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呪われ戦士は国を救う 7
隠し通路の奥には大広間があった。そこには黒い霧が集い大きな黒い影が実態化したような不気味な塊があった。
「これが……呪いの原点?」
「うわきもちわる」
そんな軽口を言いつつ、女戦士は自身の呪われた手で、呪われた斧をつよく握り構える。
「キサマラモ、ワタシノカテニ、ナルガヨイ」
その声は国王のものだった。黒い影が勢いよく伸び女戦士と王子を縛り付けてくる。そして塊の中心へと引き寄せ、呪いの糧へと取り込もうとしている。
「くっ! くそ! はなせ!」
「うわきもちわるっ!」
「ノロイ二、タイセイナキモノハ、ワガチカラニトリコマレルダケダ、アキラメヨ」
女戦士は歯を食いしばりながら、意を決して国王出会ったものに啖呵を切った。
「ざっけんな! こちとら生活の為に斧振るってんじゃ!あんたのみみっちい呪いなんざ!」
女戦士は激痛が走る腕で斧を操り自分と王子を捉える影を斬る。そして地面を強く蹴りだし跳躍し、国王の呪いの塊を一刀両断する。
「私がぶった斬ってやんよ!」