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【考えるな、思い出せ】ホイップ
剣山のような雨が降る中を
おじいさんは山へしばかれに
おばあさんは川へ命の洗濯に
それぞれに 出掛けながら
鉄色の空を 恨めしく 仰ぐ
同じ景色を見つめながら
おじいさんの頭の中では ぐちゃぐちゃと音が鳴り
おばあさんの頭の中では ふわっとろっと いい音がしている
それでも二人とも 頭に描くのは
それぞれのホイップ
とろけるような半固体状の
そして面白くて意外すぎる展開と 最高の結末を
用意していたのに忘れた
今を言葉に変えながら
過去に描いた未来を忘れてしまった
書いている途中で、見事にオチを忘れました。
『これは素晴らしいオチだ!(๑•̀ㅂ•́)و✧』って、思ってたのに……m(_ _;)m