新世代の翼
連続投稿です
1942年11月満州
アメリカは中華民国やイギリスに対し新型爆撃機B29の完成により旧式となったB17の販売を行い始めたため、中華民国の購入したB17やB25に対抗するため、日本軍は三機種の新型機を満州に送り込んだ。
二式戦闘機‘飛燕’
全長12m
全幅14m
航続距離1800㎞
武装
12.7×4、20×2
川崎の開発した液冷エンジン搭載機、最高速度が610㎞を越える日本軍屈指の高速機だが液冷エンジンの稼働率がまだ低いため性能にばらつきがある。また、液冷エンジンの生産能力が低いため工場にはエンジンの無い首無し飛燕が並んでいる。しかし研三等で得たデータなどにより高速かつ高い格闘性能を持つが、下記の理由により少数しか存在しない。
三式戦闘機‘鍾馗’(雷電)
全長12m
全幅14m
航続距離2100㎞
武装
12.7mm×4、20mm×2
首無し飛燕をFw190を参考に零戦などに使用されている金星エンジンに換装した機体、アメリカから秘密利に入手したB17のターボチャージャーをベースにした国産ターボチャージャー装備したため高度10000でも560㎞が出せる。陸軍では隼の後継機として川崎に飛燕の生産を中止させ鍾馗の生産を本格化させている。またバリエーションの一つとして翼の12,7mm×4を20mm220mm×4の迎撃機バージョンもあり海軍も雷電として採用し零戦から入れ換えている。
二式双発戦闘機‘屠龍’(月光)
全長13m
全幅16m
航続距離2500㎞
武装
20×4、12,7×4、500㎏爆弾×1、ロケット弾×6
ハインケルが開発した双発戦闘機、ハインケルは僅か2ヶ月で設計開発し試作機すら製造し他社を大きく引き離した。1日でも早く護衛戦闘機が欲しい海軍と戦闘攻撃機が欲しい陸軍は試験の最中にもか関わらず100機を発注した。零戦などに使用されている金星とターボチャージャー、機首に20mm×4、両翼に12,7mm×4と単座戦闘機を越える火力を持つ対爆撃機用戦闘機として前線に配備されている。開発当初は複座だったが目標速度を達成するために単座となったが、夜間戦闘機として複座型も生産は続けられている、夜間戦闘機版は月光と呼ばれ、月光には斜め機銃と呼ばれるものを装備させている。月光は機首に電探を搭載しているため武装が20×2、12,7×4となっている。
「電探に反応あり、今日もB25が来ました」
「各基地より飛鷹と屠龍、隼を発進させろ。飛燕は出せそうか?」
「エンジンの調子も良いので行けるそうです」
「良し飛燕も出せ、しかし飛燕はいい機体だが飛鷹に稼働率で負けている。稼働率さえ良くなればもっと生産され活躍させられたのにな…」
迎撃に上がった部隊を管制官が誘導する。迎撃隊が飛燕、屠龍、飛鷹、隼の順で目標に向かっていく
「敵機発見、飛燕隊俺について来い」
満州は南郷だけでももつと言われるほどのエース南郷大尉率いる飛燕隊が護衛に着いていたP40に上空から飛燕が襲いかかった。飛燕などに搭載されている九九式20mm機関砲五型とホ103はその優れた性能から陸海軍共に採用し新型機には必ず搭載されていた
「1機撃墜、戦闘機は我々に任せて屠龍隊はB25を狙え」
既に中国軍は編隊を崩され乱戦になっていた。その乱戦の中、日本軍はノモンハン以降ドイツを参考にした集団戦法を崩さずに中国軍機を減らしていった
「もらったぞ」
背後をとった屠龍が機首の20mmでB25を粉砕した。屠龍などの登場に米軍は敏感に反応し中国軍に新型機をパイロットごと派遣し性能調査を始め、米軍内ではそれまで海軍力以外を侮っていた日本軍を再評価し始めた。また米海軍では地中海海戦の報告を受けてF4Uコルセアの改良命令をグッドイヤーに出し、ダグラスAD1の試験を加速させた。
一方の日本海軍も三菱が開発したハ43水星(2450馬力)を搭載した新型艦載機群を採用した。これらは近々完成するジェットエンジンを搭載した機体が完成するまでの繋ぎとして様々な新技術や試みが成されていた。
艦上戦闘攻撃機‘山風’
全長12m
全幅15m
航続距離2600㎞
武装
20mm×4、12,7×2、ハードポイント×15(両翼12胴体3)最大積載量2800㎏
日本海軍の次期主力艦上戦闘機兼攻撃機、海軍が川西とハインケルで共同開発を行わさせていた重戦闘を艦上戦闘機化したもの。米軍のコルセアがロケット弾による対艦攻撃が可能と聞いた川西が爆装兼雷装用のハードポイントを着けて試験したところ一式陸攻を越える積載量だったためちょうど海軍が行っていた艦上攻撃機兼爆撃機の選定にも参加させ両方の選定で採用が決まった。最高時速は640㎞を越え、機首に12,7㎜×2、両翼に20×4の重武装と増槽を使えば4500㎞は飛行可能と対12,7 ㎜の防弾を持つ優れた性能を持ったこの機体を海軍は至急各地の工場の生産レーンをこの機体に変えさせ増産命令を出した。この機体にも弱点は存在し演出が新型なためエンジンの数が揃わない事、その重量からカタパルトがあるとはいえ米軍のコルセアのように護衛空母では運用不可能な事と自動空戦フラップがあるお陰で双発戦闘機程ではないが日本の単座戦闘機としては格闘戦が苦手であることが挙げられたが、エンジンの生産ラインを水星、金星、火星に絞るという命令により解決し護衛空母には零戦など山風と入れ換えられ不要になった艦載機を配備する事で解決し、格闘戦の件はパイロットに集団戦法と一撃離脱戦法に徹するよう通達し解決した。最も一部パイロットを除いてパイロット達には一撃離脱戦法と集団戦法が浸透したため問題はあまり無かった。
陸軍でも山風の陸上機版の機体を疾風として採用し、更に機首の12,7mm×2を20mm×2に換装し両翼の20mm×4を撤去し翼下に37mm×4を装備した対地攻撃機‘疾風改’もある。
艦上偵察機‘彩雲’
全長12m
全幅15m
航続距離4300㎞
武装
12,7mm×1
三菱が開発した双発艦上偵察機、当初は中島が開発した単発偵察機を彩雲として採用する予定だったが山風の採用により格納庫に余裕が出来たことなどからこの機体が採用された。サイズは山風と大差無いが余裕のある機体には電探や逆探を装備し、それでいながら二基の水星と凹凸の少ない機体、層流翼により時速719㎞と航続距離4300㎞を両立している。百式司偵をベースにしている。
同じ頃欧州でも新たな機体が投入されていた。
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