表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
運命管理局『黒の騎士団』  作者: 東雲 紋次郎
アラサーマジシャン
17/183

弱虫ソーサラー


僕はアンジュに誘われて僕は彼女の部屋に来ていた。

・・・しかし彼女は突然、恐ろしいことを言い出すのだ・・・。


魔力の無い少年と出会った・・・と・・・!!




「ええぇぇぇぇ?!それ!絶対お化けだよぉ!怖い!怖いよおぉ!!」


「っさいわね!そんなんだからいつまでも弱虫って言われるのよ!」



・・・うぅ、そんなこと言ったて仕方ないじゃないか。

お化け何か皆怖いものだ、どんな偉大な魔法使いだって


お化けだけは忌み嫌うのだ。


「気をつけたほうがいいよ、アンジュ・・・お化けは、本当に危険なんだから!」


「そんなもん、いざとなったらぶっ飛ばしてやるわ!」



もぉー・・・アンジュはきかん坊だ!


先月だって切り裂きスカーフ・・・!

スカーフ・ザ・リッパーの被害に何人もあってる!

狼男の変種で、フェンリル男が目撃されたニュースだってあるし

あのフランケンシュタインがとうとう動き出したって話も聞くし・・・それに・・・。



「もし、吸血鬼なんかにあったらどうするのさぁ・・・。」


「確かに・・・にんにくも十字架も持ち歩いてないわね・・・。」


「ぼ、僕は持ってるよ!」


「そう、ならヴィヴがそばにいてくれればいいんじゃない?」



・・・え!それって!それって!

ああ!ドキドキしちゃうぅ!


どーしてアンジュはそういうこと平気で言えちゃうんだ!

僕なんて・・・!


アンジュに気持ちなんか伝えられないし・・・。


どーせ、ぼくは弱虫さ・・・。

魔法もろくに使えないし・・・。



「はぁ・・・僕ってどうしてこんなにダメダメなんだろう・・・。」


「あら、あなたは役に立たないけど、あなたの召喚魔は便利じゃない?」


「むぅ・・・僕が出せる召喚魔なんて・・・戦闘では役に立たないもん・・・。」


「戦闘何かする機会ないでしょう、普通に仕事して普通に生活するのに便利なら、それが一番よ?」



・・・確かにそうかもしれない。

アンジュは、戦闘向けの魔法がとても得意で


昔っから喧嘩っ早かった

だけど・・・。


いつもいじめれられていた僕を

助けてくれたんだ。


僕はいつも彼女の後ろで、それを見てるだけ。



「ねぇ、アンジュ・・・僕もアンジュの役に立ちたいよ。」


「ヴィヴ、あんた飲みすぎなんじゃない?ちょっと酔を覚ましに行きましょうよ。」



・・・確かにそうかもしれない。

ああ、せっかくだったら酔った勢いに任せて告白でもすればよかった!


どーしていつも僕はこうも落ち込みやすいのだろうか。

多分いじめられるのもそのせいだ・・・。



「見なさいヴィヴ、月が綺麗でしょ?」


「うわぁ・・・すっごい、こんな綺麗な月が見られるなんて・・・。」


「疲れた時には効くのよ、月光浴・・・魔力が回復するでしょ?」


「う、うん・・・確かに・・・アンジュは何でも知ってるね。」


「ふふ、私は天才なのよ!当然よ!」



彼女はとても物知りで、魔法も上手に使いこなす

周りはみんな・・・というか彼女自身も


彼女の事を『天才』だと呼ぶ。



「・・・僕は、アンジュは天才なんかじゃないって思うけど・・・。」


「ああぁん?なんですって?」



し、しまった!!声に出してしまった!

僕の馬鹿!どうしてこうやって!

アンジュに嫌われることばかりしてしまうのだろう!


「う、痛い痛いよアンジュ・・・!」



ほっぺたを思いっきりつねられる

本当に痛いから勘弁して欲しいのだけど・・・。



「あんたのほっぺはなかなか癒されるのよ。」


「・・・じゃあ、おとなしくつねられます・・・。」



痛いけど・・・アンジュが喜んでくれるなら

それでいいかなって、思う。


「ねぇ、アンジュ・・・言い訳だけでも聞いてくれない?」


「聞いてやってもいいわよ?」


「アンジュは、人より頑張ってるじゃないか・・・僕知ってるんだ、毎日毎日魔法の練習してたの。」



そう、アンジュは誰よりも努力してきたんだ

彼女は天才なんかじゃない、努力家なんだよ。


それを、アンジュは天才だからできて当たり前みたいに周りに言われるのは

僕としては不愉快なわけだ。



「私が努力しちゃいけないっていうの?」


「いたたた!違うよぉ!だから、アンジュは頑張り屋さんだなって!」


「・・・まぁ、そういうことならいいけれど・・・。」



ようやく離してくれた・・・ほっぺがジンジンする・・・。

小さい頃から一緒に居るから、僕は知ってるんだよって


アンジュのいいところも悪いと所も全部知ってるんだよって

みんなに自慢したいけれど・・・。



「アンジュは、みんなの人気者だもんね・・・。」


僕なんかが釣り合うはずがないのだ。

でも、だからといって

諦めるわけにもいかないんだけど。


アンジュは、いつか絶対振り向かせて見せるんだ。


「・・・あんただってある意味人気者じゃない?」


「え、そ、そうなの?」


「誕生日の夜にこんな月夜で二人きりなのに・・・気の利いた台詞の一つも出てこない男、どこがいいのかしら?」


「・・・つ、月よりアンジュのほうが綺麗だよ・・・。」


「言わされてる感満載ね、0点!」



うぅ・・・0点かぁ・・・。

ショック・・・。


コツン


足音が聞こえた。

アレ?後ろに誰かいる・・・?



「血を・・・よこせ・・・!」


「!!!アンジュ!僕の後ろに隠れて!!」



こいつ・・・!吸血鬼!!!

まだ子供のようだけど・・・!

このマント!コウモリ!

あの牙・・・間違いない!!



「血を・・・!!」


「くらえ吸血鬼!!十字架だ!!」


「う、うわああああぁぁぁ!!」



吸血鬼がうずくまる、これは!いける!

今日の僕!いけそうな気がする!


「・・・ヴィヴ、待って?」


「・・・ほぇ?」


「あの子・・・。」


よくみると吸血鬼は、マントにくるまって

ブルブルと震えていた


地面が少し濡れてる・・・もしかして・・・。


「な・・・泣いてるの?」


「う、ううぅ・・・ひゃだぁ・・じうじか、ひゃだぁ、こあい、こあいよぉ・・・たすけてぇ・・・。」


「可哀想だからしまってあげたら・・・?」


「ご、ごめんね・・・。」


十字架をしまうと吸血鬼はそぉっとこちらを見てきた

まだ涙をポロポロとこぼしながら・・・。


「ねぇ・・・血が、欲しいんだ・・・おねがい、お腹すいたよぉ・・・ちょっとで・・・いい・・・から・・・。」


そういうとパタリと倒れてしまった・・・。


・・・よく見ると吸血鬼はすこし痩せていて

もしかしたらご飯にありつけずに

相当な空腹状態なのかもしれない・・・。

それってなんか、全身の血を吸われそうで怖い・・・。


「仕方ないわね・・・あんた!名前は!?」


「・・・?ぼくは・・・ダイヤモンド・スター・グラシア・・・。」


「グラシアね・・・ウチで面倒見てあげるわ!」


・・・え?・・・ええええぇぇぇ!?

何を言ってるんだアンジュは!確かに可哀想だけど・・・!


相手は吸血鬼なんだぞ!?


「あ、アンジュ!だめだよ危ないよ!」


「こんなクソガキ危ない要素の一つもないわ。」


「でも、この子の面倒見てるなんて他の人に知られたらそれだけでアンジュは・・・!」


「バレなきゃ平気よ。」


「お化けを助けるのは重罪だぞ!」


「だったらなおさらよ!」


・・・ああ、この目・・・。

この表情・・・この声・・・。


アンジュはこうなったら、絶対止められないんだ。

自分が正しいと思ったことにはまっすぐだから・・・。


・・・そこが、素敵なんだけど。


「私が面倒見ないと、こんなチビスケ野垂れ死んじゃうでしょ!」


「・・・わかったよ、アンジュ・・・。」


こういう時僕は、彼女を応援することしかできないのだ

たとえそれが重罪でも、彼女はこの子を見殺しにできないのだろう


僕らは誰にも見つからないように、こっそりグラシアを連れて帰った・・・。



「この子、怪我もしてるね・・・治療用魔法器具を買ってくるよ。」


これで僕も同罪だ、こうなったらとことん手伝ってやろうじゃないか

そう決意を決めて医療魔具売り場へと向かった。



この時は思いもしなかった・・・。

まさかこの子が・・・。



・・・僕の最大のライバルになるなんて・・・。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ