新しい朝
閑話を書く予定でしたが作者では表現しきれなかったので出せませんでした。未来の海万が書くかもしれません。
最近、忙しくて少し遅れました。
カーテンを貫通する眩しい日差しで深い眠りから目を覚ました。
ベッドから下りて床に足をつけ、腕を高く伸ばして身体を伸ばす。
身体が重いし固いし筋肉痛が痛い。痛すぎる。今の僕はおじいちゃん位の速さでしか歩けないだろう。
壁に手をつけながら身体を引きずって廊下を歩き、座りながらゆっくりと階段を下りる。
「エド、おはよう」
「おはようございます」
ソファで新聞を広げているランディ、僕から見える一面には表彰台にいる僕の写真がデカデカと載っている。
なんかこう見ると結構恥ずかしいな。
「ん、この写真恥ずかしいの?アレックスも言ってたね」
「そうですねちょっと、…いや結構恥ずかしいです」
なにか恥じらいが出ていたらしい。
僕は心の中に留めていたつもりだったけど一流探索者のランディの目は誤魔化せなかった。心の内を見破られるのも凄く恥ずかしい。
「見た感じ疲労が辛いでしょ?コーヒー淹れるから座りなよ」
「あ、お願いします」
また見抜かれてた。恥ずかしい。
それはそうととても辛いのでランディの言葉に甘えてソファに深々と腰を下ろす。ついでにパンも焼いてもらった。
ランディが丁寧にお湯を注ぎ始める。コーヒー独特の心地良い香りが鼻腔をくすぐる。それに加えていい焼きごろの小麦の焼けた匂いに芳醇な溶けたバターの香り。これだけで全身をマッサージされている気分になっている。
「はい、どうぞ」
「ありがとうございます。いただきます」
まずはマグカップを手に取る。
香りを楽しんだ後、口に含んだ。
「そういえばギルマスから呼び出し来てたよ」
「ブフー」
思わず口の中にある熱いコーヒーを吹き出してしまった。
驚くべき事にランディが風の魔法をコントロールして吹き出したコーヒーを一つの球体に纏め上げる。
「エド、口開けて」
「あ、はい」
ランディが指を動かすと開けた口にコーヒーが入った。
反応、構築速度、コントロール、全てが凄い。僕では…いや、殆どの探索者が逆立ちしても歯が立たない。コーヒー美味しい。
「この後探索者ギルドに行った方が良いよ」
「分かりました」
探索中に食べる歯が折れるほどのガッチガチのパンではないパン。必要な食感を残しながらフワッフワの美味しいパンにめちゃくちゃ美味しいバター。パーティメンバー比で気が長い方だからこそ淹れる事が可能なコーヒー。最後の晩餐でも悔いは無い。まだ死にたく無いけど。やっぱり晩餐じゃなくて最後の朝食の方が良いかも。
人生で5本指に入る朝食を楽しんだ後、重々しい足取りでギルドに向かった。
アレックスの優勝への道のりについては『悪魔の聖騎士日記を是非お読みください。




