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あとがき

あとがき


『The Book of Two Worlds』を書き終えたのが、2025年9月10日。

その4日後の9月14日から『Hell side』を書き始めました。


「ヨダレを垂らしている人物が強い」という、ようわからんイメージが最初にありました。

そいつに幽霊退治みたいなことをさせて、主人公がそれに巻き込まれていく――。

そんな発想から、『The Book of Two Worlds』の物語を分岐させ、派生させる形で書き出しました。

ヨダレ垂れは、やがて“ナイスガイ”へと成っていきました。不思議です。


「うんこ踏まないように案内してたら、女子幽霊に死後の世界に連れてかれて、

意味不明アイテム・本を手に入れた俺。

ヨダレを垂らす先輩が実は最強で、一緒に世界を救うはめになっちまったってかぁ!?」


今風にタイトルをつけ直すなら、初期のイメージはだいたいこんな感じだったのだと思います。


描きたかったのは、社会構造批判です。

社会の発展は、「幸福になるべき自分」という構造を生み、幸福の対象が“私”でなければならないという結果をもたらしました。

その煽られた幸福の享受によって、人は自らの言葉を制御できなくなっていく。

その愚かしさを描きたかったのです。

――誰しも、言葉を失っているのだと思います。


だから各CT、構造支配意識のゼロとワン、アイテムを持つ登場人物たち――

全員、平等にめちゃくちゃに茶化してやりました。


自分が面白がったり、感動して育ってきた純粋な創作物に至っても、なんだってかんだって、全部、人間の業です。


みんな精一杯生きている。

でも、自分のことだけに精一杯生きていると、なんだかとてもつまらない。


せめて、自分のルーツである変な父親の話を残してレクイエムにすれば、少しは気持ちが楽になるかもしれない――。

そんな思いで『The Book of Two Worlds』を書ききったら、もう、心の底を掻き出す快感に取り憑かれてしまった。

そして、勢いで一緒に掻き出てきたのが『Hell side』だったわけです。


題名からして、してやったような気がします。

本、汚物、世界。

「ブック オブ ツー ワールズ」であって、二つ世界です。


言っておきたいことがあって、言い切ってやった。

なんの力も持たない自分が、二つの中に二つを織り込む物語を創造して、遍く世界を文字に封じた。


そしてこの後、三弥栄は――帰る方法を見つけて、ちゃんと帰ります。

これ以上ない、幸せな結末を迎えるのです。


その方法を見つけるのも、

この上ない幸福をもたらすのも、

物語を読んでくださった皆さまです。


ご自身の言葉で、幸せを探して見つけることができればよいなと、想像してしまうのです。


最後までお読みいただいたことを、心より感謝いたします。

ありがとうございました。


―――


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