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ビスマルクを救出せよ2

久しぶりの投稿です

1941年5月27日

ビスマルクを討つべく追撃艦隊は9ノットまで速度の落ちたビスマルクとの距離を詰めていた。

追撃艦隊は戦艦ネルソン級2、R級1、QE級2の五隻、空母はイラストリアス、イーグルの二隻を含むイギリス海軍が投入出来る最大戦力だった。特にネルソン級は一斉射が出来ないという弱点があったが、イギリス海軍で唯一の40.6センチ砲戦艦栄光のビッグ7であるためビスマルクにも対抗出来ると期待されていた

「ビスマルクを絶対に逃がすな、ビスマルクは我が帝国海軍の象徴であったフッドを撃沈したのだ。断じて許さん」

「司令、第二波の発進準備が整いました」「ビスマルクの速度は落ちているのだろう?なら航空隊は第一波の邪魔をした水上戦闘機の母艦を撃沈せよ、観測機を撃墜されたら敵わないからな」

ビスマルク

「艦長、レーダーに新たな機影、先程より多いです」

「瑞穂に航空支援を養成しろ」

「駄目です。先程の機体の収容中との事です」

「収容しにくいのが水上機の弱点だったな…ここは我々で守り抜くしかないな総員対空戦用意」

「司令部より入電、ビスマルクはケープタウンを目指し逃げ延びよとの事です」

「司令部は無茶いってくれる、この状況を脱するのは奇跡でも起きない限り不可能だ」

「艦長大変です、進行方向から航空機接近数は後方から来る数より多いです」

「進行方向から航空機だと?イギリス海軍に回り込まれたのか?」

「前方から来る編隊の方がスピードが速いです。イギリスの新型機部隊でしょうか?」

「何にしろ我々の状況は変わらんよ」

「前方の編隊から電文、我敵に有らず、だそうです」

「味方だと…日本軍が来てくれたのか!」

南雲艦隊

「何とか間に合ったようだ」

「ビスマルクより感謝の電文が来ています」

「そういうのは是非とも終わった後にしてもらいたいね」

「航空隊には空母を優先して攻撃するように伝えてあります」

「第二波の用意をしたまえ、波状攻撃だ」

「了解しました」

赤城、加賀、祥鳳から発艦した第一波攻撃隊の零戦は瑞穂を目指していたイギリス攻撃隊を迎え撃ち、ドイツに空母がいないため戦闘機を余り載せていなかった。またイギリス海軍は艦載機の更新が遅く未だに艦載機は複葉のシーグラディエーターとソードフィッシュだった。一方の日本海軍は高速重武装を目指した零戦に複葉機よりスピードが出せる全金属単翼の97式艦攻に99式艦爆だった。この差は大きく、一分一秒の差が生死を分ける戦場では致命的な差であった

「空母部隊から航空機の攻撃を受けているとのことです」

「ドイツ軍機がこんな南大西洋のど真ん中にこれるはずが無いだろう」

「ドイツ軍じゃ有りません、日本軍機です」

「何だと!日本軍の艦隊が遂に大西洋に来たというのか…」

南雲艦隊

「淵田大尉から電文です。我敵空母撃沈せり第二波は戦艦部隊に向けたし、とのことです」

「良くやってくれた。第二波攻撃隊を発艦させろ、狙いは戦艦部隊だ」

第二波攻撃隊が発進し戦艦部隊に向かっていった。

イギリス追撃艦隊

「レーダーに感あり、多数の航空機です」

「対空戦用意、大丈夫だ航行中の戦艦を航空機は沈めることが出来んからな」

戦艦部隊を捕捉した攻撃隊は同時攻撃を開始した。

第二波攻撃隊

「全艦攻は俺に続け」

艦攻隊を率いる村田重治少佐を先頭に艦攻隊はネルソンを目指した

「ビッグ7を沈めるぞ、絶対に逃がすなよ」

雷撃の神様と呼ばれる彼はプロペラが水面を叩くような低空を飛びながらネルソンを目指した

「そんな疎らな対空砲火じゃ墜ちるもんも墜ちねえよ」

目の前に城壁のように聳え立っているネルソンに向けて魚雷を投下した。

イギリス追撃艦隊

「あんな海面スレスレの低空を飛んでいるだと…奴を墜とせ早く奴を墜とすんだ」

艦橋の上を魚雷を落とした艦攻が次々に越えていった

「右舷魚雷四本命中、現在応急措置を行っています」

「くそ、航空機なんぞに殺られるネルソンでは無いは」

その時突然、ネルソンが大きく揺れた

「何事だ?」

「魚雷です。左舷に五本命中、応急措置が間に合いません」

「何故回避できなかった?」

「雷跡の見えない魚雷です」

「何だと!これが噂の日本軍のロングランスか」

伊203

第二波攻撃隊の攻撃の少し前、イギリス追撃艦隊を発見した伊203は僚艦の伊206と接近し雷撃のチャンスを見計らっていた

「良し、ネルソン級戦艦を狙う95式魚雷を装填しろ」

「艦長、装填完了しました」

「魚雷を全弾発射後、最大全速で脱出するぞ」

その時第二波攻撃隊の攻撃が始まった

「敵の動きが乱れ始めた…あれは味方の航空攻撃だ!」

「艦長、目標のネルソン級の速度が低下しました。味方の雷撃が成功したようです」

「良し、今がチャンスだ。全弾発射」

伊203は6本の魚雷を一気に放った

「最大全速、艦隊から離脱するぞ」

「艦長、魚雷の命中を確認。伊206ももう一方のネルソン級に水車式魚雷を命中させたとのことです」

潜望鏡を上げた伊203は戦果確認を行った

「やったぞ!ネルソン級が二隻とも傾いているぞ、駆逐艦も航空隊の迎撃が忙しくて潜水艦には構っていられないようだ。魚雷を装填しろ、敵駆逐艦を沈めて航空隊の支援を行う」

その後も伊203と伊206は雷撃を続け駆逐艦3巡洋艦1R級戦艦1を撃沈しネルソン級二隻とQE級一隻に魚雷を命中させた。特に水車式魚雷の威力は凄まじく艦底で三本が爆発し竜骨が折れたR級は轟沈し、以後磁気反応信管が完成するまで日本軍では対艦用に水車式の魚雷を使い続ける。

南雲艦隊

「司令やりました。R級1撃沈、ネルソン級も傾いているとの事です」

「それは全部航空機がやったことなのか?」

「いえ、R級は潜水艦からの魚雷のようですがネルソン級は航空機によるものです」

「第三波攻撃隊を発艦させろ、大艦巨砲主義に止めをさせ」

「これからは戦艦派の勢いも堕ちますね」

「我々水雷派は今まで通りだが、航空機派に潜水艦派が力を持ち始めるな」

「新たな派閥争いが激化しそうですね」

第三波攻撃隊の攻撃によりイギリス追撃艦隊はネルソン級二隻を失った。前日のビスマルクの奮戦と南大西洋海戦と呼ばれる南雲艦隊と追撃艦隊との一連の海戦でイギリス海軍は戦艦4空母2巡洋艦2駆逐艦7を失い、戦艦3巡洋艦6駆逐艦11を大破という大損害を受けた。この損害にはイギリス海軍の誇りであったフッドにネルソン級も含まれておりイギリス海軍のプライドは壊され、主力艦の大半を失ったことによりイギリス海軍の主力艦は地中海以外での活動を暫く出来なくなってしまった。これにより枢軸側の水上艦による通商破壊は最盛期を迎える。

ケープタウン

ケープタウンにはビスマルクと霧島、比叡が停泊しており損傷したビスマルクを工作艦明石が修復を行っていた。

インドを墜とした日本軍はインド制圧部隊を西の中東方面に進撃させつつイタリア救援のため次なる作戦を立案していた。

そして内地では次々に新たな兵器が戦力化されていた。

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