再集結
注意:少し残酷というかスプラッターな場面があります。苦手な方はお気を付け下さい。
『残酷な描写有り』を追加しておきます。
余談ですが気付かない内に広告を付ける事が出来るようになったんですね。
お読み下さっている皆様に快適にお読み下さりたいので付けませんけど。決して面倒くさいからって訳では無いです。
「おい、遅いぞ!アレックス」
「悪い、やる事あったから」
ギリギリ廃地区の外、旧悪魔の聖騎士の5人が再集結する。
「ここからはスピード勝負だ。行くぞ!」
*
「移動の準備は順調か?」
「へい、今夜中に出来ます」
問い掛けに部下が答える。
悪魔の聖騎士を捕えられたのは喜ばしいが、ここらを調べられる可能性も高い。その為、幾つも用意しているサブアジトに移る方が良いだろう。
ふと、時計を見る。
「そういえばお前、そろそろ店番の交代の時間だぞ」
「もうこんな時間ですか?気づきませんでした。すいやせん」
「良いから行け」
部下は軽く頭を下げ、階段を上がっていく。
部下が行ったのを確認して広間の椅子に深く座り、瞼を閉じる。
「今日は疲れた、少し休む」
「へい、お仰せのままに」
『ドダダダタン』
脳が休眠モードに入った途端、階段を転がり落ちる大きな音が鳴る。
「なんだ!」
休もうとしている身体を叩き起こす。
敵襲か?誰が?
「総員戦闘準備!」
まず初めに部屋に入って来たオレンジ髪の男が商品の方へ駆け抜ける。
数人の部下が追うが迫り上がる土の壁に阻まれる。
「盗賊は無視、正面に備えろ!」
あの盗賊は厄介だが倒せなくは無い。
恐らくだがあの盗賊を囮として本命の攻撃を叩き込もうとしているだろう。よって今警戒すべきは不意打ちの魔術師や剣士だ。
部下の魔術師がいつでも魔法を撃てる状態になっている。
「見えた瞬間撃て!殺しても良い!」
気配が近づいて来る。警戒している様子はない。
来い!早く来い!姿を現した時がお前らの最期だ!
赤髪の女と黒髪の男が姿を現す。
同時に部下の魔法の火の矢放たれる。
轟音が響くものの侵入者には当たっていない。
確かに見た。だが俄には信じられない。
女の剣で鏃から真っ二つにされるのを。魔法を斬られた事を見た事がない。
俺はあの女に勝てるのか?そんなネガティブな言葉が頭をよぎってしまう。
一瞬の思考停止の後、意識を戻した時に目に入ったのは刀を地面に突き刺そうとしている男だ。
マズイ!しかしチャンスでもある。男は今無防備だ。
腰のシックルソードに手を掛け、男の方へ踏み出す。
「弾ける電撃」
間合いまで後一歩の所で男が魔法を呟く。
電気の火花が部屋中に達する。
クッ、これはきつい。俺以外はやられる。
思わず一瞬だが目を閉じてしまう。
致命傷を一撃だけ防ぐ魔道具生存する腕輪が反応する。
電撃をものともせずに突っ込んで来る女が開いた瞳に映る。
既に女の間合いの内側。避ける事は不可能。迎撃は間に合うか?
剣を振る。
刹那、視界が赤に染まる。
四肢の感覚が激痛となって伝わってくる。
「グアアアアアアアア」
あまりの痛みに耐えきれなくなり意識が飛んだ。
多分明日か明明後日、弥明後日位に第二章完結します。多分恐らくメイビー十中八九。毎日投稿出来たならば。




