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元夫婦のきずなはゲームの運命を超えるのか~ファミリーリインカーネーション~  作者: 前野羊子


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27【交換条件】

 結局、サクラは、前世の勉強と重なるような授業を免除させてもらい、その時間を全部、魔法の鍛錬に使うようにした。冒険者に登録して初級冒険者用のスキルアップカリキュラムに入る。そしてせめて光魔法が形になることを目標にする。


「マリー、今日も来られたよ。グラル殿下」

「しっ、お兄様、私は今日も留守」

「でもね、領地の人可愛そうだし」

「うっ」


「どうぞこちらへ、グラル殿下、と今日はフェルゼン殿下も来られたのですか」

「ああ、泣きつかれてね。それでマリー姫はいるかな?」

「そこに」


 今日の私はキッチンメイド見習いである。

 二つのおさげに度無し眼鏡。

 なのにかまわず健一は抱き着きに来る。


「豊子ぉ」

「ちょ、健一!もう」


「・・・砂吐きそう。マリー姫、嫌がりながらも力入れてないでしょ」

 なぜわかる。


 応接に座った王子と皇子とお兄様に私がお茶を出すと、ミミが私のお茶を置き、私のお盆を奪って部屋を出て行った。


「昨日話があって、国王陛下(太一)に直接正式な依頼書が届いたんだ、カタゴヤ帝国の皇帝から」


 健一の言葉をグラル殿下が引き継ぐ。

「一つは、サクラの在学の継続と、もう一つはマリー姫を聖女として派遣してほしいこと。我が国は地域によってかなり危機的になっているのだ」

 それは、早く何とかしてあげたい。

「お兄様、ディアナ王国側はどういってるのですか?」

「お前の判断に任せると、言っている。しかし、国のためには、お前の聖女のお披露目をしたいと言われている。ここは、きっちり功績を上げた方が良いのだ」


 マリー姫ってだけでもすごいのに聖女か。


「プリンセス マリー ディアナ。我々、カタゴヤ帝国はサクラの聖女認定を取り消すつもりだ」


「どうしてでしょう」

「先日のあの数字も見ただろう」

 たしかに、ガーデンパーティーでの、測定結果の数字も見た。

 サクラの方が数字的には悪役令嬢のようだった。闇属性の数字が割と突出していたのだ。

 毒を持って毒を制すような使い道なら闇属性もいい魔法だが、デリケートな魔力操作が必要だし、危険を伴うものなのだ。だから、サクラ本人には闇属性があっても数値が高いことは伏せているらしい。


「サクラは、聖女ではない。

 サクラを最初に聖女認定した教会でも、彼女を見つけた時のデータ以外に、葬儀費用などに嵩増し請求をしたりと腹黒い坊主がいたようだ。」

「葬儀費用は分かるけど、聖女認定は?」

「聖女を見つけると、報酬が出るんだよ。うちのディアナ王国の教会でもそうだよ」

「そうなんですかお兄様」

「その報酬が欲しかったそうだ。サクラのいた教会の者が。それでも、サクラも貧しい農家の出だったから、じゃあ、その貧しい家に帰れとも言いづらくてな」

 それはそうでしょうね。


「そして、結局振り回したので、何とか穏便にサクラの件は丁寧にしたいのだ」

「私としてもそうして欲しいですね」


「で、取り下げると、正式に豊子を聖女としてお披露目できるのだ」

「でも私、健一と・・・」


「母上がね」

 お兄様がもう一つの話を切り出す。

「聖女活動が大変になればお妃教育に時間が取れないでしょうと」

「ああ、俺の方の教育係も言ってたな」

「健一?」

「それに、聖女活動の実績があれば、お妃教育は必要ないよ。お妃教育って結局民衆から王や王太子の伴侶としての実績を積み重ねるようなものだからな」


 なんと!それは。


「乗った!聖女やります!」


「「「よし」」」

 お兄様とグラル殿下、そして健一がハイタッチをしている。

 ハイタッチの文化ってあったっけ。健一が広めた?太一かしら。


「でも、一つ条件を言っていいですか」

「なんだい」


「先にカタゴヤ帝国に行かせてもらっていいですか?私が本当に聖女が出来るかどうか」 砂漠なんて過酷なところならそれなりに準備もいるだろうし。

「なるほど、そうだな。聖女なんて実際八十年前だっけその人以来現れていないからな。」

「それで、きちんとできたら、聖女として頑張っても」


「マリー殿下」

 グラル殿下がガバッと立ち上がって、私の両手を握りしめてきたのを、健一が剥がそうとしてくる。

「あ、こら、グラル殿下。うっ」

 グラル殿下が涙を流していた。

「ありがとうございます!どうかよろしくお願いします」

「はい、こちらこそよろしくお願いします」


「じゃあ、そうと分かったら、準備に取り掛からなくっちゃね」

「とりあえず学園に休暇届を用意しよう。卒業まで待ってられないぐらいなんでしょ?今」

「そうなんです」

「そして、私も休学しよう」

「どうして?お兄様」

「だって、マリーを護衛しなくちゃ。俺は第二王子だからね、こういう時に活躍しなくちゃ」


「いえ、ナルシオ殿下それには及びません」

 健一・・・

「フェルゼン殿下」

「マリー王女を守るのは婚約者でもある俺の役目ですよ」

「でも、君は第一王子で、卒業したら立太子するだろう?」

 そうよ、

「聖女の活躍についていって功績を上げてからの方が立太子をするときに拍が付くので」


「調子の良いこと言ってるけど、マリー殿下についていきたいだけでしょう?」

「しっグラル殿下!」


「ふふふ。まあ、フェルゼン殿下と一緒の方が心強いですわ」

 ってキラキラした顔をこちらに向けないで!眩しいから!


「グラル殿下、私も砂吐きそうです」

 ひどいわお兄様。

「でしょ?」


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