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陸軍の野望

連続投稿です

1942年1月 エジプト

インドを墜とした陸軍はドイツイタリア両国支援の為にエジプトに本間中将を指揮官にした2戦車大隊の派遣を決定し、陸軍艦隊がエジプトに向かっていった。この陸軍艦隊を揃えることが陸軍の野望と言えた。

1941年6月

ヒトラー総統が暗殺未遂により重傷を負い一時は意識を失う程だった。彼は意識を失う前に総統代理にロンメルを推薦し軍需相にシュペーアを任命し三軍が協力して戦うようにゲッベルスに言い残していた。

こうして総統代理としてドイツの全権を握ったロンメルはロシア方面に多数展開していた陸軍を領土内に分散再配置し、マンシュタイン大将と彼の軍団をアフリカに派遣した。更にはSSを解体し国防軍に統一しアフリカには新型を優先的に配備を進めた。しかし、地中海では燃料不足で満足に動けないイタリア海軍に対してイギリス海軍が制海権を握り、制空権もマルタ島のせいで枢軸は満足に補給が上手くいっていなかった。そこで日本が東から西から来るマンシュタイン軍団とで挟み撃ちすることになった。エジプトをとればスエズ運河により枢軸最強の海軍力を誇る日本軍が地中海に進出でき、石油の採れる中東に進出出来るからであった。

陸軍は以前より陸軍単独で上陸作戦を行うことを夢見ていたが、上陸時の上空支援や対地攻撃などは海軍に頼まなければならなかった。しかし、1937年転機が訪れた。

1937年

日本陸軍は初の強襲揚陸母艦による上陸作戦を成功させた。これにドイツが目をつけた、仮想敵国であったソ連にはまるで海のような河川が存在した。そこを戦車が渡るために戦車用シュノーケルを開発していたが日本陸軍が使用した大発には戦車が搭載できた。その為ドイツ軍の一部がこれ等に興味を持った。

そして日本陸軍もドイツ軍が開発中の空母に興味を持った。ドイツが開発中の空母は日本から提供された赤城、加賀を参考に15センチ砲を16門、装甲飛行甲板を持った通商破壊用艦だったが、日本陸軍は対地用の砲を持ち艦隊の上空支援が可能という所に目をつけドイツ軍に設計図の提供を依頼したが流石に断られた。しかし、日本陸軍は赤城、加賀の設計図を入手し海軍が第二次ロンドン条約を守っている間に旅順に5万トンの造船所を二つ建造し1939年には赤城、加賀をベースに設計した艦の建造を開始した。

陸軍がこの艦に求めた最低条件は

・上陸支援の航空支援

・上陸作戦の指揮機能

・上陸作戦時の艦隊への防空

の3つだった。

当初考えられていた対地攻撃能力は99式艦爆改が37mmで対地攻撃能力を得たことから削除された。こうして陸軍の完成した艦は1941年、海軍が大和級を完成させた頃、完成し旅順でドイツ海軍から教官を呼び海軍には秘密で慣熟訓練を進めた。

そして1942年遂に強襲揚陸支援艦“あきつ丸”級は実戦を迎えた。

強襲揚陸支援艦“あきつ丸”

全長 282m

全幅 32m

排水量37000トン

艦載機数92機

武装

連8.8センチ砲×16、20mm×86

武装を全て陸軍の物で固め、対500kg防御と多数の艦載機に海軍から掠め取った機関にドイツ製のレーダー、上陸作戦指揮機能を収めた巨大な艦橋が特徴、設計時に陸軍の持つ諜報機関により各国の空母も参考にし格納庫はアメリカ式の開放型格納庫、艦首はイギリス式のエンクローズ方式でバルバスバウを採用している。日本空母の中でも最大クラスの大きさになったのは陸軍が多くの艦艇を維持出来ないため個艦性能を求めたため。また大発も六隻搭載可能な後の航空機搭載型強襲揚陸艦の走りだった。

あきつ丸と同型艦やしま丸は上陸地点を99式艦爆改による対地攻撃の後に一等輸送船と二等輸送船により上陸を開始、しかし、イギリスも易々と上陸を許してくれる訳ではなかった

「艦長、電探に感あり敵機です」

「艦載機を発艦させろ」

蒸気カタパルトによって発艦した隼(零戦)が空高く上昇し雲に入っていく

「こちら加藤、全機着いてきているか?」

「大丈夫です」

「こちらあきつ丸、加藤隊そのまま直進してくれ敵航空機隊はその先だ」

「こちら加藤、了解」

雲の継ぎ目から敵航空機隊を見つけた加藤隊は急降下で航空機隊に襲い掛かった

照準いっぱいに広がったイギリスの大型機に向けて引金を引くと翼の20mmが火を吹き大型機の翼をへし折った。20mmを喰らえば大抵の機体は墜ちた

「あきつ丸へ加藤隊より三機逃した。注意されたし」

逃した機体を追って加藤隊も陸軍艦隊に向かう

「敵機確認、地上部隊ではなく本艦隊を狙っているようです」

「対空戦闘用意」

あきつ丸級に搭載されているドイツ製の対空指揮装置は高速計算機と一体化しており日本製よりもスピードがある敵機に対応出来た

「対空戦開始」

あきつ丸級やそれを囲む商船改造の防空艦から88mmが火を吹く、高高度まで届く対空砲と対空指揮装置のコンビネーションは凄まじく瞬く間に加藤隊を突破してきた航空機隊を全滅させた。こうしてあきつ丸級の初陣は勝利を飾り上陸した本間中将率いる2戦車大隊は日本版3突である百式砲戦車に日本版パンターといえる一式中戦車による本間戦車大隊がイギリス軍を率いるモントゴメリーの背後を押さえたこともあり、マンシュタイン軍団はイギリス軍を突破し日独は合流し枢軸はスエズ運河を目指し行動を開始した。この上陸作戦の際にあきつ丸級は世界中に知れ渡り、海軍では飛行挺母艦秋津洲とあきつ丸を区別をつけるためあきつ丸は平仮名で表記するとし、世界中では世界唯一の陸軍主力艦として有名になった。

陸軍防空艦

全長 145m

全幅 19m

排水量7200トン

武装

連8.8センチ砲×8、20mm×58、爆雷×2

ドイツ製レーダーに対空指揮装置を備えた商船改造の防空艦、機関改装により28ノットを出せる。

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