・なんだか、嫌な予感がしたんだ。


だから・・・。

封印したっていう、黒死に話をききにいった




「アイツホントしつこいよねー・・・まるでボクがしっぱいしたみたいじゃないか!」


「堕天使、ってさ・・・なんか、その子・・・僕、知ってる気がするんだ。」


「あー、無意識でしてたの?君が望むばっかりに、どうにもアイツを消すことができないんだよー・・・なんとかしてよ黒歌。」



・・・やっぱり


僕がくだらない事を願ったばっかりに


苦しめて、苦しめて殺してしまった彼は・・・。





僕の、大好きだった・・・。












「ぐすっ・・・白鳥 司は、クリスだったんだ・・・。」


「・・・僕は知ってたけど・・・。」


「なんで教えてくれなかったのさ・・・黒雷。」


「君がどこまでわかるか解らないし・・・。」


「・・・僕が全部悪いのに・・・君を責めても仕方ないよね。」


「・・・わかってるなら僕の部屋で泣くのやめてよ・・・。」



だって、だって・・・。

黒死の目の前で泣いちゃったら


黒死が泣かしたみたいで気を使わすし


黒炎は、アホだし、犬だし、後輩だし

僕はいい格好したいんだ


黒時や黒命とはあんまり話した事ないし


消去法でいくと黒雷しか頼れないのだ。



「・・・君、軽いね。」


「お姫様だっこ・・・やめてよ。」


「部屋まで連れてく。」


「・・・追い出すんだ、泣いてる子供を・・・。」


「部屋で一人で泣きなよ。」



・・・ああもう。

やりとりなんてどうせ無駄なんだ


僕が思った通りにしか進まない


慰められるのも

優しくされるのもうんざりで


それでも自分を責められるのも怖かったのだ





クリスは僕が選んでしまったから

僕の被害に会いやすいのかもしれない


選べなかった方のクリスも

本当は本当のクリスの一部なのに



こんな貧弱な運命なんて

無くなってしまえばいいのに


そうすれば・・・誰も巻き込まれず


運命なんかに・・・踊らされずに・・・。






そう願って僕は






長い長い眠りについた。

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