『Hell side 3-3 Other Side』
『Hell side 3-3 Other Side』
初パトロール。
三弥栄はCTを発生と同時に解体(Search and Destroy)させる為、OK牧場を巡回する。CTは発生初期で摘むのがベスト。初期消火が要。放っておくと「大火」になる。
新人なので、第一部隊全員集合。本は相変わらず閉じたままである。
セキュリティセンターはゼロ界とのポータル(特務ELV)管理、0階停止設定を行う司令室でもある。エキナに配備された無線はゼロ界との通信も可能としている。
「センターより、OK牧場第一部隊、どちらか応答せよ、どうぞ」
「センター、こちらOK久慈、どうぞ」
「アイテム発生。至急帰還せよ、どうぞ」
「アイテム発生の件、了解。第一部隊帰還する。どうぞ」
「こちらセンター、了解。以上」
パトロールは中断されて、特務ELVが呼ばれる。
ELVはOK牧場の部隊が今いる位置へと帰着する。
ELVも無線も「アイテム」が関係しているようだが、仕組みは解明されていない。出来るから出来る状態である。
戻って連れられた先は「設備室O」
部屋の中にヘベレケの三弥栄が見た、例のキラッキラの球体が浮いている。中には水筒。そう、保温機能付きの水筒。見たまんま、「魔法瓶の水筒」が浮いている。
「割れちまう前にやんなきゃな」久慈が言う。
「死節管理部に行くぞ、H2Bは残って割れないように頼む」と指示を出す。
「ブラジャー」両手に扇子を持って胸の先端に充て、H2B(30代後半)が答える。扇子でシャボンを扇ぎ始めた。どうやら、ぶつけて割れないよう保守するようだ。
「ぎゃ、逆もあるんすね」H2Bをスルーして三弥栄が確認する。
「察しがいいね、あっち(死後の世界)に死節者が出た。呼びに行くぞ」久慈が急ぐ。
地下4階、死節管理部扉前。地獄へ道連れを行った場所。
「三弥栄、やれるか?」久慈が聞く。
「な、なにをですか?」三弥栄が聞き直す。
「死節者を呼ぶんだ。早すぎるがお前の対だ。お前が呼ばにゃならん」
三弥栄は状況が分からない。
「中に入って、目の前にいる人物に、今10時だから、14時、地下4階の死節管理部に来てと…ちょ、ちょっと待て」
久慈はメモを書いて三弥栄に渡す。
「中に入って、目の前にいる人物に向かってこれを読め。智川に呼ばれた時と同じことすりゃいいだけだ」
「は、はあ…」
三弥栄は首を傾げる。
「しっかり返事しろ!!」
「はいっ!!」
部隊長にドヤされる。急を要するようだ。
三弥栄は死節管理部に入って、扉を閉める。景色が現れ、目の前に女性が座っている。どうやら会議中のようだ。
「私、死節管理部の三弥栄と申します。14時に死節管理部までお越しください。地下4階の高電受電設備室の隣の部屋です。よろしくお願い致します」
三弥栄は会議の席、机の上、真ん中に立ち、目の前の相手を見下ろしてメモを読み伝えた。
相手の女性は、突如机の上に現れた三弥栄に上目で目を合わせ、三弥栄の言葉を聞き、三弥栄が「スーッ」と姿を消したのを見て叫んだ。
「うぎゃぁぁぁぁああああ!!!」
幽霊(三弥栄)を見たリアクション。
三弥栄は死節管理部に戻り扉を開けて出た。
「最後ビビってめっちゃ叫ばれました。あれじゃ怖くて来ないですよ」ダメだこりゃと久慈へ報告する。
「だよねー」
久慈も諦めている。
「とりあえず14時まで4時間、準備するぞ、来ないとも限らん」
久慈からの指示を受け、三弥栄は地獄へ道連れをどうやって「来る」のか、もしかしたら、反対側から「来る」のを見れるかもと、うっすら期待する。




