地中海は血に染まる3
地中海海戦決着です。
南雲艦隊
甲板上に魚雷や爆弾が置いてあった赤城がイギリスの艦爆の攻撃により甲板上で魚雷や爆弾が誘爆、火が格納庫に引火し格納庫で爆装し終えていた機体に燃え移り大爆発を起こし赤城は手がつけられなくなり赤城は放棄された。また、艦爆の攻撃が艦橋に直撃、南雲司令以下司令部要員や赤城艦長などが戦死、旗艦が加賀に変更され司令官代行として運良く加賀に居た草鹿航空参謀が就任した
「攻撃隊が帰ってきました。どこに収容しますか?」
「新型の天山と零戦は加賀に降ろせ、他は着水させて駆逐艦に拾わせろ」
「しかし、天山や零戦も全ては収容出来ませんが?」
「収容するのは天山だけで十分だ。零戦は甲板上にて待機させろ、翔鳳は操艦要員と機関要員以外は退艦し二隻の駆逐艦を護衛に付け囮とする」
翔鳳と護衛兼乗員救助の駆逐艦を除いた南雲艦隊は広めの輪形陣をとり策敵範囲を広げた
「翔鳳から入電、敵攻撃隊接近中ワレ此所を死地と決めたり」
「翔鳳の上空支援の為に零戦を出せ、1機でも多く敵を落とせ」
翔鳳にはイギリス軍の第二波が攻撃を行っていた
「沈みやがれこの死に損ないが」
しかし翔鳳は奇跡とも言えるような回避行動をとりイギリス軍の攻撃を避けていた。それでも数の暴力の前にはどうすることも出来ず。翔鳳は魚雷5爆弾8を喰らい沈んだ。だが翔鳳は第二波を全て吸収し、イギリス攻撃隊も迎撃に来た零戦や随伴していた駆逐艦の対空砲で数を減らした。
地中海艦隊
「使える機体全てを第三波として投入し日本軍に打撃を与えろ、もうすぐで日の入りだ。薄暮攻撃で奇襲を狙う、第三波を発進させろ」
日本軍に一撃でも多く与えるべく第三波攻撃隊が発艦した
南雲艦隊
「外苑部の駆逐艦から敵機発見との事です」
「出せる零戦全てを発艦させろ、もうすぐでイタリアだ」
加賀から出撃可能な零戦14機が発艦したが、60機近い編隊の前には多勢に無勢で護衛の戦闘機にかかりきりになり攻撃隊に近付くことすら出来なかった
「40機ほどの航空機が接近中、本艦を狙っているようです」
「弾幕薄いぞ、何をやっている。諦めるな」
加賀は必死の操艦で攻撃を避けていくが次第に至近弾が増えていった
「残り何機だ?」
「まだ30機ほどいます」
「ドイツやイタリアの支援は望めないか?」
「駄目です。航続距離が足りないそうです」
しかし突然イギリスの攻撃隊が引き返し始めた
「何が起こっているんだ?」
「ドイツ潜水艦の無線が先程から鳴り止みません」
地中海艦隊はUボートに発見されマレーヤが雷撃を受けて傾斜を始めた為、敗北を悟り撤退を開始し南雲艦隊を攻撃中だった攻撃隊にも帰艦命令が出たため加賀攻撃を中断し引き返したのだった
「我々は助かったのか…」
この後、シチリアから来たチェンタウロに護衛され南雲艦隊はイタリアの制空権下に入った南雲艦隊に内地への帰還命令が出され、新たに編成された角田司令率いる四航戦と入れ替えで内地に帰還した。
草鹿参謀は報告書を持ち南雲艦隊のイタリア入港後、ニ式大挺に乗り空路で内地に帰還し早速報告書を渡し、既存空母に動力式ポンプの配備や飛行甲板での爆雷装の義務化やそれのための武装昇降用エレベーターの設置などを実行に移させた。更に紫雲が撮影したイギリス空母の奇妙な斜め甲板の調査を行い離着艦の速度の短縮が分かった為ドックの加賀や建造中の空母などから導入されることになった。
一方のイギリスもこの海戦で空母とアメリカから輸入した艦載機を多数失いイギリス製新型艦載機が揃うまで暫くの艦隊温存に入った。
この後暫くの間各戦線では余り動きが無かった。しかし空の戦いは激化していった。
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