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迷子と行方不明は紙一重




 エドワード・クレイを捕縛した直後


「おい、何故鼠が入り込んだ」


 髭男が静かに低い声で問う。


「本当に申し訳ありません。私達も何故入れたか検討がついておりません」


 頭が土下座をしながら弁明する。


「今回の取引は破談だ。我等はお前達を評価はしている。もし次があればその時はくれぐれも気を付けてくれ」


 髭男はそう言い放つと踵を返して出口へと消えていった。


「クソ!何であん奴が入り込んだんだ!符丁は合ってたんだよな!」


 物が壊れる音が続く。

 周りの物に八つ当たりをしながら部下を問いただす頭は鬼そのものとも感じられる。


 当たれる物が無くなり、少し落ち着いたのを確認して眼鏡をかけた戦闘員ではない男が近寄って語りかけた。


「すみません。侵入者に関しては私達部下の不徳の致すところでございます」


 消えかけている火に油を注ぎ入れた男は、頭の様子を気に留めず話を続ける。


「頭、今回は邪魔が入りました。しかし、悪魔の聖騎士パラディンオブフィーンドのメンバーを捕える事が出来たのは僥倖です。間違い無く高く売れます。バレる前に早く情報を出しましょう。あちらもまだ潰そうとはしていないので戦力の心配も要りません」


「すまんな、これで我々は更に大きくなる。まさに塞翁が馬だ」


 頭は顎に手を当てながら顔に笑みを浮かべる。






―――――――――――――――――――――





 真上からの太陽が降り注ぐ時間、悪魔の聖騎士パラディンオブフィーンドは集合場所でエドワードを待っていた。


「エド、遅いわね」


「そうだね」


「迷子にでもなってんかな?」


「異議。カイル、エド、違う。多分」


「じゃあ後一時間来なかったらアレックスに報告しに行く?」


「分かったわ」「了解」「ん」




―――――――――――――――――――――





 あれから一時間と昼食後、4人が探索者ギルドへ入る。


 4人を見ると副ギルドマスターのアレックスの顔が曇る。


「エド君はどうした?」


 ソファに座ると身を乗り出して聞いてくる。


「集合時間過ぎても来なかった。多分何か見つけたと思う」


 ランディが簡潔に状況を説明する。

 テーブルを挟んだ位置に腰を掛けているアレックスからは小さな息が漏れた。


 深呼吸をした後、何かを決心したように立ち上がる。


「分かった。今日の18:00にここに来い。動くぞ」


言い残して部屋を出る。


「あれだけ先走るなって言ったじゃん。まさかエド君が先走るとは」


 頭を抱えながら呟く。


「ウチらも準備しよう」


 残った3人が頷く。

 初めてエドワードが出てないかもしれません。


 エドワード加入前の悪魔の聖騎士パラディンオブフィーンドの話はこの章が終わった後、書き始める予定です。

 此方もスピンオフ(?)もどのように待っていて下さっても構わないのですが、楽しみにして頂けると幸いです。

 これからも『来るところ間違えました。〜新人探索者、最きょうパーティに入る〜』の方も全力で頑張りますので応援宜しくお願い致します。

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