『Hell side 5-1 ミッション』
『Hell side 5-1 ミッション』
虎太郎が前哨基地に展開した結界によって、CTからの襲撃に備えることが出来た。物資は10名2週間分備蓄がある。久慈は閉じられたゼロ界で何をすれば戻れるのか、待つのか、動くのか。選択判断に迷い、部隊に状況を共有して意見を募る。
虎太郎は自動演奏に切り替わって寝落ちした後、龍美に身支度を整えてもらい、横になっていびきをかいている。ラクリモーサが厳かに調べ続ける。
ハリーはピラティスで浮腫みを取ったあと、水分補給のため魔法瓶からハーブティーを摂取したら無敵状態となってしまいキラキラしている。5分で元に戻る。無敵に成るなら休息中の今じゃない。まだ使い方が手探りだ。
輝くハリーと、いびきかいて眠る虎太郎を、鎮魂歌が包む。厳かなのかPOPなのか不明のコントラストが、えも言えぬエモさを醸す。
この光景をぼんやりと眺めながら、三弥栄は回顧する。うんこ踏まないように案内中、智川龍美に会ってからここまで、死にかけては生き、生きては死にかけ、夢でも見てるのではと錯覚して「なんなんだこれは」と心で突っ込む。
困惑中の三弥栄を他所に、龍美が「月と洞窟を調べる必要があるのでは」と久慈へ進言。「地震の前後で確かな違いといえば、この2つが同時に出現したこと。地震、月、洞窟は関連がある。戻って洞窟を調査するべきだと思う」と発言した。
「あと、三弥栄の本がめちゃくちゃ怪しい」
龍美は、本の存在がこの事態を招いていないかと勘ぐっている。本は、三弥栄以外にページを開くことが出来ない。
「三弥栄、本を開いてみて」と言って、龍美は本をチェックしたいので三弥栄にページを捲らせる。「固有名詞声にしたら駄目だよ。フリじゃないからね。溶けるからね」
改めて三弥栄が本を開く。さすがに声を出して読むことはしない。溶ける。
三弥栄がページを開くと最初のページが熊問(小)ではなくなっている。熊問(小)と百鰐(小)のページが後ろにズレている。最初のページには、「洞窟を潜り、空の月と繋がれ」と書かれていた。改稿されている。
本が洞窟へお誘いしている。
「罠ですかね?怪しいですよ、この本。CTを取り込んで、変態した挙句、兄の演奏で溶けるって、ピーキー過ぎる。アイテムってCTを否定する能力なのに、取り込むってのは肯定的。本は別の意図があると思う」
洞窟の調査を進言した龍美だが、本がそれを示したことに罠を疑う。
「取っ掛りとしては確かに出木杉君、でもこれに取っ掛るしかないよね?他に出来ることがNASA杉君」H2Bが他の選択肢がないかを確認する。
「三弥栄の能力だから、悪いことにはならないと思う」ナイスガイは三弥栄のここまでのお人柄から、本は悪い本ではないと思っているようだ。
久慈は洞窟探査を決断する。
「ありがとう、結論として、結界解除まで休息した後、物資を持って洞窟へ向かう。動かなければジリ貧だ。龍美の最初の意見と、本が示す内容も合致する。脱出に向けて動く。よく休んでくれ」
休息後、洞窟へ向かう。
――ミッション【ダンジョン攻略】発生。




