悪魔の聖騎士日記《カイル・アキリー》其のニ
2日空くのは初めてでは無いでしょうか?
今回と次回は結構残虐な描写があります。
苦手な方はお気をつけるか次々回からお楽しみください。
嫌な予感がする中、ダンジョンを進む。
気持ち悪い、吐きそう、早く帰りたい。
慎重に歩いていると今までの不快感を吹き飛ばす、又は吹き飛ばされてしまう様な気配を感じる。
その気配はこちらに気が付いている。
こちらも気配に気付いた瞬間に指示を出す。
「全力で逃げろ!」
俺の言葉に幼馴染の剣士ファムがいち早く反応する。
幼馴染は速やかに俺の方、出口の向きに踵を返す。
一瞬の沈黙の後、迫り来る気配を感じたのか盗賊セリーナが血相を変えて走り出す。
それに釣られて前衛の盾役ペドロ、剣士ニックと後衛の魔術師サリーが動き出すも気配の主が視界に入る。
気配の主は大きな棍棒を持った大鬼。
このダンジョンには大鬼はいない。こいつは恐らく迷い込んだ魔物だろう。
大鬼は大体D〜Cランクに分類される。
今の俺達では8:2で負ける相手。
クソッ嫌な予感はこれか。
迷い込んだ魔物はダンジョンの適性より強い場合が多い。
なぜなら弱ければダンジョンのモンスターにやられるからだ。
サリーを中心として牽制しながら出口もしくは大鬼が通れない通路を目指す。
魔法攻撃が大鬼に聞いている様子はない。
対してお返しと言わんばかりに両手に一つづつ持った棍棒の片方を投げて来る。
計算された様な速さを伴った放物線を描いた棍棒はサリーの背中に命中し、鈍い音を立てる。
サリーは血を吐いて地面に倒れる。
こいつ絶対に狙った。確実に高い知能を持っている。
サリーは背骨と内臓がやられている。今すぐに治療をすれば俺ならば助けられる可能性があるが…
サリーが倒れるのと同時に全員の足が止まる。
大鬼は刹那の隙を突いてセリーナ、ペドロ、ニックとの距離を詰める。
「火の矢」
咄嗟に放った魔法は掠っただけではあったが大鬼相手に確実に傷をつけた。
「ぼっとすんな!」
「助かった!カイル!」
リーダーファムの声で3人の集中が戻る。
俺は今の攻防で確信した。
全力の魔法、もしくは全力の一撃を命中させれば大鬼を倒せる。
ただ、当てられればの話だ。
魔法は町での先生に生来のノーコンとまで言わしめたコントロール、近接はここ数ヶ月間実戦経験が殆ど無い。回復魔法を使えるのはパーティでは俺だけな為あまり前衛に出ていなかった。
ここで響いて来るとは。しっかりしろ!俺!
「作戦δ!ここで倒してサリーを助かるぞ!」
ファムの声が響く。
他のメンバーは直ぐに作戦δに動き始める。
作戦δは俺の魔法で決める半分切り札。
ファムのお陰で弱気になった自分が一瞬で消える。
幼馴染、メンバーの皆んなが自分を信じているのに自分が自分を信じていないのは情け無い。
「頼んだ、カイル」
「任せろ」
どうも海万です。
これからは隔日投稿を目標としていきたいと思います。
続けて投稿する日もあります。
これからも宜しくお願い致します。




