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【R18】 ヌードルの夜
薄闇の中で君を食べる。
綺麗だ。まるでシルクを細切りにしたもののように君は綺麗だ。
二人きりの部屋の中、君はヌードルだった。
恥じらいを見せながらも、堂々としたその白さを僕に見せつけている。
君が囁いた。
「貴方の愛の歌を、私の耳元で歌ってほしいの」
僕は答えた。
「美味しく食べてあげよう」
唇を尖らせ、彼女を啜る。
彼女が最高の声をあげた。
「溶かして! 溶かして! 私を貴方の口の中でぐちゃぐちゃにして!」
僕は夢中で啜り続けた。彼女のしなやかな身体に熱いスープが絡まって、僕の中へ入っていく。僕の情欲を満たしていく。
熱い口の中で彼女の身体がバラバラになる。僕はそれを舌で味わい、とろとろにとろけるまで弄ぶと、喉の奥に流し込んだ。
うまかった……。
新発売の『純潔の白ラーメン』──これからカップ麺はこれにしよう。