表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/246

【ブラック純文学】カラスより黒いものはない

確信した、彼女は人間ではない。



黒いドレスを翻し、黄色い唇が艶めかしく笑う。

こんなに汚れた人間はいない。

それでいて純粋無垢なふりをして、

煤けたような顔から私を見下す瞳を向ける。


長い黒髪を手で揺らすと、言った。


「あなたはまるで鳩ポッポね」


平和ボケしているとでも言いたいのだろうか。

日本の学生が平和ボケしていたらいけないとでも言うのだろうか。


身を包む黒いセーラー服よりも彼女のほうが黒い。

きっと彼女は何かよくないことを、そのうちやらかす。

そんな気がしてならなかった。


私は聞いてみた。

あなたは悪魔なのかと。


すると彼女は哄笑し、教え諭すように私に言った。


「阿呆ー、阿呆ー」と、闇を揺るがす声で。


そして真っ暗な廃坑の中へと入っていった。

暗闇の中に、彼女の影が、黒く浮かび上がって見える。




私は確信した。

カラスより黒いものはない、と。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 〉黒いドレス 〉黒いセーラー服 こ、これは分からん!? 。゜(゜´Д`゜)゜。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ